仕事の風景探訪:事例2【デザインのチカラ】
事業者:(株)hase(ハセ)
所在地:山口県下関市豊北町大字阿川
取材・執筆:土木ライター 三上美絵
編集・撮影(特記以外):山田裕貴(株)Tetor(テトー)
約9割が赤字と言われる日本の地域鉄道。老朽化により取り壊される駅舎も少なくない。駅舎がなくなれば駅に立ち止まる人はいなくなり、ただ電車に乗り降りするだけの通過点になってしまう。そんな中、駅の持つ「公共の場」としてのポテンシャルを引き出すことで再生し、新たな風景を生み出したのが、JR山陰本線の阿川駅の事例だ。プロジェクトの中心人物は、山口県萩市でゲストハウスを経営する(株)hase(ハセ)の塩満直弘代表。生まれ故郷である山口に、新風を吹き込もうとする思いを聞いた。
「何もない田舎」を1軒のカフェが動かす京都市から日本海沿岸を通って下関市に至るJR山陰本線。全長676kmに及ぶ国内最長のローカル線だ。その終盤に位置する無人駅「阿川駅」の敷地に2020年3月、カフェ「Agawa(アガワ)」がオープンした。
建物は、シンプルな白いフレームの直方体。4面ガラス張りの内部からは、眼の前に停車する1両編成の赤いディーゼル電車や、ホーム越しの田んぼがよく見える。
2023年の豪雨被害による山陰本線の運転取りやめの影響で、現在のところカフェも休業しているものの、それまでは近隣や沿線はもちろん、山陽側からわざわざ山を越えて訪れる人もいるほどの人気スポットになっていた。
「常連になってくれた地元のおじさんが『まさか阿川でクラフトビールが飲めるとは思わなかった』と話すのを聞いて、嬉しかったですね」。アガワを企画し、経営するhase(ハセ)代表の塩満直弘さんは、そう言って微笑む。この場所の出現を機に、何もなかった駅前にいくつかの店もでき、都会からUターンで地元へ戻った若者もいるという。
カフェが一つ生まれただけで、地元の人たち自身が「何もない田舎」と諦めていたこの地が、確かな胎動を始めたのだ。
ガラス張りのカフェスペース。レンタサイクルもある
経営する「萩ゲストハウスruco(ルコ)」でインタビューに応じる塩満直弘さん
ありふれたローカル駅の光景に心を奪われて塩満さんは2013年から、萩市内で「萩ゲストハウスruco(ルコ)」を経営している。洋室1部屋、和室1部屋、男女混合ドミトリー1部屋の小さな宿だ。まち中を網目のように流れる用水のように、「ながれ(流/リュウ)まじわる(交/コウ)」から名付けたというルコには、SNSや口コミで情報を得た国内外のバックパッカーが訪れ、交流し、旅立っていく。
収支はうまく回り、経営には問題がなかった。しかし、いつしか塩満さんは心に焦燥感を抱えるようになっていた。客のほとんどは、萩を目的地にしているわけではなく、旅の途中でルコに宿泊するに過ぎない。「通過点のままでいる限りは先細りだ、と感じていました」と塩満さんは振り返る。
少しエリアを広げ、萩から1km圏内に複数の交流拠点をつくれば、旅の目的地としての魅力を底上げできるのではないか。そう考えて適地を探し始めたとき、JR山陰本線の特牛(こっとい)駅で偶然出合った光景が、塩満さんの心を奪った。「海沿いの道を走ってきて、駅に車を停めて外へ出たら、ちょうどワンマンのディーゼル車がホームに入って来て、目が釘付けになったんです。ここまで旅情をそそられる光景はめったにない、と思いました」。
萩で生まれ育った塩満さんにとって、山陰本線は子どもの頃から知っている路線だ。ありふれた海沿いのローカル線の駅に、小さな車両が来て停まり、去っていく。そのごく普通の風景の価値が、突如として意識の表層に立ち上り、そのまま深く刻まれた。
だが、自身がそうであったように、誰もがこの風景を顧みることはなかった。放置された風景が無価値化されていくのは世の常だ。「美味しいコーヒーがある」「ビールも飲めて、人と話せる」など何でもいい、もし駅に「佇む理由」があれば、人々がその価値に気づき、風景が再活性化されるのではないか。そう考えた塩満さんは、JR西日本の地域共生部に相談を持ちかけた。
駅の敷地を活用する新たなスキームを模索地域の小企業が、独自に駅を活用する方法はあるのか。「取り壊す駅舎の跡地に見晴らしのよいカフェをつくる」という塩満さんの提案に興味を持ったJRの担当者たちが、スキームを洗い出してくれた。最も可能性がありそうなのは、JRが自治体に土地を寄付し、自治体がNPOなどに施設運営を委ねる方法で、実績もいくつかあった。ただし、それでは自治体が管理責任を負うことになり、運営の自由度がどの程度になるのかは未知数だ。
検討を重ねた結果、塩満さんの会社であるハセがJRから定期借地契約で駅の敷地を借り、カフェなどの施設を建設・運営することでGOサインが出た。こうして、取り壊し予定リストの上位に挙がっていた阿川駅を舞台にしたプロジェクトがスタート。阿川は、特牛の隣駅で、ほぼ同じ佇まいを持っていた。
旧駅舎を解体・撤去した更地に、JRが待合室を、ハセがカフェと客席のあずまやを、下関市が公衆トイレを整備することになった。駅舎とカフェなどの棟がバラバラに建つのではなく、一体感のあるデザインになるよう、全体の設計をTAKT PROJECT(タクトプロジェクト)代表の吉泉聡さんと建築家の森啓将さんに依頼。キューブ状の既製品のカーポートを三つ置いた施設が完成した。一列に並べるのではなく、少しずつ角度を振っているのは、ホームと棟同士との境界をあえて曖昧にするためだという。
阿川駅周辺は現在、豪雨災害の影響で不通となっているが、以前はJR山陰本線の赤いワンマン電車が走っていた(写真提供:(株)hase)
左から阿川駅の駅舎、カフェ、バーベキュースペース、公衆トイレが並ぶ。中央2棟が「Agawa」だ。駅舎はJR、トイレは市が整備した
阿川駅のホームからは山並みの手前に広がる水田の風景が見渡せる
「幕末の志士を輩出した城下町」だけじゃない、萩を塩満さんがアガワで実現したかったのは、公園のように、誰もがふらりと訪れて、思い思いの時間を過ごせる快適な「場」をつくることだ。それには、公共性の高い「駅」という場所は、格好の舞台だった。さらに、そうした場を増やすことで、生まれ故郷である萩のまちに新風を吹き込みたいとも考えた。
萩は吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允、山縣有朋など幕末の志士を生んだことで知られる長州藩の本拠地。その強烈なイメージは今も色褪せず、地域の人々にとってシビックプライドの核をなすものとなっていた。萩を訪れる旅行者も、多くが史跡巡りを目的としていた。だがその半面、まちの個性がすべて「歴史」という切り口のみに集約されてしまう感も否めない。
かつての塩満さんは、一つの価値観だけが絶対であり、それ以外は認めないような保守的なまちの気配に、閉塞感と生きづらさを感じていた。山口県内の大学に在学中、日本を飛び出し、カナダとアメリカで2年を過ごして帰国。人種も年齢も育った環境も、すべて異なる人々の住む多様なまちで過ごした経験から導き出した答えは、「萩にはもっと選択肢があっていい」という思いだった。「選択肢」とはつまり、多様な価値観を受け入れるふところの広さだ。
「史跡だけじゃない、萩には豊かな自然や美しい風景もある。それを生かせる場所をつくりたい」。東京や鎌倉で働いた後、萩へ戻った塩満さんは、海外で体験したようなさまざまな人が訪れ、交流するゲストハウスを開くつもりでいた。手始めに小さなカフェバーを居抜きで買い取り、店を拠点にして人脈を広げた。
「そんな発想は、ここでは通用しないよ」。最初はそう言っていたまちの人たちも、塩満さんの思いを聞くにつれ、次第に応援してくれるようになっていった。空き家をリノベーションし、ようやくオープンにこぎつけたのが「ルコ」だった。
「内と外、新と旧が入り交じる」という価値観に基づくこれまでにない形態の宿泊施設の登場は、萩という古い城下町に大きなインパクトを与えた。ルコの存在はSNSを通して瞬く間に広まり、地元のキーパーソンたちからも、「萩の潮目が変わった」と言われたという。
「萩ゲストハウスruco」の男女混合ドミトリー(上)と宿泊者以外も利用できるカフェラウンジ(下)(写真提供:(株)hase)
駅や公園の「場の魅力」を増す「小さなまちのkiosk(キオスク)」店が消え、電車が減り、若者は出て行った。そんな阿川駅周辺でも、アガワの出現はまちに小さくても確かな輝きを放つ灯火となった。塩満さんは「ここ25年くらい、何もかも失くなるいっぽうだったけれど、新しいものが生まれて嬉しい」という近隣の客の声も聞いた。駅という場所の持つ可能性や波及力が話題になり、メディアの取材も受けた。
ところが、オープン間もなくコロナ禍が勃発。完全に計画が狂ってしまった。「つくるまではよくても、その後に1を10にするのが難しいのだと、つくづく思いました」と塩満さんは本音を明かす。
それでも、コロナ対応の国の補助金を活用し、アガワの近くにもう1つのカフェ「UTTAU(ウッタウ)」をオープン。店舗は、1926年(大正15年)に建てられた空き家をリノベーションした。アガワをきっかけに、阿川の住民の方が空き家の仲介などに乗り出し、連携したものだ。苦境に立たされても、塩満さんは着実に布石を打ち続けている。「民間による公共性の高い事業には、もう少し行政の支援があったら、と思います」とも話す。
アガワに付けたキャッチフレーズは「小さなまちのkiosk」。キオスクとは、公園や街頭にある売店や案内所のこと。何かをしてもいいし、何もしなくてもいい。そんな公園や駅の過ごし方に、ちょっとしたアミューズ(お楽しみ)を提供するスポットになれたら、という思いがこもったネーミングだ。萩や萩の周辺にキオスクが増えていくごとに、塩満さんの描く風景も厚みと広がりを増していく。
阿川駅の待合室。ポリカーボネートで5面を囲み、行き交う人の視線や太陽の光が柔らかく通るようにした。椅子の座面には旧駅舎の梁材を再利用している
通路には、古くからの地元の特産品である「石州瓦」の赤みを帯びたかけらが骨材に混ぜ込まれている
旧駅舎のシンボルだった大イチョウもそのまま遺された
「もっともっとやりたいことがいっぱいある」と話す塩満さん
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG
【事例キーワード】
①技術のチカラ、 ②デザインのチカラ、 ③自然のチカラ、 ④コミュニティのチカラ、 ⑤記憶のチカラ
みなさん、初めまして!WG幹事の山田裕貴(株式会社Tetor/株式会社風景工房)です。
第1号事例が紹介されたところですが、今回の第2号事例は、山口県下関市にある阿川駅です。
当事例は、萩市内で萩ゲストハウスruco(ルコ)等を経営する株式会社haseの塩満さんが、自身が考える地域の拠点づくりの1つとして立ち上げたのが、阿川駅「小さなまちのkiosk」です。全国で取り壊しが行われている無人駅のリニューアルですが、今までに見たことがない駅の新しいカタチがここにはあります。
山口にいる知人に阿川駅の話を聞いて興奮し、その足で見に行き、感動し、こんな新しい駅を生み出した塩満さんの話を一度聞いてみたい、その一心で今回の記事が誕生しています。塩満さんが阿川駅に込めた公共性とは?思いとは?
今回もライターは、「かわいい土木みつけ旅」でお馴染みの土木ライターの三上美絵さんです。雪降る山陰地方の中、奇跡的に晴天に恵まれた取材、どうぞご期待下さい!
阿川駅とシンボルのイチョウ、背後に続く田園風景
新着・お知らせ 添付サイズ 02expanding-NL03.pdf390.12 KB 2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WGあの素晴らしい土木技術をもう一度
第121回土木学会イブニングシアター ≪アニメ×土木≫
近年、日本のアニメは世界から注目され、その輸出額は2022年度には1.5兆円を超えたと言われています。
また、アニメを通じて、日本文化に興味が湧いた、日本語を覚えたという海外の方も多数いらっしゃいます。
もはや、日本のアニメは、世界に誇れる文化の一つと言えるでしょう。
そこで、土木技術映像委員会では、「アニメ×土木」というテーマで、一度は見て頂きたい選りすぐりの2作品を上映することと致しました。
皆様のご参加をお待ちしております。
■詳細
18:30 開会挨拶
18:40 上映「夢は世界をかけめぐる-海外技術協力のパイオニア-」
19:05 上映「未来に向けて~防災を考える~」
20:05 閉会挨拶
■参加申込方法
「事前参加受付フォーム」に必要事項をご入力ください。
〆切:2025年5月9日(金)17:00
※定員に達した場合、〆切前に受付を終了する場合がございます。
■参加方法
「事前参加受付フォーム」より返信したメールを印刷したもの、またはスマートフォン等でメールを直接会場受付にご提示ください。
※会場での当日参加受付は行いません。必ず「事前参加受付フォーム」にて事前にお申し込みください。
■ご注意
■お問い合わせ先
図書館・情報室(担当:高浦) TEL:03-3355-3596
上映作品
※各社名は制作当時のものです。
夢は世界をかけめぐる-海外技術協力のパイオニア-
企画:緒方英樹
制作:虫プロダクション株式会社
2014年 21分
国際コンサルティングに道を開いた久保田豊の半生を、アニメーション、記録写真、実写映像を使用して描いた作品です。雄大な阿蘇の麓で育った久保田は、自然を相手に仕事をしたいと考え土木技術の道に進み、ダムを作り発電所の建設こそが世の中を豊かにすると考えるようになり、やがて中朝国境に当時世界最大級のダムを建設する仕事を成功させます。戦後は、経験と技術を活かし事業の相談、設計、計画、調査などを行うコンサルタントを第二の人生に選び、世界各地で建設の指導に当たります。
この作品は、戦前の著名な土木技術者の一人である久保田の活躍と戦後日本の海外協力、コンサルタントの発展も示されています。
未来に向けて~防災を考える~
企画:一般社団法人 東北地域づくり協会
制作:虫プロダクション株式会社
2016年 60分
2011年3月11日に発生した東日本大震災において、津波被害から多くの命を守った二つの地域の逸話を紹介した作品です。一つ目は、明治、昭和の三陸津波で多くの犠牲者が出たことを教訓に、岩手県普代村長が、二度と悲劇を繰り返さないと決意し完成させた、高 さ15メートルを超える防潮堤と水門の話です。二つ目は、「釜石の出来事」です。岩手県釜石市の鵜住居地区は、津波により壊滅状態になりましたが、小学校と中学校にいた児童らは、日頃の防災訓練を実践し、全員無事に避難しました。
この作品は、東日本大震災から得た教訓として「備え」と「避難」の重要性を、分かりやすく若い世代に伝える内容のアニメーション映画になっています。
新着・お知らせ
土木会館一般公開、「オープンキャンパス土木学会2025」を7月26日(土)に開催!!
(2024年開催の様子)
土木会館(東京都新宿区四谷)構内を、学会関係者やその家族、学生だけでなく、広く一般の方々にも公開し、多くの方々に来場いただき、様々な体験型プログラムや学会が保有する史料・映像などを通じて、「土木」への関心と理解を深めていただこうとする取組み、「オープンキャンパス土木学会」。
2025年は、7月26日(土)に開催いたします。
現在、企画を計画中。詳細につきましては、決まり次第、土木学会のホームページ等でお伝えしていきます。
平素より「土木i」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
誠に残念ながら、「土木i」は2025年5月末をもってアーカイブ化され、HTML形式の静的ページとして保存する運びとなりました。
アーカイブ化に至った理由として、本サイトで使用している管理システムのサポートが終了し、アップデートを受けられなくなった結果、セキュリティ上の脆弱性が解消できないリスクが生じたことが挙げられます。
アーカイブ化後も、現在掲載されているコンテンツの閲覧は引き続き可能ですが、新規登録、投稿、または情報の更新はご利用いただけなくなります。
イベント関連の情報につきましては、当会が管理・運営する情報交流サイト「jsce.jp」への投稿をご検討いただければ幸いです。
https://jsce.jp/pro/
長らくのご愛顧に心より感謝申し上げます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
新着・お知らせお知らせ仕事の風景探訪:事例1【記憶のチカラ】
事業者:(株)オリエンタルコンサルタンツ
所在地:神奈川県足柄上郡開成町
取材・執筆:土木ライター 三上美絵
編集担当:岡田智秀(日本大学/仕事の風景探訪プロジェクト・リーダー)
撮影:岡田智秀(前掲)
2024年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中から注目が集まっている日本の「伝統的酒造り」。オリエンタルコンサルタンツは9年前、神奈川県開成町にある江戸創業の酒蔵を買い取り、子会社化して経営を再建。その立役者が、橋梁技術者だった森隆信さんだ。杜氏の起用から新たな酵母の開発、酒づくり、マーケティングまで、試行錯誤を繰り返しながら取り組んできた。
コンサルティングのつもりが酒蔵の経営者にまさに「瓢箪から駒」だった。「まさか自分で酒蔵の再生と経営に取り組むとは、思ってもいませんでした」。瀬戸酒造店の社長で、オリエンタルコンサルタンツ地域経営推進事業部副事業部長を兼務する森隆信さんは、2016年当時をそう振り返る。
当時、新規事業開発の一環として地方創生事業を検討していた森さんは、関係者を通じて神奈川県開成町の元町長を紹介される。江戸時代から続く地元の造り酒屋を再生し、地域活性化につなげたいという構想を聞き、コンサルティングの相談を受けることになった。その造り酒屋こそが瀬戸酒造店で、1980年に自家醸造を休止して以降、他所で造った酒の瓶詰め・販売だけを細々と続けている酒店だった。
地方創生に関わる国の補助金を使って、酒蔵を復活できないか。検討を続けたものの、結果として必要資金の全額は賄えず、半分以上は自己資金を投入するしかないと分かった。創業家には、もはやその体力は残っていない。
このまま終わらせてしまうのは、惜しい。交付金の申請書をまとめる段階で、伝統的な日本酒づくりのイロハは学んだ。折しも、和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、「次は日本酒だ」とのムードが盛り上がっていた。開成町は東京にも箱根にも近く、水田が広がり、あぜ道にはあじさいが咲き誇る日本らしいロケーション。インバウンド需要の伸びも見込まれる。
山裾に水田が広がる開成町の風景。あぜにはあじさいが植えられている
「ウチがやると言ったら、どうします?」。森さんの申し出に、瀬戸酒造店のオーナーは一も二もなく同意した。
だが、大変なのはここからだった。役員会にかけると、一様にきょとんとした顔を向けられる。「お前、酒飲めないじゃないか」。その一言が、森さんの心に火を着けた。「酒蔵を経営するのと酒を飲むのと関係あるんですか?と言い返して、後に引けなくなってしまった」。森さんは、そう言って笑う。
役員会で指摘された懸念を議事録に残し、次回に解決策を示す。それを20回繰り返して計画をブラッシュアップし、ようやく親会社の承認を得ることができた。2017年6月、オリエンタルコンサルタンツは瀬戸酒造店の全株式を取得し、子会社化。社長に就任した森さんをはじめ、3人の社員が出向して現地に常駐している。
再生した酒蔵に立つ森隆信さん。後ろに見えるのが、酒米を蒸す甑(こしき)だ
ハローワークで杜氏を募集、あじさい酵母で独自の酒造り
いよいよ現地での開業準備が始まった。全国に造り酒屋が多々あるなかで、オリジナリティを打ち出すにはどうすればよいか。東京農業大学醸造科学科の教授に相談し、建て替え前の古い蔵から採取した「蔵付き酵母」と、開成町の花であるあじさいの「花酵母」で新しい酒を造ることになった。
問題は杜氏の採用だ。蔵を閉じておよそ40年、以前の杜氏はとうにいない。新規に雇用するにも、高齢化により全体数が減っているうえ、季節雇用が主流であるため、通年製造の新規酒蔵に正社員として入社を希望する杜氏はほとんどいない。各地の杜氏組合に当たったものの見つからず、最後の手段としてハローワークで募集したところ、現在の製造部長である杜氏の小林幸雄さんが応募してきた。
「新規の蔵で、新しい酒をゼロから造り上げるところに魅力を感じました」と小林さんは話す。それまで和歌山の蔵で働いていたが、家庭の事情で実家に近い関東へ移住したいと希望し、勤め先を探していたところだった。
左から森さん、杜氏の小林幸雄さん
森さんたちは古い蔵を解体し、更地に新たな蔵を建築。醸造設備も一新した。「設備は予想以上に高価でした。小林に何が一番重要かを聞き、甑(こしき=蒸し器)だけはいいものを入れようと。その代わり、他は手作りするなどやりくりしました」と森さんは言う。
酒蔵のオープンに、酒がなくては話にならない。蔵の工事の間、茅ヶ崎の蔵元の設備を借りて仕込みを行うことになった。2018年3月までに、どうしてもあじさい酵母を使った「零号」の酒を完成させよう――。森さんをはじめスタッフ一同が、このターゲットに向けて心を合わせた。
とはいえ、花酵母を使った醸造は、全員が初めて。「花酵母は力が弱い」と言われていることから、ベテランの小林さんも不安があったという。行けそうだ、と思える決め手になったのは、この土地の「水のよさ」だ。「瀬戸酒造店の井戸水を使って試作した酒は、他所の水道水を使った試作酒よりも断然美味しく、これなら大丈夫だと思いました」と小林さんは太鼓判を押す。
森さん自身、初めてこの地を訪れたとき、最も好ましく思ったのが「水」だった。「まち中を網目のように水路が通り、清流が流れていたのが印象に残っています」と語る。富士山麓と丹沢山系を源流とする酒匂川の伏流水が豊かに流れるこの地には、名酒を生み出す素地があるのだ。
つくばいから溢れる水が、開成町の原風景を象徴している
皆の思いが通じたのか、蔵付き酵母もあじさい酵母も、それぞれに力強く個性的な味を醸した。2019年から24年まで連続してフランスの「Kura Master」で受賞したのをはじめ、破竹の勢いで国内外の数々のコンテストで受賞。24年には受賞歴をポイント化して格付けする「世界酒蔵ランキング」で8位に輝いた。
酒蔵の入口には「杉玉」が吊るされていた
完成した麹。出来具合を拡大鏡でチェック
タンクに水と麹、蒸米、酵母、乳酸を入れて酒母を培養した後、麹、蒸米、水を段階的に加え、もろみを仕込む。1カ月ほどかけてじっくり発酵させる
ふつふつと音を立てて発酵するもろみ。甘くよい香りが漂う
瀬戸酒造店の酒はこれまで数々の賞を受賞している
古民家とセットの酒蔵見学ツアーがインバウンドに大人気
瀬戸酒造店の創業一族は、江戸時代には代々この地の名主を務めていた。酒蔵の近くに遺された茅葺きの古民家は現在、開成町の所有となり、「あしがり郷瀬戸屋敷」として運用されている。オリエンタルコンサルタンツがこの屋敷の指定管理者となり、インバウンドツアーの誘致と受け入れ、イベントの開催、交流拠点となる直売所およびカフェの計画と運営などを手掛けている。
瀬戸酒造店のオーナー一族だった瀬戸家の住宅。茅葺きの立派な客間と枯山水の庭園を備える。別棟の母屋と土蔵がある。
瀬戸屋敷に常駐しているのが、オリエンタルコンサルタンツ関東支社から出向している技師の川口勇作さんだ。入社6年目の若手で、学生時代はコンクリート工学を専攻。交通系の部署にも興味があったが、人と接する仕事がしたいと、新人研修の終わりに地域活性化推進部への配属を希望した。
「田舎の出身なのでここの景色は珍しくないし、酒は好きだけど詳しくはない。特にワクワクする気持ちはありませんでした」。瀬戸屋敷に赴任した当初の正直な感想だ。仕事が面白くなってきたのは、前任者から引き継いで責任ある立場になり、現場を仕切れるようになってから。
ちょうどコロナ禍で地元の「あじさい祭り」が中止になり、農家が祭り用に育てたトウモロコシが行き場を失っていた。「瀬戸屋敷で販売しようと呼びかけて、大成功したことで自信が付きました」と川口さんは話す。今では、週4回年間200回訪れるアメリカからのツアー客を地元のボランティアガイドたちと一緒に楽しませている。
オリエンタルコンサルタンツの川口勇作さん。あしがり郷瀬戸屋敷の運営を担う
和食と日本酒に舌鼓を打つアメリカからのツアー客たち。ツアー会社によるアンケートの結果、年間の顧客満足度が100点満点で88点と、日本国内のツアーとしては極めて高いという
もう一人、関東支社から出向で来ている技術主査がいる。森さんが厚い信頼を置き、後継者と目している関詩織さんだ。瀬戸酒造店では総務経理部長を務める。「なぜウチの会社が酒蔵をやるのか。その理由を理解するまでが、じつは一番たいへんでした」と関さんは明かす。
瀬戸酒造店は、橋梁や道路のようなインフラではない。だが、この酒蔵が存在することで、地域の人たちが故郷を誇りに思えるとしたら、広い意味でのインフラと言えるのではないか。すなわち、酒蔵の再生がシビックプライドの一つの要素になり、ひいては地域活性化に結びつく可能性がある。関さんはそこに、自らの問いへの答えを見つけた。
関詩織さん。総務経理部長として瀬戸酒造店の経営を補佐し、あしがり郷瀬戸屋敷の運営にも関与している
「この仕事は面白い」。まったくの素人から飛び込んだ世界に魅了されているのは、森さんも同じだ。それまで長い間、技術者として橋梁設計を手掛けてきたが、経験を積むうちに、道路橋示方書に沿った設計の繰り返しに思え、当初に感じた創造の喜びが薄れてきていた。そんなとき新規事業を開発する部署に異動になり、たまたま出合ったのがこの仕事だ。
「酒蔵や古民家の空間プロデュース、日本酒というプロダクトとブランドの立ち上げ、スタッフへの接客指導。そうした全体のマネジメントが、自分にとってはとてもクリエイティブに感じられます」と微笑む。プロセスを計画し、ファクトを積み上げ、検証してフィードバックする。建設コンサルタントとして培った管理手法は、ここでも生かされている。
例えば、観光客が瀬戸屋敷から瀬戸酒造店へ向かう県道は、かつては狭くて歩くのが危険だった。そこで、町へ歩道整備を要望し、町が県に交渉して歩道整備を前倒しにするなど、行政との連携にも手腕を発揮。そのほか、2025年の町政70周年に向けた記念事業の企画委員や総合計画の見直しの委員会、地方創生の会議でも委員を務めるなど、まちづくりにも貢献している。
酒蔵の再生に始まった森さんたちの挑戦は、単に酒を造るだけでなく、酒蔵の存在がかつて連綿と果たしてきた「まちのハブ」としての役割の再生にまで広がりつつある。
あしがり郷瀬戸屋敷の敷地内の「管理棟」。関さんたちの提案で、「発酵」をテーマにしたカフェにリニューアルした
三輪自動車トゥクトゥクで酒蔵と瀬戸屋敷を行き来する。両者をつなぐ道路は、森さんと行政の連携によって整備された
酒蔵には「やるべき事がやれていなかった 共有ノート」が。PDCAを回して製造工程の改善を図る手法は建設コンサルタントの得意とするところだ
取材に訪れた12月初旬の開成町の風景。冬枯れの田園にも日本らしい趣がある
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG
Zoom併用開催なので東京近郊以外の方の参加も大歓迎!
実際に3Dモデルを活用している方々の参加をお待ちしています!
■研究の目的
DTPD(Digital Technical Product Documentation:デジタル製品技術文書情報)はJIS B 0060 で定義された,3DAモデルを中核として,製品製造に関連する各工程,例えば,解析,試験,製造,品質,サービス,保守等に関する情報が連携した製品製造のためのデジタル形式の文章情報である.
製品をデジタル形式の情報で表現することで,従来に比して更に精度よく,明確に,効率的に,その情報の作成者と使用者との間で要求事項を確実に伝達させることができる.また,製品の研究開発・生産の各プロセス,更に顧客に関わる全てのプロセスにおいて,その情報を活用できるようになる.
本研究では,製造分野で活用されているDTPDに着目し,製造分野の活用事例の調査を通じて,建設分野におけるDTPD適用による有効性や具体例を研究し,それに基づく情報発信を行うものである.
■研究の計画
(ア)文献調査(第1年度)
3次元設計手順の課題解決と3DAモデル・DTPDによるものづくり現場活用
(イ)現地調査及びヒアリング(第1年度~第2年度)
JEITAやJAMA主催の講演会に参加
■活動概要
・活動期間:2025年6月~2027年5月(2カ年)
・開催頻度:小委員会は毎月開催予定.
・開催場所:土木学会(東京都新宿区四谷)他.Zoomでの参加も可.
・委員:定員15名程度
・参加条件:①小委員会への出席率70%以上.②自ら研究活動と情報発信が行える方.
・小委員長:城古雅典((有)水都環境)
・副小委員長:栗崎直子(日本電気(株))
・応募締切:2025年5月16日(金)
・応募先:城古宛(joko@mnt-kankyo.com)にメールで御連絡頂けますようお願い致します.
新着・お知らせ 添付サイズ 研究テーマ申請書DTPD研究小委員会(第2期).docx24.03 KB「土木業界におけるウェルビーイング調査研究小委員会」では、現在土木の仕事に従事する方々の幸福感を高めるための施策提案をめざし、調査研究を行っています。その活動の一環として、様々な立場・役割で土木の仕事に従事する方にインタビューとアンケートを行うことで、幸福感に影響する価値観および現状を把握しようと計画しています。今回実施するアンケートでは、土木従事者が仕事に関してどのような観点を重視しているかを主にお尋ねし、この分析結果を試作提案の根拠とします。
ぜひ、多くの方のご協力をよろしくお願いいたします。
アンケート概要新着・お知らせ
第112代土木学会・会長特別プロジェクト
「土木学会の風景を描くプロジェクト」ひろがるインフラWG、
起業家へのインタビュー第1回目は、
「株式会社MALME」の高取佑代表に話を聞く。
大手コンサルタント会社出身の高取氏は、ベンチャー企業を経て、
「ドボクをもっとおもしろく」をテーマに2021年に起業した。
3D計測や3Dモデリング、ICT施工といったDX技術に精通した社員を擁し、建設コンサルタント会社や施工会社などに向けてBIM/CIM支援サービスを提供する。
起業の原動力となったのが、「土木の仕事をアップデートすることで
10代、20代の次世代が誇れる土木業界をつくりたい」という熱い思いだ。
伊藤:「Malme」起業までは、どのようなお仕事をされていたのですか。
高取:最初に就職したのは建設コンサルタント会社です。そこで8年間、様々なことを学びました。起業した一番大きな理由は、育ててもらった土木業界への恩返しがしたいということです。ただ起業前に、土木業界からいったん飛び出そうと試みた時期がありました。
きっかけは、スウェーデンのマルメ市へのインフラ視察旅行に参加したことです。団長は、中村英夫先生でした。
欧州のインフラ施設を見学しながら、先生が高度成長期における日本のインフラ整備の様々なエピソードを披露する。土木が政治や経済と連携し、社会にダイナミックな役割を果たした時代を知り、「自分たちの世代は同じことができるのだろうか」と落ち込んでしまった。
いったん土木から離れ、新しい技術への挑戦が息づく世界に飛び込もうと思ったのです。
伊藤:そこで、ドローンベンチャーの会社に転職されたのですね。
高取:ドローンを駆使し、日本を変えていこうとする意欲に満ちた会社でした。その会社で、ICT施工現場の3D測量や3Dモデルを駆使し、外の世界からドローンを使ったアプローチを土木に対して進める中で、「まだまだ土木にチャンスがあるんじゃないか」と感じたのです。
リスクがあっても起業し、積極的に新技術を採り入れてトライ&エラーを繰り返せば、土木業界は変われるはず──そう確信し、自分に見えてきた景色を実現する会社をつくろうと思いました。
命を燃やせる仕事がしたかったのです。
伊藤:そう思った背景は?
高取:きっかけは2つありました。
1つは中学時代に親しい親族を亡くし死生観がガラリと変わったこと。
いつ人生が終わるのかわからないのであれば、毎日、真面目に生きて、物事を考えながら前に進もうと思ったのです。
もう1つは、高校・大学時代にトップを目指して必死に励んだテニス部の活動です。当時のように命を燃やしながら取り組む手段を探すなかで、行き着いたのが会社をつくることでした。
伊藤:現在の土木業界に対して感じる課題はありますか。
高取:建設コンサルタントの多くの若手土木技術者は日々、膨大な業務に追われ、疲弊して退職したり、心身の不調を来たしたりする人もいます。
この先、土木業界の高齢化や人材不足はますます深刻化します。
これを補い生産性を向上させるためにも、建設DX化を推し進め、業界全体をアップデートしていきたい。
これから土木の世界に入ってくる10代、20代の人たちが誇れる業界にしたいのです。BIM/CIMの取り組みは、そのためのきっかけに過ぎません。
伊藤:大いに共感します。
「閉塞感漂う土木業界で、どうやって明るい未来を描けばよいのか」という問いに対して僕も、若者が会社を越えて業界の未来を語れる場として、2015年に建設コンサルタンツ協会内で「若手の会」を立ち上げました。
今では全国2000人のネットワークができました。
ところで、MalmeがBIM/CIM支援サービスを提供する顧客はどのようなところが多いですか。
高取:創業当初は建設コンサルタントがほとんどでした。現在は施工会社が増え、7対3ぐらいの割合です。社員も約40人に増えました。
僕は土木をアップデートするカギは、設計だと考えています。
現在、土木の設計業務で使われる構造解析や構造計算のツールは専門性が高く、使いこなすには修練が必要です。
BIM/CIMサービスと並行し、若手技術者が使いやすい設計自動化サービスの開発を進めているところです。
伊藤:それら技術の開発により、公務員などの発注者、ゼネコン、建設コンサルタントの3者間で設計の領域をつなぐプラットフォームが形成されるかもしれないですね。
高取:3者の中で、土木技術者の数が圧倒的に足りないのが発注者です。
現在は発注者支援という形で、建設コンサルタントが設計業務をカバーしていますが、このままだと役所の業務の一部を彼らが担わざるを得なくなる。
将来的に、簡易な設計をゼネコンが担い、より詳細で多角的な検討が必要な設計を建設コンサルタントが担当する形に移行するのではないかと予想しています。
こうした動きをより活性化しスピードを速めるツールとして、紙よりも優位なのがBIM/CIMです。設計者に施工が分かり、施工者に設計が分かり、発注者も設計が理解しやすい──
そんなワンプラットフォームがつくれるのではないでしょうか。
松井:きちんとした発注者は、背後に住民の意向を携えています。発注者と設計者の気持ちのすり合わせにBIM/CIMが使えるようになったら、すばらしいですね。
ただ、DXが当たり前になっても、結局、大事なのは「思い」とかインフラへの愛(笑)。高取さんには「ドボクを変える」という思いがあるので、とても楽しみです。
伊藤:将来を模索する若者たちに、土木の世界で「こうした道、キャリアの選択肢もある」 と示す高取さんの取り組みは、素晴らしいと思います。
高取:めちゃくちゃうれしいです。
「こういうキャリアの選択肢がある」と提示するのは僕がやりたかったことです。さらにもう1段踏み込んで伝えたいのは、「命を燃やして仕事をしている」ということです。僕はドローンのベンチャー企業に転職し、仕事に向き合いながら魂を燃やす経験をしました。
土木業界を見渡すと、50代、60代の人たちは燃えている。
けれど若者は燃えていないのです。
働き方改革で突き詰めるまで仕事が追えない、目先のタスクに追われて高い理念や使命を忘れてしまうなど、理由はいろいろあると思います。
忙しすぎることで魂を燃やせないのは、すごくかわいそうな気がします。
僕はベンチャー企業に転職し、命を燃やす仕事を自分でつくりだしてきました。そして、起業した今も燃えています。
松井:高取さんの熱い思いを受け取り、わたしたちもエネルギーをいただきました。ありがとうございました。
左から、高取氏、伊藤、松井
インタビュー 伊藤 昌明 (株式会社オリエンタルコンサルタンツ)
松井 幹雄 (大日本ダイヤコンサルタント株式会社)
ライティング 大井 智子
2025年9月1日(月)〜3日(水)に第45回地震工学研究発表会を兵庫県神戸市で開催します.
会場は神戸市産業振興センター(HP:https://kobe-ipc.or.jp/facility)です.
今年度は3日間の開催で,9月1日は「阪神・淡路大震災30年国際ワークショップ」と題した国際セッション,
9月2日・3日は例年通りのパラレルセッションとなる予定です.
発表会の論文投稿受付期間は7月1日(火)〜7月21日(月)です.
発表会開催後に投稿を受け付ける土木学会論文集Vol.82の論文と同じ論文(8ページ以上)とならないように,
発表会の論文は6ページ以下(1〜2ページで文字だけでも可)としてください.
また,通常は1人あたりの発表件数を1件とさせていただいております.
ただし,国際セッションおよび令和6年能登半島地震,2025年ミャンマー地震などの被害調査報告や被害分析
に関する発表に関しましては,通常の発表とは別でもう1件発表していただけます.
The 45th JSCE Earthquake Engineering Symposium will be held in Kobe City, Hyogo Prefecture, from Monday, September 1st to Wednesday, September 3rd, 2025. The venue is the Kobe City Industrial Promotion Center (Website: https://kobe-ipc.or.jp/facility).
This year's symposium will be held over three days. September 1st will feature an international session titled "International Workshop: 30 Years After the Great Hanshin-Awaji (Kobe) Earthquake." September 2nd and 3rd are scheduled to be parallel sessions as in previous years.
The submission period for workshop/symposium papers is from Tuesday, July 1st to Monday, July 21st. Please note that symposium papers should be no more than six pages in length. Shorter papers (e.g., one to two pages of text only) are also acceptable. This is to distinguish them from full papers (eight pages or more) that will be submitted to the Journal of JSCE, Vol. 82, following the symposium.
In principle, each individual is limited to one presentation. However, additional presentations will be allowed for topics related to the international session, as well as reports or analyses of damage surveys from events such as the 2024 Noto Peninsula Earthquake, and/or 2025 Myanmar Earthquake. These will not count toward the regular presentation limit.
新着・お知らせ土木学会は2024年11月に創立110周年を迎えました。
テーマ「土木の核とひろがり」
記念式典では、記念講演、110周年特別企画に関する発表や、さまざまな展示を行いました。
記念式典は、当会のCPD認定プログラム(JSCE24-1419、3.5単位)です。
■ 第二部 (110周年記念事業企画~土木の核とひろがり~) 14:45-16:00 土木技術者像を描く(シャレットワークショップ参加者による成果発表) 16:00-17:15 パネルディスカッション(「土木技術者像を描く」成果発表に引き続き技術者育成の展望など)
※展示(土木との接点をデザインする、土木技術者像を描く)11:00~18:00
展示は、当会のCPD認定プログラム(JSCE24-1420、0.5単位)です。
主催:土木学会110 周年記念事業実行委員会
新着・お知らせ 添付サイズ 土木との接点をデザインする(「伝わる土木、伝える土木」見学会 成果報告書)10.3 MB 土木技術者像を描く(2040年代の土木技術者「土木技術者像を描く」 成果報告書)23.77 MB【事例キーワード】
①技術のチカラ、 ②デザインのチカラ、 ③自然のチカラ、 ④コミュニティのチカラ、 ⑤記憶のチカラ
みなさん、こんにちは。WGリーダーの岡田智秀(日本大学理工学部)です。
前回のニュースレターでご案内した、「仕事の風景探訪」の取材が次々に進んでいます。
まもなく公開する第1号事例は、「建設コンサルタントによる酒蔵再生からのまちづくり」になります。
当事例は、建設コンサルタント会社(㈱オリエンタルコンサルタンツ)が地方都市(神奈川県開成町)の酒蔵(瀬戸酒造)を買い上げ、素晴らしい日本酒を製造しつつ、隣接する離れの古民家の指定管理者となって日本酒が堪能できる古民家レストランを営み、酒蔵の風景の再生とまちづくりを実現したチャレンジングな取り組みになります。
私とこの事例との巡りあわせは、瀬戸酒造のお酒を飲んだ際にあまりの美味しさに驚き、酒蔵を表敬訪問した際に、はじめて建設コンサルタントが運営していることを知ったことに始まります。その経緯を聞けば聞くほど興味津々となり、ぜひこのチャレンジングな取り組みを皆様に知っていただきたいと取材を進めるに至りました。
今回のライターは、「かわいい土木みつけ旅」でお馴染みの土木ライターの三上美絵さんです。
とても興味深い記事にまとめていただきました。
どうぞご期待下さい!
瀬戸酒造の森社長(㈱オリエンタルコンサルタンツ社員)と土木ライターの三上さんとともに、トゥクトゥクで町を探訪
美しい田園風景の中に佇む瀬戸酒造の夕景
新着・お知らせ 添付サイズ 仕事の風景探訪プロジェクト ニュースレターVol.2423.75 KB 2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG第112代土木学会会長のプロジェクトの1つ「クマジロウの教えてドボコン動画配信」では佐々木葉会長の家族のくまのぬいぐるみ“クマジロウ”が、土木学会のコンシェルジュの“ドボコン”に素朴な質問をします。短い動画で土木学会のしくみや活動をお伝えします。あれ?そうなの?なぜ?と今までのあたりまえを考えるきっかけになるかも。気楽にお楽しみください。
エピソード7:交流名刺ってなに?第112第土木学会会長のプロジェクトの1つである「会員名刺デザイン活用WG」で作成したJSCE交流名刺(標準版と支部版)について、活用方法を紹介します。
学会での交流をより楽しむため、皆さんも是非JSCE交流名刺を作成してください。
交流名刺の詳細はこちら
https://committees.jsce.or.jp/2024_Presidential_Project/namecard
1.主催 :(公社)土木学会 地震工学委員会
2.開催日時:2025年4月23日(水)9:30~15:05
3.開催場所:土木学会講堂 および オンライン(Zoomミーティング)
≪注意事項≫ 動画のスクリーンショット・録音・録画・二次利用等は禁止いたします
4.定員:現地50名、オンライン400名(先着順)
5.講演プログラム
※ 詳細が決まり次第、更新いたします
※ 公開できる資料はこのHPに,研究会前までにアップロード予定です
※ 公開可能資料は青色に変わっている講演題目をクリックするとダウンロードすることができます
(敬称略)
開会挨拶(9:30~9:40) 地震工学委員会 委員長 酒井 久和
第一部(9:40~10:40)
2024年度活動終了の研究小委員会
・JSCE2020 防災プロジェクト推進小委員会
・地震災害軽減のためのダメージフリー構造技術に関する調査研究小委員会
共通小委員会(2委員会)
第二部(10:45~12:00)
共通小委員会(3委員会)
研究小委員会(3委員会)
休憩(12:00~13:00)
第三部(13:00~13:55)
研究小委員会(3委員会)
第四部(14:00~15:00)
令和五年度 土木学会国際貢献賞 受賞記念講演
目黒公郎(東京大学生産技術研究所 教授)
閉会挨拶(15:00~15:05)地震工学委員会 副委員長 高橋 良和
6.参加費・参加方法
・参加費:無料
・土木学会のwebサイト(本部主催行事の参加申込)からお申し込みください【現在準備中】
「対面参加」をご希望の方は申込後に届く参加券メールに記載のURLから登録して下さい.その登録がない場合、オンライン参加となります.申込画面の通信欄への記入では対応いたしかねます.
≪オンライン参加の注意事項≫
・Zoom 公式サイトでテスト接続が可能です.開催日前に必ずテストをしてください.Zoom 接続テストページ https://zoom.us/test
・接続に関してご不明なことは Zoom ヘルプセンター等でご確認願います.接続方法についてのご相談はお受けいたしかねます.
Zoom ヘルプセンター https://support.zoom.us/hc/ja
土木学会認定CPDプログラム: 認定番号 JSCE25-0311 2.9単位
土木学会 2024年度会長プロジェクト 土木学会の風景を描くプロジェクト
ひろがる仕事の風景プロジェクト ひろがるインフラWG
日本では、1950年代半ばから始まった高度経済成長期に、急速にインフラが整備されました。この時期、短期間で大量のインフラを整備する必要から、標準化などによる迅速な建設が重視されていました。これにより、経済発展や人々の豊かな生活に大きく貢献しました。そして、現在、大量に整備されたインフラの老朽化が大きな課題となっていますが、日ごろからのインフラへの関心は低いと言わざるを得ません。
インフラの一例として、橋に着目すると、橋が果たす役割は多種多様です。橋は長期間その場所に存在し続けるため、通路としての機能だけでなく、耐久性や自然災害に対する強靭性、地域の風土に馴染む景観なども重要な要素です。地域の魅力を引き出し、さらに地域住民に関心を持たれ長く愛着を感じてもらえるよう、新しい価値を橋に与えることも求められています。
このような背景の中、土木学会では2024年会長特別プロジェクトの活動のひとつとして、橋を題材に、そのインフラの魅力や新しい価値を発信する活動を行っています。その集大成として、「インフラの価値を改めて考える-橋を切り口に-」と題し、公開討論会を企画しました。
はじめに、通潤橋の国宝認定、あるいは近代橋梁の重要文化財認定等、数々のインフラ構造物の文化的側面に光を当ててこられた文化庁の北河大次郎様に基調講演をいただき、続いて、担当番組内で「やっぱし橋が好き」というコーナーを展開されているFM COCOLO DJ の尾上さとこ様を迎え、パネルディスカッションを行います。
ひろくインフラに携わる多くの皆様にご参加いただき、一人ひとりが自分の枠をはみ出て考える、発言する機会となり、よりよい橋やインフラを計画・設計・施工・保全・マネジメントしていく活動の一助にしていただければ幸いです。
1.開催概要
日 時:2025年5月28日(水)14:00~17:00
会 場:土木学会講堂とオンラインのハイブリッド(オンラインはZoom配信)
主 催:土木学会 会長プロジェクト 土木学会の風景を描くプロジェクト ひろがるインフラWG
定 員:会場100名、オンライン500名
参加費:無料
14:00-14:10 趣旨説明
松井 幹雄氏 (ひろがるインフラWGリーダー (大日本ダイヤコンサルタント株式会社))
14:10-15:10 基調講演 「文化財の視点から見た橋梁の魅力とその価値について(仮)」
北河 大次郎氏 (文化庁 主任文化財調査官)
15:10-15:25 インタビュー動画「橋のある風景 ~そこに愛はあるのか~」紹介
15:35-16:55 パネルディスカッション
コーディネーター:松井 幹雄氏 (前記)
パネラー:北河 大次郎氏(前記)
尾上 さとこ氏 (FM COCOLO DJ 「やっぱし橋が好き」コーナー担当)
石井 博典氏 (ひろがるインフラWG(株式会社横河ブリッジホールディングス))
杉山 裕樹氏 (ひろがるインフラWG(一般財団法人阪神高速先進技術研究所))
永元 直樹氏 (ひろがるインフラWG(三井住友建設株式会社))
丹羽 信弘氏 (ひろがるインフラWG(中央復建コンサルタンツ株式会社))
16:55-17:00 閉会挨拶
杉山 裕樹氏(前記)
3.参加にあたってhttps://committees.jsce.or.jp/2024_Presidential_Project/Infra-Spreading
4.参加申込方法
[対面参加]https://www.jsce.or.jp/events/form/102501
[オンライン参加]https://www.jsce.or.jp/events/form/1025012
席数には限りがございます。先着順となっておりますので早目にお手続きください。
5.CPDについて本行事は土木学会認定CPDプログラムです。(認定番号 JSCE25-0311 2.9単位)
行事への事前申込者で、当日参加して、事後設問に回答いただいた方に受講証明書を発行いたします。
【各CPDシステム利用者への対応について】
・オンライン参加の方:参加者ご自身によるCPDシステムへの「自己登録」をお願いします。
・建設系CPD協議会加盟団体CPDシステム利用者様:各団体のルールに沿って,CPD単位の申請をお願いします。
※土木学会以外の団体に提出する場合の方法等は、提出先団体にご確認ください。
土木学会で証明する単位が各団体のルールにより認められないことがあります。
土木学会では、他団体の運営するCPD制度に関しては回答いたしかねます。
オンライン参加向けの Zoom 案内は開催日前日に参加申込時の記入メールアドレス宛に連絡予定です。
7.その他(公社)土木学会 会員・企画課 二瓶宛
Email: snihei★jsce.or.jp(★を@に変えてください)
開催案内は
デジタルツイン・DXシンポジウム 2025 開催案内
をご覧ください.
Deep Learning and Applications
15:30- Closing 16:00- パネルディスカッション 17:30- 閉会あいさつRoom I:講堂
Room II:AB会議室
International Symposium:CD会議室
Room I
8:50-9:00 Room I
開会あいさつ
9:00-9:45 Room I
インフラマネジメント/プラットフォーム
・カーボンニュートラルのためのAI・デジタルツイン 杉崎光一; 全邦釘; 阿部雅人
・橋梁の3次元モデルにIoTセンシング情報を統合したインフラマネジメント向けのプラットフォームに関する検討 井上和真; 後藤源太; 横山和佳奈; 川﨑佑磨; 小西優真; 山元沙貴
・点検調書作成支援のための生成AIを用いた所見の自動生成 -クラスタ分析を通じた類似画像検索に基づく in-context learning の導入- 佐藤雅也; 前田圭介; 藤後廉; 小川貴弘; 長谷山美紀
10:00-10:45 Room I
インフラマネジメント/構造物
・橋梁点検でのデジタル画像とAIの活用と検証 穴吹まほろ; 青木泰一郎; 木村真嗣; 後藤幹尚; 岩波 光保
・近傍画像を用いたin-context learning導入による道路構造物の点検画像からの損傷程度分類 中島佑; 前田圭介; 藤後廉; 小川貴弘; 長谷山美紀
・老朽化橋梁の集約・撤去に関するEBPMの観点からの一考察 原田紹臣; 貝戸清之
11:00-12:00 Room I
招待講演 座長 全邦釘(東京大学,AI・データサイエンス論文集編集小委員会委員長)
久保竜志(株式会社ネクスコ東日本エンジニアリング)
13:00-14:15 Room I
インフラマネジメント/センシング・点群
・360 度カメラ画像を活用したインフラ構造物の点検情報管理システムの構築 山根達郎; 陳瑜; 久保栞; 浅野和香奈; 片山直道; 岩城一郎; 全邦釘
・橋梁の維持管理におけるSLAM型計測ユニットによる計測方法と計測誤差に関する調査研究 中原匡哉; 塚田義典; 梅原喜政; 梶谷舞人
・橋梁の3次元点群を利用した構造情報の計算 板倉健太; 林拓哉; Lin, Chao; 上脇優人; 全邦釘
・点群に対するレジストレーションを活用した高力ボルトの中心位置の自動探索に関する検討 安宅里佳; 長倉康裕; 田部成寿; 水口知樹; 全邦釘
・点群データから生成した3D モデルの配筋検査やインフラ補修検測への適用 中野嵩士; 江藤博哉; 上坂正晃
14:30-15:45 Room I
インフラマネジメント/道路
・変状の無いパッチのみを学習する識別器による非正常な路面の検出手法 井本翔一朗; 福井千菜美; 八木雅大; 髙橋翔; 吉井稔雄
・道路空間を観測する識別器の転移学習による他地域応用 八木雅大; 植西康太; 髙橋翔; 萩原亨
・時空間データを用いたMulti-LSTMに基づく冬期路面状態の予測手法 本坂健太; 八木雅大; 髙橋翔; 吉井稔雄; 萩原亨
・ドライブレコーダの動画像を用いた道路のわだち掘れ検出の補正手法の開発 塚田義典; 中村健二; 梅原喜政; 岡本拓也; 今井龍一
・設置位置の異なる車載器から取得した多時期の加速度に基づく舗装の損傷判定に関する研究 梅原喜政; 塚田義典; 中村健二; 石引暖也; 今井龍一
16:00-17:30 Room I
パネルディスカッション(調整中)
17:30-17:40 Room I
閉会あいさつ
Room II
9:00-10:45 Room II
交通DX
・大型車両規制範囲データの照合 高橋悠太; 高瀬愛瑠; 松島恵悟
・積雪寒冷地におけるドライバーの行動選択に有用な冬期道路環境の情報に関する一考察福井千菜美; 丹悠紀; 髙橋翔; 吉井稔雄; 萩原 亨
・道路舗装のひび割れ診断の高度化のための4K車載カメラ画像に写る複数地物のフィルタリング処理の開発 塚田義典; 中村健二; 梅原喜政; 石川健太; 今井龍一
10:00-10:45 Room II
建設DX
・生成AIによる単純形状3次元データモデルの対話的な生成手法の一考察 山本敦大;緒方陸; 藤井純一郎; 山本一浩
・3Dプリンティングモルタルの積層パスが粗大空隙構造と水分浸透抵抗性に及ぼす影響 横山勇気; 田中俊成; 木ノ村幸士
・GNSSを用いた橋梁施工時の3次元挙動のデジタルツインの試み 和田, 涼太朗; 大野, 徹士; 吉田, 郁政; 関屋, 英彦; 安田, 篤司; 吉浦, 伸明
13:00-14:00 Room II
行動認識・建設DX
・動画像を用いた染色工程の行動分類 柴田楓也
・空間情報活用による課題解決事例とDX施工モデルの提案 田村泰史; 嶋田唯一; 高橋めぐみ; 渡辺隆司
・廉価なLiDARを用いた建設作業員の動線解析に関する研究 中原匡哉; 小林泰雅; 石濱裕幸; 井藤博章; フィン, ズン; 今井龍一
・土木構造物の初学者向け学習教材としてのデジタルツインおよびVR活用効果の検証 渡邊祥庸; 金井一蕗; 後藤瑛介; 萩原伊吹; 堀越菜月
14:30-15:45 Room II
防災DX
・MP-PAWRを活用した道路冠水予知技術に関する研究 河合芳之; 前田新一; 河野九三夫; 石黒勝彦; 花土弘; 川村誠治; 岸浩稔
・オープン形式のSAR画像を用いた都市域を含む浸水域の推定手法に関する研究 中村, 健二; 塚田, 義典; 清水, 則一; 浅野, 達海; 山本, 忍; 仲条, 仁; 平野, 順俊; 今井, 龍一
・農村地域の水路の水位と浸水深の表示に対応したアプリケーションの構築 吉永育生; 福重雄大; 皆川裕樹; 桐博英
・三次元表現を用いた河川状況可視化システムのプロトタイプ開発と実用性の検討 井上和真; 後藤順太; 荒井日菜子; 菊池静琉; 木村清和
・河道閉塞発災後の対応初動期を想定した3次元データプラットフォームの検討 島田 徹
International Symposium -Advances in AI, Data Science and Digital Twin-
12:50-13:00 International Symposium -Advances in AI, Data Science and Digital Twin-
Opening Makoto Kimura (Director of JSCE International Center, Bond Engineering)
13:00-14:15 International Symposium -Advances in AI, Data Science and Digital Twin-
Digital Twin and Data Science
- Estimation of Population Exposure to Flood Risk by Using a Geospatial Information System Overlay of Mobile Spatial Statistic (MSS) Data, Flood Inundation Map, and Land Use Zone Syandriaji, Diva; Kurauchi, Fumitaka; Nakamura, Toshiyuki; Takagi, Akiyoshi
- Research on Rockfall Trajectory with Different Speed Energy Ratios Based on Discontinuous Deformation Method DINGCHENG, LU; Nishiyama, Satoshi
- The effects of methodological uncertainties on repair prioritization: An exploratory analysis of national road bridges in Lao PDR Silimanotham, Hatthaphone; HENRY, Michael
- Anomaly Detection Using Multiple Data-based iForest for Realizing Digital Twin in Winter Road Wang, Chang; Takahashi, Sho; Yagi, Masahiro; Yoshii, Toshio
- Patterns in stakeholder perspectives on the leanness assessment of urban road projects using AHP and HCPC Mekonnen Chekol, Ludmila Soares Carneiro, Azam Amir, and Michael Henry
14:30-15:30 International Symposium -Advances in AI, Data Science and Digital Twin-
Deep Learning and Applications
- Comparison of statistical and machine learning-based pavement deterioration models using PCI as a continuous variable Amir, Azam; HENRY, Michael
- Proposal of a deep learning-based automatic segmentation method for raster diagrams of existing bridges Shuhei Abe, Yu Chen, Sota Kawanowa, Pang-jo Chun
- Crack Width Behaviour in a Concrete Retaining Wall Using Deep Learning and Image Processing Technique Boney, Afia; Akita, Shosuke; Nishiyama, Satoshi; Murakami, Osamu; Pan, Shijun; Yoshida, Keisuke
- Local Low-Altitudes Drone-based Riparian Waste Benchmark Dataset (LAD-RWB): A Case Study on the Asahi River Basin Pan, Shijun; Shimoe, Daichi; Yoshida, Keisuke; KOJIMA, Takashi
15:30-15:40 International Symposium -Advances in AI, Data Science and Digital Twin-
Closing Ji Dang (Secretary General of Editorial Committee, Saitama University)
新着・お知らせ
Innovation and social implementation of AI, data science and digital twins are advancing rapidly in wide range of fields including infrastructure, disaster, cities, environment, transportation, energy, etc. Papers from research and development, education, to practices in the related areas are presented and discussed in this symposium.
Organized by: Editorial Committee of Intelligence, Informatics and Infrastructure
Cooperated by: JSCE International Student Network Group and International Civil Engineers Group.
Symposium Date: May 26 (Mon.), 2025
Registration Deadline: May 19(Mon.), 2025
Location: JSCE Headquarter (Conference Room CD) and online
Concurrently with JSCE Digital Twin & DX Symposium 2025.
Registration fee: free
Register from the following site.
On-site: participation at JSCE Headquarter
Online: participation by web
Speakers: presentations can be made either from on-site or online
By registering this symposium, you can also attend JSCE Digital Twin & DX Symposium 2025.
The papers will be published in Intelligence, Informatics and Infrastructure, and associated data are uploaded to J-STAGE Data if available.
Twelve minutes of presentation and three minutes of discussion are assigned for each paper.
Contact: Office of Editorial Committee
E-mail:aisymposium@jsce.or.jp
Program
12:50 Opening Makoto Kimura (Director of JSCE International Center, Kyoto University)
13:00-14:15 Digital Twin and Data Science
- Estimation of Population Exposure to Flood Risk by Using a Geospatial Information System Overlay of Mobile Spatial Statistic (MSS) Data, Flood Inundation Map, and Land Use Zone Syandriaji, Diva; Kurauchi, Fumitaka; Nakamura, Toshiyuki; Takagi, Akiyoshi
- Research on Rockfall Trajectory with Different Speed Energy Ratios Based on Discontinuous Deformation Method DINGCHENG, LU; Nishiyama, Satoshi
- The effects of methodological uncertainties on repair prioritization: An exploratory analysis of national road bridges in Lao PDR Silimanotham, Hatthaphone; HENRY, Michael
- Anomaly Detection Using Multiple Data-based iForest for Realizing Digital Twin in Winter Road Wang, Chang; Takahashi, Sho; Yagi, Masahiro; Yoshii, Toshio
- Patterns in stakeholder perspectives on the leanness assessment of urban road projects using AHP and HCPC Mekonnen Chekol, Ludmila Soares Carneiro, Azam Amir, and Michael Henry
14:30-15:30 Deep Learning and Applications
- Comparison of statistical and machine learning-based pavement deterioration models using PCI as a continuous variable Amir, Azam; HENRY, Michael
- Proposal of a deep learning-based automatic segmentation method for raster diagrams of existing bridges Shuhei Abe, Yu Chen, Sota Kawanowa, Pang-jo Chun
- Crack Width Behaviour in a Concrete Retaining Wall Using Deep Learning and Image Processing Technique Boney, Afia; Akita, Shosuke; Nishiyama, Satoshi; Murakami, Osamu; Pan, Shijun; Yoshida, Keisuke
Local Low-Altitudes Drone-based Riparian Waste Benchmark Dataset (LAD-RWB): A Case Study on the Asahi River Basin Pan, Shijun; Shimoe, Daichi; Yoshida, Keisuke; KOJIMA, Takashi
15:30 Closing Ji Dang (Secretary General of Editorial Committee, Saitama University)
新着・お知らせ
デジタルツインに関する研究開発や利活用が,インフラ,防災,都市,交通,環境,エネルギーなど多様な領域で急速に進展しています。
発展著しいデジタルツインやデータプラットフォーム、デジタルトランスフォーメーション(DX)に焦点を当て, 多方面の研究・教育・開発、調査・試験・実践等の成果や現状について分野横断的・俯瞰的に議論するシンポジウムを開催します。
主催:構造工学委員会 AI・データサイエンス論文集編集小委員会
協力:土木情報学委員会 IoT/AI活用モデル研究小委員会,地震工学委員会 防災・減災への AI・IoT 技術の利活用に関する研究小委員会,応用力学委員会 データ駆動型の信頼性設計およびリスク評価実装研究小委員会,岩盤力学委員会 岩盤力学におけるDX活用検討小委員会,鋼構造委員会 鋼構造物における先進的非破壊検査・評価技術 に関する調査研究小委員会,コンクリート委員会 3Dプリンティング技術の土木構造物への適用に関する研究小委員会,環境工学委員会 上下水道におけるIoT・ICT・AI活用小委員会
後援:(一社)人工知能学会,(一社)日本ロボット学会,(一社)情報処理学会,インフラマネジメントテクノロジーコンテスト実行委員会
〇日時・場所
2025年5月26日(月) ※参加申込締切日2025年5月19日(月)17時迄
土木学会(東京都新宿区四谷一丁目 外濠公園内),オンライン併用ハイブリッド開催
同時開催:Advances in AI, Data Science and Digital Twin 2025
〇定員 土木学会 50名,オンライン 1000名,講演者 200名
〇参加費 無料
〇申込方法
下記,土木学会行事申し込みサイトからお申し込みください.
公益社団法人 土木学会 本部主催の行事参加申込
本シンポジウムへお申し込みされた場合,同時開催の国際シンポジウムAdvances in AI, Data Science and Digital Twin 2025へもご参加いただけます.
※申込締切日時以降の参加受付はできません.
※参加区分間違いによる区分変更はできませんのでお申込みの際は十分ご注意ください.
※発表される方は講演者の区分よりお申し込みください.発表は,土木学会かオンラインのいずれでも可能です.
【土木学会参加の方】
期日が迫りましたら当日の会場等の詳細についての案内メールを送付いたします。
【オンライン参加の方】
開催日前日までにZOOM等が記載された案内メールを送付いたします。
〇当日,急な連絡等がある場合は,随時このHPに掲載します。
〇プログラム
準備出来次第掲載いたします。
〇講演形式
・発表時間は12分,質疑応答は3分を目安とします.
・ウェブ参加の注意事項
〇論文は,「AI・データサイエンス論文集/Intelligence, Informatics and Infrastructure」に掲載されます。掲載され次第こちらにご案内します。
〇CPD ポイントについて
・本プログラムは土木学会CPD認定プログラムです(申請予定).
【会場参加者】
・CPD 受講証明書をご希望の方は必要事項を予め記入した申請書を受付にご持参ください.受講印を押印いたします.
・申請書類は https://www.cpd-ccesa.org/unit_assent.php からダウンロードして下さい.
・現地での受講証明書配布はございません.
・学会ホームページ(http://committees.jsce.or.jp/opcet/cpd/user)からの登録も可能です.
【オンライン参加】
・CPD 受講証明は,事前参加登録者のうち,100 文字以上のアンケートを提出していただき,受講していたことが確認できた方に発行いたします.行事終了後下記URLよりアンケートをご回答ください.
https://forms.gle/o4yZ8ZA13ZLYVhXJ9
・受講証明書アンケート回答期限:6月1日(日)17時迄,回答期限以降の回答は受け付けません.
・受講証明書は事務局側で記入したものを,回答期限日から2週間前後でメールにてお送りします.
・回答後コピーをご登録のメールアドレスに送信いたします.届いていない場合は、回答の受付が出来ていない可能性もありますのでご注意ください.
※参加番号は参加申込時にevent@jsce.or.jpのアドレスより自動送信される参加券メールに記載されております
〇各 CPD システム利⽤者への対応について
・土木学会 CPD システム利⽤者様:今回は,参加者ご自身による CPD システムへの「自己登録」をお願い致します.
・建設系 CPD 協議会加盟団体 CPD システム利⽤者様:各団体のルールに沿って,CPD 単位の申請をお願い致します.
※土木学会以外の団体に提出する場合の方法等は提出先団体に事前にご確認ください.土木学会で証明する単位が,各団体のルールにより認められないことがあります.土木学会では他団体の運営する CPD 制度に関しては回答いたしかねます.
〇AIデータサイエンスシンポジウム事務局
E-mail:aisymposium@jsce.or.jp