仕事の風景探訪 事例9(関西支部)【デザインのチカラ】【自然のチカラ】
事業者:京都府京都市
所在地:京都府京都市下京区四条堀川町他
取材・執筆:土木ライター 三上美絵
編集担当・撮影(特記以外):山口敬太(京都大学/仕事の風景探訪プロジェクト・関西支局長)
雨水を一時的に貯留し、ゆっくり地中に浸透させる構造を持つ植栽空間、雨庭。
近年多発しているゲリラ豪雨などで雨水が一気に下水へ流れ込み、道路などが氾濫するのを防ぐグリーンインフラとして、全国で注目が集まっている。
京都市は市民の意見を基に緑地整備を進める「市民公募型緑化推進事業」の一環として、四条堀川交差点南東の植樹帯を雨庭として整備した。2018年4月に完成したこの庭が、現在市内14カ所にまで増えた雨庭の嚆矢だ。
「雨水の貯留」という機能を持たせながら、「京都らしい日本庭園」の趣を見事に表現したのは、山田造園社長の山田隆之さん。山田さんとともに、当時を振り返ってみよう。
およそ9.5トンもの水を貯められる枯山水「雨を貯める機能を満足させながら、伝統的な京都の庭園らしい景色をつくる。デザインにあたって最も意識したのは、その両立でした」。山田造園の山田社長は、そう振り返る。
京都市街地の中心部を南北に貫く堀川通と、東西に横切る四条通の交わる四条堀川交差点。オフィスビルや商業ビルの立ち並ぶ京都きっての繁華街だ。京都市が整備する雨庭の第一号は、その交差点の南東側に位置する。
横断歩道につながる歩道を挟んで両側に雨庭が広がり、信号待ちの人たちにいっときの潤いを提供。かつては車が多く殺風景だった交差点が、今では都会のオアシスになっている。
信号待ちの人々が思い思いの位置で雨庭を楽しむ。画面中央の既存樹を残して作庭した(写真:山田造園)
株式会社山田造園代表取締役の山田隆之さん(写真:三上美絵)
雨庭では、貯水機能は主に「州浜(すはま)」と池をイメージした砂利敷きが担う。州浜とは、砂利を敷き詰めた面で浜辺の波打ち際を表現する伝統的な枯山水の作庭手法だ。「通常は地面に直接、砂利を敷くだけですが、ここでは水を貯めるために35cm掘り下げ、栗石を敷き詰めた上に、砂利を敷いています」と山田さんは説明する。
雨水は栗石の隙間に浸透し、ゆっくりと地中に吸収される仕組みだ。表面の砂利はチャートで、粒径約4cmと約15cmの二種類を使い、小さい方で水を、大きい方で波打ち際の岸辺を表現した。
驚いたのは、その貯水能力だ。歩道の両側に広がる雨庭全体で、およそ9.5tもの水を貯めるポテンシャルがあるという。
歩道の一角に、雨庭の構造を説明する現地の案内板がある(写真:三上美絵)
2017年当時、京都市はさまざまな緑地のあり方を模索するなかで、雨庭に注目していた。ただ、雨庭はまだ全国的にも実施例がほとんどなかった。このため四条堀川の雨庭は、やってみてうまくいけば横展開しようというパイロットケース的な意味合いも担っていた。
入札の結果、施工者に決定したのが、京都学園大学太秦キャンパスの雨庭づくりで実績のあった山田造園だ。このとき監修を務め、雨庭の提唱者でもある京都大学名誉教授の森本幸裕さんのアドバイスももらうことになった。
設計は、当初、交差点に面した約220m2の敷地を「緑地として整備する」ということだけが決まっていた。「与条件は既存樹木と、かつて流れていた堀川の遺構である橋の親柱を残すこと。あとはほぼ白紙の状態から、森本先生と一緒にデザインしていきました」と山田さんは話す。
戦後の下水道整備により暗渠となった堀川に、かつて架けられていた綾小路橋の親柱。
雨庭整備のため、敷地の端へ移動した
設計にあたっては、さまざまな制約があった。まず、敷地の歩道側は石垣を巡らせて盛り土がしてあり、地盤が一段高くなっていた。その部分は、地盤の高さを変えられない。というのは、街路樹として植えられたクスの大木があり、別な位置へ移植したり、現在生育している地盤の高さを変えたりすると枯れてしまう懸念があったからだ。
また、道路境界の縁石や、既存の会所枡(下水道管の合流部に設けられた枡)もいじれない。縁石の一部を穴あきブロックに替えて取水口とし、車道に降る雨水を取り入れることから、庭側のレベル設定も難しい。
山田さんは「歩道側の地盤の高い部分を『山の景』、車道側の低い部分を『水の景』とし、両者の境界に水が溜まる州浜と枯れ池を設定することでうまく収めました」と話す。山の景を表現するために、よく京都の山に生えているイロハモミジを築山のてっぺんに植えた。
植栽計画図。車道側を水の景、歩道側を山の景とし、間に州浜を設置。築山には山の植物を植えた
横断面図。右側の地盤が一段高くなっている
縁石ブロックを取り替えて取水口を設けた。右側の車道に降った雨水を左側の雨庭内へ取り込む
こだわったのは、庭づくりで重要な役割を果たす石の選択だ。京都の銘石「加茂七石(かもなないし)」の一つである貴船石(きぶねいし)や、近郊で産出し名刹の庭によく使われる山石(チャート)を採用。州浜の奥には石橋を配置するなど、京都らしさをふんだんに盛り込んだ。「私たちにとっては、京都の庭園を広く紹介できる場としても貴重です。提示された予算は決して潤沢ではありませんでしたが、採算を度外視して在庫の石など、いい材料を使いました」。山田さんの言葉からは、雨庭に掛ける市や造園業界の期待が伺える。
歩道からよく見える位置に、京都の銘石「貴船石」を配置した(写真:三上美絵)
現地で雨庭を眺めると、複雑な条件のもとで針の穴を通すようにしてつくり上げたとは思えない自然な景観が広がっている。「高低差があるほうが、平らなところより庭づくりには向いている。最初に現場を見たときも、制約さえクリアできれば面白いものができるな、という自信はありました。思ったとおり、自慢の庭になりました」と山田さんは胸を張る。
もちろん、視点場も意識した。交差点側を庭の正面とし、縦横斜めから見えるようにしたことで、視覚的に庭に広がりが出る。角度によっては、歩道両側の二つの庭がつながって一つに見える効果も企図したという。
左側の築山から手前の州浜へ向けてなだらかに低くなっている。
築山はもともとの地盤の高さを利用した。州浜と築山の境界には大きめの砂利を敷いて波打ち際を表現
歩道の両側に広がる雨庭。車窓からは角度によって二つの庭が一つに見える
周知のとおり、京都には有名な庭園が集中している。代表的な枯山水である龍安寺の石庭、東山連山を背景とした南禅寺の借景庭園、建築との調和が美しい桂離宮の池泉回遊式庭園…、数え上げれば切りがない。ただ、こうした名園の多くは寺院などの施設に併設される庭であり、誰もがいつでも自由に拝観できるわけではない。その点、四条堀川の雨庭は繁華街の交差点にあり、四季折々の移り変わりを間近に味わえるのが魅力だ。
一般に、街路樹では単一の樹種が線状に植えられていることが多い。しかし、ここでは何十種類もの植物が植えられ、四季ごとに花が咲き、春には新緑、秋には紅葉が楽しめる。近くに暮らす人や通勤通学で通る人はもちろん、インバウンドの観光客からも好評を博しているという。
「多彩な植栽を選択することができたのは、雨庭の貯水機能があったからです」と山田さんは話す。
現地は幹線道路2路線の交差点で、排気ガスや排熱、日射にさらされるため、植物にとっては過酷な生育環境だ。通常ならば、最も乾燥に強い樹種を選ばざるを得ず、選択肢は狭まる。しかし、ここでは州浜の貯水効果を見越して、「乾燥にはそれほど強くないが花が美しい木」を取り入れることができた。ただし、日本庭園の代表的な素材であるものの、極端に乾燥に弱い「苔」を維持するのは難しいと判断し、代わりに芝生を植えたという。
若葉や紅葉、季節の花々が四季折々に道行く人たちの眼を楽しませる
今回の雨庭づくりは、「道路」に降った雨水を「公園」に取り入れる、すなわち雨水が行政区分を越境するという意味でも、発注者の京都市にとって前例のない取り組みだった。道路に降った雨水は通常、側溝の排水口から下水管へと排出される。道路の管理部局と雨庭整備を行う公園部局で管理が跨ることから、雨水の処理の仕方をめぐり、山田さんたちは双方と入念に協議を重ねた。
施工面では「人通りの多い交差点」という条件による難しさもあった。庭の規模は小さくとも、クレーンで大きな石を据えつけるといった大掛かりな作業もあり、朝のラッシュ時は工事をしないなど、第三者災害には細心の注意を払った。一方で、人目に付きやすい場所の特性を生かし、仮囲いに雨庭のしくみや工事の進捗を紹介するパネルを設置してPRしたという。
雨庭が完成してしばらく、山田さんは大雨が降るたびに、いそいそと四条堀川へやってきた。京都学園大学の雨庭では、雨上がりには表面にうっすらと水を湛えた州浜の景色が楽しめたからだ。しかし、四条堀川の雨庭は想像以上に雨水の吸収がよく、全量が見事に地下へと吸い込まれてしまう。貯水機能が存分に発揮されている証だが、山田さんには少し物足りないようだ。「庭の景色としては、水のない枯山水と池泉庭園の両方を楽しめると申し分ないのですが」と苦笑する。
四条堀川の事例よりも前に手がけた京都学園大学太秦キャンパスの雨庭。
大雨の後には州浜の表面に水が見えることもある(写真:山田造園)
竣工から7年が経った今、以前からあった巨木と、新たに植えた低木や芝生、銘石、石橋などの要素がしっくりとなじみ、風景として定着した感がある。その一方で、メンテナンスには課題も残る。
行政による雨庭の管理は街路樹と同様の扱いで、年に数回、定期的に樹木を剪定する。「種類によって花の咲く時期が異なるので、切っていいタイミングと避けたいタイミングがあります。1年を通してそれぞれの花を咲かせてから切るような管理メニューが理想なのですが」と山田さんは残念がる。
「庭というのは、つくって終わりではありません。維持することは、つくることと同じぐらい大切。鎌倉時代などにつくられた古い庭が今も美しいのは、きちんと手入れを続けてきたからです。ここも、それぐらいの価値があると思うんです」。最先端の技術と伝統的な庭づくりが融合した記念すべき第一号の庭。将来へ向けた雨庭づくりのお手本ともなるべき庭の管理には、もう少し予算を投じてもいいのではないか、というのが山田さんの思いだ。
「雨庭をたくさんつくって雨水を地球へ返すことは、自然の水循環に則った素晴らしい試み。それで洪水を防げるなら、美しい緑が街の潤いにもなり一石二鳥ではないでしょうか」。山田さんがそう話すように、雨庭は貯水機能さえあればいいというのでは、あまりにも寂しい。日本が何百年も育んできた庭園文化を受け継ぎ、環境に配慮した雨庭という新しい形で世界へ発信する。その役割は、ここ京都の街角に生まれた雨庭にこそふさわしい。
2018年の竣工当時の様子。
この写真と比べると、7年間でモミジなどの低木が大きく成長したのが分かる(写真:山田造園)
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG
土木学会 国際センター 「土木技術者の国際化実践小委員会」橋梁・構造WG
「IABSE(国際構造工学会)2025 ヘント大会」への調査団派遣
1. 実施の背景と目的
「土木技術者の国際化実践小委員会」では、現状における課題整理や提言に留まらず、グローバルに活躍できる土木技術者の育成を目指して、国内外の関係者や関連業界との交流や海外調査等の実践的な活動を展開してきました。2023年度からは国際センターに活動拠点を移し、さらにグローバル人材育成支援の取り組みを強化しています。
当小委員会内の橋梁・構造WGでは、橋梁等のインフラ構造物全般を対象に、多角的な視点から国際動向と国内の現状を調査し、日本企業及び技術者の海外進出の活発化を目指して活動しています。また、本WGで得られた知見を基に昨年度はNetZero橋梁WGを発足させ、カーボンニュートラルの評価を考慮した橋梁設計方法の調査とその実践を目的として活動を行い、その成果を国内外に発信しております。
今回、これらWGの活動の一環として本調査団を計画致しました。調査団の主な活動は、以下の2つとなります。
世界各国の構造工学に関する最先端の研究や実務事例を学び、国際的な技術交流を通じて日本の橋梁技術の発展に資する知見の獲得を目指します。
欧州の構造工学に関する最新トレンドおよび日本の土木技術者の国際活躍に向けた課題と展望について意見交換を予定しています。※議題については調整中となります
本調査団では以上の活動を通して、カーボンニュートラルの取り組みに加え、維持管理・長寿命化技術、デジタルトランスフォーメーション、新材料・新工法に関する知見など、世界の建設業界における多様な最新トレンドの把握を目的としています。さらに、日本の技術者が現在有する技術を国際舞台でどのように活用できるか、今後どのように国際競争力を高めることができるかについての実践的知見を得ることも重要な目的としています。
詳細は下記または募集案内をダウンロードし、内容をご覧ください。
2. 概要
2025年8月24日(日)~8月31日(日) ※イギリス現地集合・現地解散
日付
行動予定
備考
8月24日(日)
出国:日本→LHR→ロンドン
航空機、鉄道
8月25日(月)
活動:土木学会英国分会 との交流会
8月26日(火)
移動:ロンドン→ブリュッセル→ヘント
鉄道
8月27日(水)
聴講:IABSE2025
ヘント国際会議場
8月28日(木)
聴講:IABSE2025
ヘント国際会議場
8月29日(金)
聴講:IABSE2025
ヘント国際会議場
8月30日(土)
移動:ヘント→ブリュッセル→ロンドン→LHD→
航空機
8月31日(日)
帰国:→日本
飛行機
※LHD:イギリスロンドンヒースロー国際空港
・場所:ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)
・日程:2025年8月25日
・意見交換会の議題(案)
1) 国際化実践小委員会の活動報告
・Net Zero WGの検討成果報告
・海峡横断WG(SFTBの基礎検討)の経過報告と今後の展望
2) 日本の土木技術者の国際活躍に関する意見交換会
・海外の橋梁設計における実務的アプローチ
・欧州での土木分野(企業,研究活動)の国際展開戦略 等
※議題については調整中となります
・日程:2025年8月27日~29日
・THEMES & TOPICS
Structural safety and reliability(構造安全性および信頼性)
Serviceability of structures(構造物の使用性能)
Deterioration, monitoring and maintenance(劣化、モニタリングおよび維持管理)
Sustainability and circularity(持続可能性および循環性)
Climate change and extreme loads and conditions(気候変動および極限荷重・環境条件)
【 参考 】IABSE2025 Webサイト:https://iabse.org/Ghent2025
WGメンバーとともに、以下の活動へのご参加をお願いしております(任意)。
調査団の旅程確認、土木学会英国分会との意見交換会に向けた議題整理、IABSE2025ヘント大会での注目セッションの選定など、渡航前の情報共有と方針確認を行います。
IABSE2025ヘント大会期間中は、参加者間で聴講内容の情報共有を行うとともに、テクニカルツアーへの合同参加(参考:https://iabse.org/Ghent2025/Technicalprogramme)を通じて、構造工学における最新の国際動向に関する知見を深めます。
参加メンバーで知見共有と分析のための研究会を実施します。IABSE大会や土木学会英国分会との交流で得た情報・技術動向を多角的に議論し、調査成果として取りまとめます。
参加メンバーによる海外視察報告会の開催を予定しております。本視察の内容、得られた知見や考察、今後の取り組み等に関する活動報告を行う予定です。
3. 参加費用
本調査団への参加で生じる大まかな費用は下記の通りです。各費用の手配および支払いは参加者個人でご対応頂きますようお願いします。
※ホテル及び鉄道の費用はあくまで募集開始現在で予約可能な便及びホテルの値段であり、申込期間によっては他の便やホテルを予約することとなり値段が変動する可能性があります。ご了承ください。
No.
項目
費用
手配方法
注記
①
航空券(一例)
約30万円
個人
東京⇔ロンドンの往復航空券
②
鉄道乗車券
約4万円
個人
ロンドン⇔ヘントへの往復費用
③
ホテル
約20万円
個人
8/24,25ロンドン,8/26~29ヘント
④
IABSE参加費
約18万円
個人
Non-Member
1080ユーロ/person, 170JPY=1.00ユーロと想定。
合計
約72万円
-
1人当たりの想定金額
4. 募集要項
・参加者人数;最大10 名程度を予定。
・募集期間:~2025 年8 月1 日 (月)
・募集HP:https://committees.jsce.or.jp/kokusai14/node/21
・申込先、問い合わせ窓口:土木学会国際化センター
「土木技術者の国際化実践小委員会」橋梁・構造WG 現地視察企画担当
高森 敦也(WG リーダー):takamori-ats@chodai.co.jp
船水 洋輔(WG メンバー):funamizu-yosuke@jfe-eng.co.jp
5. その他注意事項
①現地活動中の食事および通信費等は各自負担となります。
②イギリス入国にあたり:
・日本国籍の方は査証(ビザ)は不要ですが、「ETA(Electronic Travel Authorization)」の事前申請(有料)が必要なため、各自で申請をお願いいたします。詳細は以下の在英国日本国大使館ウェブサイトをご参照ください。https://www.uk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ETA.html
・日本国籍でない方は各自でビザ申請をお願いいたします。
③参加者は各自にて海外旅行保険への加入をお願いいたします。
新着・お知らせ 添付サイズ 「IABSE(国際構造工学会)2025 ヘント大会」への調査団派遣について.pdf624.27 KB【支部名】関西支部
【事例キーワード】
①技術のチカラ、 ②デザインのチカラ、 ③自然のチカラ、 ④コミュニティのチカラ、 ⑤記憶のチカラ
関西支局長を務めております京都大学大学院准教授の山口敬太です。
今回は京都府京都市、四条堀川通の交差点の歩道上につくられた「雨庭」を取り上げました。
雨庭とは、地上に降った雨水を下水道に直接流すのではなく、一時的に貯留させ、地中に浸透させる機能を持った植栽空間です。雨水流出抑制のほか、水質浄化や暑熱緩和、さらには景観形成に寄与するなど、多面的な効果を果たしています。
京都市内では令和6年度までに14箇所整備され、他都市でも整備が進み始めていますが、そのパイロットプロジェクトとなったのが四条堀川交差点南東角の雨庭です。京都の造園技術を活用して作られた雨庭で、整備から7年が経過していますが、樹木が育って、京都らしさを感じさせる風情と暮らしの潤いを生み出しています。
今回、その施工に関わられた山田造園の山田隆之さんに、当時の設計・施工などのお話を伺いました。山田さんは、数多くの優れたお庭を手がけられておられ、現代の名庭師です(https://yamada-zoen.com/works/)。
そんな山田さんが、京都のまちなかの道路空間に、どのような景色をつくられようとしたのか?
土木ライターの三上美絵さんにご執筆いただきましたので、是非お読みいただければ幸いです。
2020年(施工後2年半ほど)、雨の日に訪れたときの様子です(写真:山口敬太)
【第31回水工学オンライン連続講演会】
第31回となる今回は,中島 正人先生から「原子力発電所の地震に対する確率論的リスク評価手法」と題して,ご講演をいただきます. 皆様の積極的なご参加お待ちしております.
〇 講演者 :中島 正人 先生(電力中央研究所 副研究参事)
〇 講演題目:「原子力発電所の地震に対する確率論的リスク評価手法」
〇 講演内容:地震PRA(Probabilistic Risk Assessment)とは、対象地点で想定される地震(震源)規模・発生確率、その地震から来襲する地震動強さを評価した情報(ハザード)を用いて、重要施設を構成する構築物・機器の脆弱性(フラジリティ)を評価、上記二つの情報を用いて発電所システムが損傷する頻度を定量的に計算すると共に、システム全体の頑強性を分析・評価するものです。講演会では、地震PRA手法の概要について紹介した後、参加者の皆様と意見交換出来れば幸いです。
〇開催日時:2025年07月24日(木)17時~
〇参加申し込み方法について
以下のURLにある土木学会HP申し込みサイトからお申込みください. 講演会当日お昼までに配信サイトのご案内をいたします.
https://www.jsce.or.jp/events
[水工学オンライン]で検索下さい.
※注意事項:Zoomウェビナーを使用します.
新着・お知らせ地盤の地震応答解析 -秋の講習会2025-
地盤の地震応答解析は,構造物への入力地震動を求めるための必須の技術になっています.教科書もいくつかあるのですが,理論的な話が主で,実務を行う技術者にとっては取っつきにくいものでした.この講習会ではこれから地震応答解析を始めようとする方,実務で地震応答解析は使っているがもう少し勉強したいという技術者をターゲットにして,難しい理論や数式はなるべく避け,イメージとして地震応答解析を理解してもらうこと,実務を行うのに必要なデータの入手法と使い方などをわかりやすく説明します.また,地震応答解析の事例を多く挙げ,それぞれの解析を通して,解析結果をどのように判断するべきかということを理解できるようにします.
この講習会では,講師の執筆による図書「地盤の地震応答解析」(鹿島出版会)に基づいて行いますが,本がなくても理解できるようにお話しします.ふるってご参加下さいますよう,ご案内申し上げます.
記
1. 主催--------------公益社団法人 土木学会
(担当:地震工学委員会 地震防災技術普及小委員会)
後援:地盤工学会・日本地震工学会(予定)
2. 講師--------------吉田望(関東学院大学,地震工学委員会・顧問)
3. 日時--------------2025年9月18日(木)(9:00~17:30)
※ 録画映像をセミナー後2週間程度配信予定
4. 方式--------------- 対面講習(土木学会講堂)もしくはzoomによる映像配信
※zoomによる映像配信の場合、リアルタイムでの質疑等には対応できません。Webによるアンケートを行いますので、記入をお願いします。予めご了承ください。
5.定員.対面50名、オンライン150名(先着順)
対面参加(会場)ご希望の方は、申込完了後に配信される「参加券メール」に記載されているURLのWEBフォームから登録して下さい。
6. 費用--------------会員:7,700円、非会員:11,000円、学生:2,200円
7. プログラム(未定)------- -午前の部:9:00-12:00,午後の部:13:00-17:30(途中休憩を含む)
第一部 :地震応答解析の基本条件と影響要因
第Ⅱ部 :地震応答解析に必要な地盤調査と土質試験
第Ⅲ部 :空間のモデル化
第Ⅳ部 :地震応答解析手法
第Ⅴ部 :減衰の設定
第Ⅵ部 :計算例に基づく解析結果の判断
第Ⅶ部 :数値計算事例から見た各種要因
8.資料
2025年9月11日~2025年10月6日にかけて本サイトにて掲示いたします.
なお,パスワードは申込締切後に配信される「最終案内メール」にてお知らせします.
9. 申込方法:クレジット申込締切:9月 11日 17時 コンビニ申込締切:9月 4日 17時
http://www.jsce.or.jp/event/active/information.asp
※会場参加(対面)希望の方は,参加費支払い完了後に届く「参加券メール」に記載のWEBフォームより登録下さい.申込締切前でも定員数に達し次第受付を終了させて頂きます.
10.CPDについて-------
会場参加(対面)
オンライン参加(Zoom)
※土木学会以外の団体に提出する場合の方法等は提出先団体に事前にご確認ください.
※土木学会で証明する単位が各団体のルールにより認められないことがあります.
※土木学会では他団体の運営するCPD制度に関しては回答いたしかねます.
11.その他
・オンライン参加用のアクセス情報は、申込締切日後の9月12日~16日の間に配信いたします「最終案内メール」にてご案内いたします。
・オンライン参加者用のCPD受講証明書申請フォームのアクセス情報も上記と同じく「最終案内メール」でのご案内となります。
・復習用に録画映像(vimeoによる配信)をセミナー後2週間程度配信予定です。当日参加されなかった方にも配信しますが、CPD受講証明書は発行されませんのでご注意ください。
12. 問合先-----(公社)土木学会研究事業課 佐々木淳
TEL 03-3355-3559 E-mail:ssk@jsce.or.jp
新着・お知らせ
≪応募申込にあたっての注意事項≫
・レポート作成にあたっては、<投稿要領>を確認してください。
・必要事項をもれなく記入してください。「*」がついた項目は必須項目です。
・著者が4名以上の場合は、第4著者までをご記入ください。投稿後の追加、削除はできません。
(所属記載例:「国土交通省 ○○局」、「(株)△△建設 □□支社」)
・一番下にある「送信」ボタンをクリックすると、応募申込の手続きが完了します。
(入力内容を確認する画面は表示されません。送信前に内容を確認してください)
・連絡先担当者宛に受付完了メールが自動送信されます。「受付番号」を必ず控えておいてください。
(1日経過しても受付完了メールが届かない場合は、事務局までお問い合わせください)
・「送信」後に応募内容の修正が必要な場合は、「受付番号」を明記して、応募取り消しをメールで事務局に依頼してください。その後、改めて応募申込をしていただきます。
(必ず取り消しを依頼してください)
●レポートPDFファイルについて
・ファイル名は「第一著者氏名(半角ローマ字).pdf」としてください。 (例:DobokuTarou.pdf)
・同一発表者が複数応募する場合は、発表者氏名に連番の数字を付加してください。
(例:DobokuTarou1.pdf、DobokuTarou2.pdf)
・A4版で2頁以上とし、原則として最大6頁としてください。
ページ番号はつけないでください。
印刷不可指定、書込不可指定はしないでください。
●問合せ先
土木学会 研究事業課
担当:飯野
E-mail:maintesogo@ml-jsce.jp
新着・お知らせ
レポート情報
レポート題目 * 投稿分野の選択 * A.担い手と体制 B.技術とプロジェクト C.マネジメント著者1
氏名 * 所属 *著者2
氏名 所属著者3
氏名 所属著者4
氏名 所属連絡担当者
氏名 * 会員番号(土木学会会員の場合) 勤務先 * 所属部署 * 郵便番号 * 住所 * 電話番号 * e-mail *レポートファイル(PDFデータ)
レポートファイル ※ファイルサイズの上限:100MB * 「CAPTCHA 認証に入力した答えが正しくありません」と表示される場合は、お手数ですが土木学会へお問い合わせください。鋼構造委員会に新設される「鋼構造スキルスタンダード検討小員会」では、委員の募集を行っております。
公募の締切日は2025年9月30日(火)の予定です。
活動目的、期間、内容、応募要件や方法の詳細は、添付ファイルをご参照ください。
皆様のご応募をお待ちしております。
新着・お知らせ 添付サイズ 鋼構造スキルスタンダード検討小員会_委員募集.pdf191.48 KBあの素晴らしい土木技術をもう一度
第122回土木学会イブニングシアター 栄えある2024年度第31回土木映画コンクール受賞作品 特集多数のご来場、誠にありがとうございました。
(2025.8.1)事前参加受付を締め切りました。
(2025.7.18)ポスターを掲載いたしました。
(2025.7.8)CPDプログラムに認定、認定番号と単位を追記いたしました。
皆さん、土木学会映画コンクールをご存じでしたか?
実は土木学会映画コンクールは、1964(昭和39)年に第1回目が開催されて以来、今回で31回を数える大変歴史のあるコンクールなのです。過去に受賞作品をご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんが、いくつかの作品がタモリ俱楽部で紹介されたこともあります。
今年は、2年に1度の「土木学会映画コンクール」が開催され、31回目の「2024年度第31回映画コンクール」では、次の3作品が栄えある各賞の受賞に輝きました。
最優秀賞 「【喜連瓜破 橋梁架け替え工事】二年半の軌跡 ~100年先を見据えて~ 工事担当者の想いに迫る!」
部門賞(一般部門) 「人々の暮らしを取り戻す 精鋭たちの総力戦~2016-2021熊本県南阿蘇村―技術者たちの闘い」
部門賞(技術映像部門) 「令和のリニューアル 北陸自動車道 米山トンネルのインバート補強」
そこで「第122回土木学会イブニングシアター」は、「2024年度第31回映画コンクール受賞作品特集」と銘打ち、受賞されました3作品を上映いたします。
皆様のご参加をお待ち申し上げます。
■詳細
18:30 2024年度第31回映画コンクール受賞作品の選考経緯
土木学会 土木技術映像委員会委員長
18:45 上映
部門賞(一般部門)「人々の暮らしを取り戻す 精鋭たちの総力戦~2016-2021 熊本県南阿蘇村―技術者たちの闘い」
19:02 上映
部門賞(技術映像部門)「令和のリニューアル 北陸自動車道 米山トンネルのインバート補強」
19:23 上映
最優秀賞「【喜連瓜破 橋梁架け替え工事】二年半の軌跡 ~100年先を見据えて~ 工事担当者の想いに迫る!」
20:00 閉会挨拶
■参加申込方法
「事前参加受付フォーム」に必要事項をご入力ください。
〆切:2025年8月1日(金)17:00
※定員に達した場合、〆切前に受付を終了する場合がございます。
事前参加受付を締め切りました。
■参加方法
「事前参加受付フォーム」より返信したメールを印刷したもの、またはスマートフォン等でメールを直接会場受付にご提示ください。
※会場での当日参加受付は行いません。必ず「事前参加受付フォーム」にて事前にお申し込みください。
■ご注意
■お問い合わせ先
図書館・情報室(担当:高浦) TEL:03-3355-3596
上映作品
※各社名は制作当時のものです。
人々の暮らしを取り戻す 精鋭たちの総力戦~2016-2021 熊本県南阿蘇村―技術者たちの闘い
企画:人・夢・技術グループ株式会社
制作:葛谷正美・葛谷真由美
2025年 17分
平成28年(2016年)に発生した熊本地震。最大震度7を記録し甚大な被害をもたらした。
本作品は阿蘇大橋付近で発生した大規模な斜面崩落からの復旧や復興のシンボルでもある「新阿蘇大橋」開通に向けて立ち向かう土木技術者達の記録である。
震災直後から現地に入り、余震の不安の中で応急調査。その後、限られた時間の中で、技術を結集し地盤調査設計、橋梁設計を完了させる。その力の根源は、“人々の暮らしを守る”という技術者の「使命感」であった。
国民の暮らしを守るという使命感を持った技術者達の挑戦を描いている。
令和のリニューアル 北陸自動車道 米山トンネルのインバート補強
企画:東日本高速道路株式会社 新潟支社長岡管理事務所
制作:有限会社創映舎
2022年 21分
北陸自動車道の米山トンネル下り線は建設以来、盤ぶくれによる路盤の変状が進行していた。本作品は、令和3~4年度に行ったインバート補強による補強対策工事の記録を映像としてまとめたものである。
【喜連瓜破 橋梁架け替え工事】二年半の軌跡 ~100年先を見据えて~ 工事担当者の想いに迫る!
企画:阪神高速道路(株)管理本部
制作:阪神高速道路(株)
2025年 36分
阪神高速では、2022年6月より14号松原線(喜連瓜破~三宅JCT)を終日通行止めの上、橋梁架替工事を実施した。
都市高速を長期間に渡って通行止めにするという前代未聞の工事の上、工事区間の直下には大阪市内でも有数の重交通を担う交差点があり、かつ周辺地域は密集市街地となっている。
制約条件の多い中、既設コンクリート橋桁の撤去及び鋼製橋桁の架設までを無事完了させ、2024年12月7日に約2年半ぶりに通行を再開した。
本動画は、工事着手前から通行再開までの事業の記録映像である。
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(必ず取り消しを依頼してください)
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(例:DobokuTarou1.pdf、DobokuTarou2.pdf)
・A4版で4頁以上とし、原則として最大10頁としてください。
ページ番号はつけないでください。
印刷不可指定、書込不可指定はしないでください。
●問合せ先
土木学会 研究事業課
担当:飯野
E-mail:maintesogo@ml-jsce.jp
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