2026年8月21日(金)に土木学会関東支部 主催「第31回大会土木系学生によるコンクリートカヌー大会」海の森水上競技場(東京都江東区)にて開催されました。
土木広報センターにて見学会の様子を取材させていただきましたので、ご報告いたします。
当日の天候は晴れ。風が吹き抜け、体感としては思ったより涼しさを感じる気候でしたが、強い日差しが照りつける中での開催となりました。
本大会は、学生にものづくりの楽しさを実感してもらうことを目的として開催されています。参加者は自らコンクリートカヌーを設計・製作し、レースで速さを競うだけでなく、コンクリートの配合や軽量化の工夫、構造設計、製作技術などについても審査されるため、土木技術を総合的に学ぶ機会となっています。当日は、各チームが培ってきた技術力とチームワークを発揮し、非常に見応えのある熱戦が繰り広げられました。
*/大会では、はじめに「カヌー製作規定審査」が行われました。各校が製作したカヌーは、船体形状やコンクリートの配合、軽量化の工夫に加え、塗装やデザインにもそれぞれの創意工夫が凝らされており、学校ごとの特色や個性が色濃く表れていました。
*/本大会の運営では、土木系学生に「ものづくりの楽しさ」を実感してもらうことを重視しています。そのため、規定審査による評価に加え、本来のコンクリート構造物に近づけるための工夫や技術的な挑戦が認められた作品にはボーナス加点が与えられます。この制度は、学生たちの創造性や技術探究への意欲を引き出すとともに、土木技術への理解を深める機会にもなっています。
●追加付与する点数および要件の項目の一覧
・粗骨材(※)を使用かつ細骨材率 s/a を 50%以下とし、骨材の絶対容積が全体の 50%以上となっている場合 20 点 追加
・ネット状の補強材(※※)を用いない場合 5 点 追加
・カヌーの部材厚が全て 3cm 以上とした場合 2 点 追加
※粗骨材とは 5mm 以上の骨材が重量で 85%以上含まれる骨材とする。
なお、骨材とは、原則コンクリート標準示方書[施工編],2023 年制定の「3.5 骨材」に規定されたものとする。
※※ネット状の補強材とはいわゆるコンクリート補強製品としてのネットだけでなくネットの形状をしたものを補強材として用いた場合「ネット状の補強材」とみなすこととする。
*詳しいルールについては土木学会関東支部HPをご覧ください。
https://www.jsce.or.jp/branch/kanto/index_topics/canoe.html
その後、規定審査を通過したカヌーは順次スロープから水上へ移動し、練習・進水テストが始まりました。チームメンバーが見守るなかで迎える進水の瞬間は、水漏れがないか、設計どおりの浮力や安定性を確保できているかが試されるため、選手だけでなく周囲の学生たちにも緊張が走ります。しかし、苦労を重ねて製作したカヌーが無事に水面へ浮かび上がり、力強く漕ぎ出していくと、各チームから大きな歓声が沸き起こり、会場は喜びに包まれていました。
11時20分からは、予選レースがスタート。
*/レースでは、順調に航行するチームがある一方で、バランスを崩して転覆してしまうチームも見受けられました。安定性と速さを両立させる船体設計の難しさが垣間見え、コンクリートの特性を踏まえながらカヌーを製作する「ものづくり」の奥深さを感じさせる場面となりました。
午後は準決勝を経て、選抜されたチームによる決勝レースが行われました。
各校、ボートの船体形状から塗装・デザインに至るまで多様な工夫が凝らされていた。
桟橋まで慎重に運び、浮かべる瞬間は緊張した表情で見守っていた。
練習の様子。中には計画通り行かずにバランスを崩してしまうチームも。それでもめげずにリベンジする。
上手く浮かび、推進していくと、チームからは歓声と応援の声があがった。
大会の様子
秋田県立大曲工業高等学校の皆さん
優勝・準優勝、誠におめでとうございました!
■ 大会概要
主催 : 土木学会関東支部
協 賛 :日刊建設工業新聞社、日刊建設通信新聞社、セメント新聞社、日本工業経済新聞社
後援 : 国土交通省関東地方整備局、東京都
開催日 : 令和8年8月21日(金)10:00 ~ 16:00
場所 : 海の森水上競技場
目的 : コンクリート(ここでは、セメントコンクリートやセメントモルタル等のセメント系複合材料を指すものとする)を用いてカヌーを製作し、物造りの楽しさを学生達に実感してもらう。
■ 参加校一覧(18校・23艇)
【大学・高専の部(8校)】
足利大学、群馬工業高等専門学校(2艇)、東海大学、東京大学、東京都市大学、日本大学、横浜国立大学、東北職業能力開発大学校
【高校の部(10校)】
川崎市立川崎総合科学高等学校(2艇)、埼玉県立いずみ高等学校、東京都立田無工科高等学校、栃木県立宇都宮工業高等学校(2艇)、栃木県立那須清峰高等学校、新潟県立新発田南高等学校(2艇)、山梨県立青洲高等学校、秋田県立大曲工業高等学校(2艇)、祐誠高等学校(福岡県)、山形県立山形工業高等学校
2026年8/20(木)に首都高速道路株式会社 東京西局 主催「大橋ジャンクション夏休み親子見学会」が開催されました。
土木広報センターにて見学会の様子を取材させていただきましたので、ご報告いたします。
今回の親子見学会では、大橋ジャンクションをフィールドに、おおはし里の杜をはじめとする首都高速道路(以下、首都高)の施設の見学や業務の紹介が行われ、小学1年生~小学6年生の児童と家族が参加しました。
見学会は、バイク隊によるデモンストレーションからスタートしました。参加者の目の前をバイクが走る様子は迫力があり、見学会の始まりを盛り上げました。
普段は入れない場所から、大橋ジャンクションの裏側を探検まず向かったのは、大橋ジャンクションから「脱出する秘密ルート」と題した避難階段の見学です。
普段、首都高を利用するだけでは見ることのできない避難階段を実際に見学しました。さらに、換気所駐車場では、首都高の安全を守る「バイク隊」や「黄パト」の見学・乗車体験も行われたほか、首都高の快適で安心なドライブを支える、特車班の車両運搬車や清掃車、散水車の見学・乗車体験も行われました。
普段は入ることのできないエリアを歩き、道路を利用する人の安全・安心な移動が、さまざまな設備や車両によって支えられていることを学ぶ機会となりました。
次に、大橋ジャンクションに併設された大橋換気所の換気室を見学しました。
換気室では、首都高中央環状線山手トンネル内の換気を担う設備について紹介があり、さらに設置されている消音設備、サイレンサーの効果を体験しました。大橋ジャンクションは都心に位置することから、換気設備だけでなく、周辺環境への影響を考慮した騒音対策も行われています。
普段何気なく利用している首都高ですが、その裏側では、道路を安全に利用するための設備だけでなく、周辺の生活環境にも配慮したさまざまな工夫が施されていることを学びました。
都心の高速道路の上に広がる自然「おおはし里の杜」続いて向かったのは、大橋換気所の屋上に整備された自然再生緑地「おおはし里の杜」です。
「おおはし里の杜」は、昭和初期の目黒川周辺の原風景をモデルに整備された緑地で、斜面林や草地、小川のせせらぎなど、かつての目黒川周辺にあった自然が再現されています。大橋ジャンクションでは、「おおはし里の杜」のほか、屋上に「目黒天空庭園」も整備されています。
見学では、「おおはし里の杜」で行われている環境への取り組みや、オオタカの飛来状況などについて紹介がありました。2025年度に実施されたモニタリング調査では、467種の動植物の生息が確認されているとのこと…!実際に歩いてみると、東京の都心とは思えないほど自然が豊かであることに驚かされます。
首都高では、大橋ジャンクションを「大橋グリーンジャンクション」と位置付け、自然再生や道路空間の緑化など、周辺環境との調和に向けた取り組みを進めています。
見学会の最後には、清掃車と散水車による道路の清掃方法が紹介され、散水車から実際に放水するデモンストレーションも行われました。
参加者は傘を手に、間近で散水車の放水を体験。道路をきれいに保つために活躍する車両の迫力を、身をもって感じることができました。
今回の見学会では、自然豊かな「おおはし里の杜」から、換気所の設備、避難施設、道路を守る車両まで、大橋ジャンクションをさまざまな角度から見学しました。
参加者からは、「バイク隊のバイクに実際に乗車できたことが一番印象に残っている」「消音設備というものがあることを初めて知った、また普段は見られない換気設備を実際に見て、その大きさに驚いた」などの声が聞かれました。普段は見ることのできない首都高の「裏側」を実際に歩いて体験することで、私たちが日常的に利用している道路が、多くの設備や人の仕事によって支えられていることを知る機会となりました。
「大橋ジャンクション夏休み親子見学会」
〇実施回数:全3回(2日間)【8/20(木)10時~12時/14時00分~16時00分、8/21(金)10時~12時】
〇会場:大橋ジャンクション【おおはし里の杜、目黒天空庭園、換気所駐車場、換気室・避難階段】
〇対象者:小学1年生~小学6年生を含む家族
〇定員:45名程度/回
新着・お知らせイベント情報・報告
2026年8月26日(水)に神奈川県横浜川崎治水事務所 川崎治水センター 主催「矢上川地下調節池トンネル本体I期工事現場見学会」が開催されました。
土木広報センターにて見学会の様子を取材させていただきましたので、ご報告いたします。
川崎市に位置する矢上川の流域では都市化が進み、大雨が降ると水が一気に川に流れ込むようになり、洪水被害の危険性が高まりました。そのため、神奈川県では道路や川の地下にトンネルを設置して、洪水を一時的に貯める施設の整備を進めています。
今回の現場見学会は、川崎市宮前区梶ケ谷〜高津区久末にかけて行われている「矢上川地下調節池トンネル本体I期工事」で、令和9年度(2027年度)の完成を予定しています。
本工事は延長約 2.0km、内径7.9mのシールドトンネルで、約 9.8 万m3の調節容量を確保することができます。
今回の参加者には近隣にお住まいの方も多く、「普段、周辺でセグメントを運ぶトレーラーをよく見かけるが、トレーラー1台で1リングのうち何ピースを運べるのか?」「作業員さんは1日に何名くらい働いているのか?」など、身近な工事について積極的に質問する姿が見られました。
普段は地下で行われているため、なかなか見ることのできないシールドトンネル工事を、実際に見学することができ、とても貴重な機会となりました。現場では、多くの方の手によって、安全に細心の注意を払いながら工事を進めている様子が印象的でした。普段目にすることのない場所で、多くの人の力によって工事が進められていることを、改めて実感することができました。
こうした工事が、将来の洪水被害を防ぎ、地域の皆さんの安心・安全な暮らしを守ることにつながっているのだと感じました。
※工事名称の「I期」は、本来ローマ数字の1(「Ⅰ」)を使用していますが、文字化け防止のため、本記事では「I期」と表記しています。
新着・お知らせイベント情報・報告
2026年8月5日(水)に地下空間研究委員会主催「夏休み親子現場見学会(東京会場)」が環状七号線地下広域調節池(石神井川区間) 工事現場にて開催されました。
土木広報センターにて見学会の様子を取材させていただきましたので、ご報告いたします。
今回の現場見学会は、東京都中野区の「環状七号線地下広域調節池(石神井川区間)」の工事で、10組の親子(小学生13名)が参加しました。
本工事は延長約 5.4km、内径12.5mのシールドトンネルで、すでに整備されている白子川地下調節池と神田川・環状七号線地下調節池を連結し、総延長 13.1km の調節池の一部を形成します。
石神井川区間の整備が完了すると、既設の神田川・環状七号線調節池(貯留量 540,000m3)と白子川地下調節池(貯留量 212,000m3)とあわせて、合計約 143 万m3の貯留量を確保することができます。神田川流域、石神井川流域及び白子川流域の複数流域間での貯留量の相互融通により、1 時間あたり 100 mmの局地的かつ短時間の集中豪雨にも高い効果を発揮します。
当日は、まず東京の水害の歴史や、水害から街を守る設備について学んだり、シールドトンネルの工法や構造について学びました。その後、現場に移動し、シールド工法で造られたトンネルを見学しました。
現場見学後の質問タイムでは、「セグメントはどこでどのように造られるのか」「洪水だけではなく、沿岸部では高潮や津波への対策も必要だと思うが、実際にはどのような対策をしているのか」など、大人でも思いつかないような鋭い質問が次々と寄せられました。
さらに未来の地下空間の活用について聞かれると、都市の建設や遊園地、住宅の建設などみなさん創造性豊かな意見が出されました。
また、國學院大學の大門創教授による「地下空間授業」では地下空間の活用とそのメリットやデメリット、シールド工法以外の地下構造物の建設方法など、地下空間についてなど幅広く学びました。
最後には「地下空間こども博士証」がそれぞれ手渡され、みんな無事に修了しました。
参加した子どもたちからは、
実際のトンネルを見て、「大きい!深い!」といった声や、はじめて乗る工事用エレベーターにワクワクする姿が見られました。
★みんなもやってみよう!シールドトンネルクイズ★
見学会にて出題されたクイズを一部ご紹介させていただきます。
みなさんぜひ挑戦してみてください!
☆クイズの答えはページの最後に!
今回取材した「環状七号線地下調節池」については下記Youtube(東京都建設局公式チャンネル)でも紹介しています。
ぜひご覧ください。
★シールドトンネルクイズの答え★
2026年7月31日(金)、東日本高速道路(株) 関東支社によるイベント「ハイウェイ☆キッズたんけん隊2026」がさいたま市岩槻区の道路管制センターで開催されました。参加対象は小学生の児童とその保護者。普段は見ることのできない高速道路の"裏側"を体験し、子どもたちが高速道路をより身近に感じられるイベントでした。
土木広報センターにてイベントの様子を取材させていただきましたので、ご報告いたします。
今回見学した道路管制センターは、2016年にオープンした施設で、「情報の収集」「パトロール隊など現場への指示」「利用者への情報提供」といった業務を担っています。センターには縦5.5m×横17mの大型ディスプレイが設置されており、関東エリアの高速道路の膨大な交通状況がリアルタイムで表示されています。大型ディスプレイに映る道路の様子に参加者からは「おぉー!!」と歓声があがりました。
「道路管制センター」見学の様子
災害時に使用する屋上ヘリポートを見学。6.8t級ヘリコプターが離着陸可能。
「高速道路の非常電話」体験の様子
利用者役と管制センターのオペレーター役に分かれて、「もしもの時」のロールプレイングを行いました。
「高速道路ではたらく車」見学の様子
この日は、高速道路ではたらくパトロールカー、除雪車、ラバーコーンの設置・回収を自動で行う車「ロボコーン」の見学・乗車体験を行い、その迫力に見入っていました。さらに、埼玉県警察高速道路交通警察隊のスカイラインGT-Rパトカーの見学・乗車体験もでき、子どもだけでなく大人も目を輝かせていました。
今回の見学を通して、道路管制センターが24時間365日休むことなく道路の状況を監視し、交通を管理することで、私たち高速道路利用者の安全・安心な移動が支えられていることを実感しました。
「ハイウェイ☆キッズたんけん隊2026」 ■開催日 :2026年7月31日(金) ■開催場所:東日本高速道路(株) 関東支社 道路管制センター(さいたま市岩槻区) ■参加費 :無料
新着・お知らせイベント情報・報告
■発行日:2026年5月29日
■巻頭言:嘉富は上手に説明したい!
■紹介者:土木学会 コミュニケーション部門 主査理事 木村 嘉富
■掲載内容:
1)「土木広報大賞2025」表彰式
2)ドボクのラジオ(ドボラジ)(2026年3~5月の放送)
4)土木学会WEB情報誌『from DOBOKU』〜土木への偏った愛(2026年2~4月)
5)土木学会Facebookページ いいね!ランキング(2026年3~4月)
6)土木学会Instagramページ いいね!ランキング(2026年3~4月)
新着・お知らせニュースレター 添付サイズ 土木広報センター ニュースレター(No.24)1.4 MB