論説委員兼幹事長 佐藤 愼司 東京大学大学院 教授
土木事業の合意形成においては、科学的・客観的な議論の場と、民主的・社会的な議論の場の二種類の議論を段階的に進めることが重要である。土木工学の専門家は、それぞれの場において、主体的な役割を果たすことが求められている。そのためには、少なくとも数十年以上の長期にわたって、事業に関与し得る仕組みを構築する必要がある。 (2010年12月版) 第43回論説(1) 合意形成における専門家の役割
桑子 敏雄 東京工業大学大学院 教授
参加型合意形成プロセスを含むプロジェクト・マネジメントの最先端事例である「宮崎海岸侵食対策事業」を紹介しながら、社会基盤整備をめぐる合意形成プロセスの構築の場面における専門家の役割(事業の内容についての専門的知識の供与と事業推進への参画)について論じる。 (2010年12月版) 第43回論説(2) 合意形成の場における専門家の役割について
論説委員 小磯 修二 釧路公立大学
総合的な観点から公共事業を進めていくための政策手法、事業部門の総合調整システムの制度設計は、重要であるが大変難しいテーマである。そこでは、戦前、戦後を通じた北海道における開拓、開発政策は貴重な経験である。特に長期的な総合計画については、公共投資政策を効果的に展開していく上で、また土木技術者の政策能力を高めていく上でも大切な政策手法である。 (2010年11月版) 第42回論説(1) 北海道開発政策の意義
論説委員 竹村 公太郎 リバーフロント整備センター
人口減少に突入した日本は文明の頂点にいると見なせる。文明の頂点にいるからこそ、未来を見通すことができる。インフラに関わる人々は英知を集め、未来を見通し、低炭素の未来社会に向けて必要なインフラのメニューを社会に提示していかなければならない。 (2010年11月版) 第42回論説(2) 人口減少の未来に向けて
論説委員 家田 仁 東京大学大学院・教授(社会基盤学専攻)
土木分野で技術者教育認定制度が開始されて10年近くとなる。多くの大学が認定されるまでに拡大されたが、教育質の管理という面では相応の成果があがっているようであるが、よい学生を集める、よい就職先を確保するといった大学の期待に応えるようなものだったのかどうか。教育の質的向上という創造的活動に、こうした外生的枠組みはなじむものなのかどうか論じる。 (2010年10月版) 第41回論説(1) 技術者教育認定制度に何を求めるか?:教育の質と大学人、そして産業界
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