第2回 JSCE-CICHE Joint Workshop報告
日時:2017年5月18日(木)~19日(金)
場所:土木学会本部
田代 民治 土木学会会長およびCICHE会長の呂 良正 先生の挨拶で第2回JSCE-CICHE Joint WSは幕を開けた.その後,中村 光 名古屋大学教授および開会挨拶と同じく呂 良正 先生のお二人をお迎えしし,インフラの維持管理とテーマにKeynote Lectureを提供して頂いた.
続いて午前2つ目のセッションは若手パワーアップ小委員会(以下,若手PU)によるグループワークのセッションを開催した.第1回目のジョイントWSの引継ぎ事項として,若手研究者・技術者の集まる場を設けたいという意見が挙がっており,第2回目となる本WSでは台湾および日本の若手土木技術者を中心に参加者を募っていた.また,若手PUは産官学の若手技術者ネットワークの構築や学会活動の活性化を図るために国内のみならず国外の土木技術者との連携活動にも力を入れている.こうした背景から本WSでは,若手PU主導のセッションを設けることとなった.
本セッションではまず,Ice breakingと称し,日本と台湾に関する簡単なクイズを実施した.お互いの事を知ることはもちろん目的の一つあるが,それ以上に会話や話の種が生まれ,初対面の緊張を緩和させることが一番の目的である.続いて,「土木おもてなし隊」の活動の一助とすべく,台湾参加者に対して日本の土木技術・文化など,何に興味があるかアンケートが行われた.首都圏の交通システムや防災に関する技術への興味関心が高いことに加えて,日本の食文化やローカルな生活に触れてみたいという文化的関心も高いことが分かった.さらに本セッションの最後では,「我々若手の日本-台湾協力によって何ができるか?」をテーマにグループ討議を行った.
参考資料:本セッションで使用されたスライド
午後からは,日本および台湾参加者による研究発表セッションを行った.この時になるとすでにお互いの緊張はほぐれており,発表後の質疑応答やセッション終了後も活発な議論が続いていた.日本と台湾は,気象や地理的に類似している部分が多々あり,それに起因する自然災害や抱えている土木工学的課題の共通点は多い.それぞれの国での研究や技術開発の最先端の話は興味深くまた,博士課程の学生や若手の土木従事者による話が多かったのがよかった.今後も意見・情報交換を重ねていきたい.
(報告者:名古屋工業大学 助教 岩井 裕正)