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火災を受けた鋼橋の診断補修技術に関する研究小委員会

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第5回小委員会 議事録

1. 日時および場所
日時: 2013(平成25)年2月1日(金)14:00~17:15
場所: 公益社団法人 土木学会 E会議室
 

2. 出席者
栗田章光顧問,越後 滋委員長,大山 理幹事長,浅野雄司幹事,今川雄亮幹事,
若林 大連絡幹事,有村健太郎委員,大城 温委員,亀尾順一郎委員,小林裕介委員,
小栁公治委員,澁谷 敦委員,竹原和夫委員,丹波寛夫委員,中山太士委員,溝口孝夫委員,
山野 修委員 (欠席:安川義行幹事)
(出席:17名,欠席:1名)
 

3. 配付資料
資料5-1:第5回小委員会 議事次第(案)
資料5-2:第5回小委員会 出欠一覧表
資料5-3:第4回小委員会 議事録(案)
資料5-4-1:火災を受けた鋼橋の被災温度推定用塗膜損傷見本の作成 パワーポイント
資料5-4-2:火災を受けた鋼橋の被災温度推定用塗膜損傷見本の作成 論文
資料5-5:第1回幹事会 議事録(案)
資料5-6:WG構成希望アンケート結果
 

4. 議事内容
(1) 委員長挨拶
越後委員長より,前半の共通知識の習得から,今後,後半のWG単位での活動・まとめに
移行していく旨の挨拶がなされた.
(2) 議事内容の説明 (資料5-1,資料5-2)
大山幹事長より,資料5-1にしたがって議事内容の説明がなされ,資料5-2にしたがって出
席者の確認がなされた.
(3) 第4回小委員会 議事録(案)の確認 (資料5-3)
亀尾委員より,資料5-3により議事録(案)の説明がなされ了承された.
越後委員長より,名古屋大学廣畑先生の研究※1の進捗等,確認した内容について以下の報
告がなされた.
・ 溶接継手箇所から採取した試験片を用いて,硬さ試験,シャルピー衝撃試験を実施.
・ 鋼種はSM490,SM570材.
・ 当サンプルの金属組織の観察を2月中旬に実施予定.
・ 溶接継手箇所から引張試験片を採取し,継手強度の評価を実施予定で,時期は今年度内
もしくは来年度に入る可能性もあるとのこと.
・ 疲労試験の実施の有無については,現時点で返事なし.
・ その他,廣畑先生より,可能であれば委員に加えてもらえないかといった参加希望の話
があった.
※1: 日本鋼構造協会の研究助成テーマとして,2年間(平成24・25年度)の研究
テーマ「火災を受けた鋼橋溶接部の健全性評価に関する研究」
(4) 話題提供:火災を受けた鋼橋の被災温度推定用塗膜損傷見本の作成 (資料5-4-1)
今川幹事より,資料5-4-1により話題提供.
・火災を受けた鋼橋の健全性評価においては、塗膜の損傷状況から火災の程度を推定する
手法が一般的.
・今回試験は、①加熱条件の統一,②各塗装系での差異,③加熱試験後の力学特性の変化
に着目し実施.
・試験方法は,ガス炉および電気炉の2種類.
・開放型ガス炉での加熱試験では,300℃で上塗りが剥がれあるいは焦げはじめ,400℃で
上塗りが剥がれ、700℃では下塗りが緑がかって変色するといった結果が得られた.
・電気炉はガス炉と異なり,300~400℃で黒くススが付着し,700℃では下塗りが剥がれ
素地が露出する結果となった.
・ガス炉での加熱後,引張試験を実施した結果,600℃までは常温と同等の強度であった
が,700℃で10%程度の強度低下がみられた.
・弾性係数に関して,今回試験の700℃までは変化が見られず,伸びに関しては加熱によ
り徐々に低下し、700℃で20%程度の低下が認められた.
・今回の試験結果から,高力ボルトおよび鋼材で影響が出てくる温度について,非常にわ
かり易い結果が得られたように思える.
・また試験結果から,例えば,400℃と推定されれば高力ボルトの調査へ,600℃以上と推
定されれば鋼材の調査へなど,温度による線引きが整理出来れば,今後の試験において
は基準温度をもっと絞れるのではないかと考える.
主な質疑応答を以下に記す.
質問:今後,塗装の経年劣化との関係整理が必要とあるが,試験結果の公表はできないの
か.
回答:大城委員より,来週から1年経過の供試体で本試験を実施する予定である.
質問:塗装の劣化による影響はどの程度あるのか.
回答:1年程度の短期暴露では大きな差異はないと思われるが,何とも言えない.
質問:パワーポイント15頁に鋼桁の被災事例との対比があったが,消火活動による影響は
如何に(※水冷の場合は,上塗りがすぐ剥がれるという特徴から推定時に注意が必
要)
回答:本被災事例は,被災発見が数日後だったとのことで,消火活動はなされていなかっ
たと推定される.
質問:本報告から,電気炉は無視してもいいのでは.
回答:確かに電気炉は実際の火災環境とは異なるため,開放型ガス炉での結果が実際によ
り近いと思われる.
質問:火災の原因によって燃焼時間はいろいろあると思われるが,時間と損傷の相関,時
間と温度の相関は如何に.
回答:検討段階で確認した結果,例えば,400℃に達した直後は上塗りの異常が確認され
た程度だったが,その後,15分,30分,60分は,ほとんど損傷に違いがなかった.
質問:加熱面が700℃で非加熱面が600℃の場合,非加熱面の状況は加熱面600℃時の損傷
状況と同程度か(← 箱桁の内側からの温度推定を想定しての問い)
回答:状況は加熱面700℃の損傷状況に近い.
質問:パワーポイント3頁で約400℃に達して以降,高力ボルトの強度が急激に低下しはじ
めるが,軸力はどうなっているのか.
回答:被災を受けた実橋の超音波軸力測定では,フランジ部分の軸力低下が確認・報告さ
れているが,実験等での報告はほとんど見たことがない.
(5) 第1回幹事会 議事録(案)の確認 (資料5-5)
大山幹事長より,資料5-5により,議事録(案)の説明・報告がなされた.
議事録(案)の補足として,幹事会で確認した内容の説明がなされた.
・損傷事例収集WGについては,既往資料が存在すること等を踏まえ,別途WGまで設け
る必要はない.
・学会からの出版に当たっては,火災というテーマに対して誰が見てもわかるような内容
にすべきである.
・WG長候補は,過去火災の被害を受けた橋梁に関して,調査・補修および補修・補強に
関する設計に携わられた方を選出し,すでに承諾をいただいた.
(6) WG希望アンケート結果の報告 (資料5-6)
大山幹事長より,資料5-6によりアンケート結果の報告がなされた.
越後委員長より,3つのWGがあるが,やはり,「安全性および使用性判定WG」に重心が寄
ってくるのではないかと考え,人数比率も判定WGを高くすべきではないかとの補足説明が
なされた.
WG構成メンバーについて議論の結果,以下のとおりとなった.
 調査WG
WG長:中山委員
WGメンバー:浅野幹事,小林委員,丹波委員,(名古屋大学廣畑先生)
 安全性および使用性判定WG
WG長:亀尾委員
WGメンバー:今川幹事,大城委員,小栁委員,竹原委員,溝口委員
 補修工法WG
WG長:澁谷委員
WGメンバー:安川幹事,有村委員,山野委員
大山幹事長より,今後の小委員会,各WGの進め方について以下の説明がなされた.
・小委員会の開催を3ヶ月間隔とすると,次回以降は,5月,8月,11月で考える.
・小委員会開催の間に,1~2回ずつのWGが実施可能.
・WGで議論した内容をその後に開催される小委員会で発表・報告してもらう.
(7) その他
1)名古屋大学廣畑先生の本研究小委員会への参加について
参加者全員一致で小委員会への参加が了承された.
土木学会より,2月1日付け(予定)で委嘱状手続きを進める.
2)重点研究課題の取り組みについて (研究助成金対象)
越後委員長および大山幹事長より,土木学会の研究助成金制度について説明がなされた.
平成25年度については,以下の3つの条件を全て満足する必要がある.
・東日本大震災に代表される巨大災害への対応を考えた研究課題
・複数の委員会が合同で行う分野,横断的な研究課題
・将来起こり得る問題の解決に向けた具体的,実用的な研究課題
上記に加え,共通セッションを設置し,学会に広く研究成果を報告する必要がある.
議論の結果,研究助成金申請は見送る方針となった.
3)参考文献の購入について
越後委員長より,今後のWG活動に向けた参考文献の紹介がなされた.
参考文献を購入し,各WG長に配布することとなった.
(8) 次回小委員会開催日時の決定
日時:2013(平成25)年5月17日(金)
場所:学校法人 常翔学園 大阪センター 会議室
議題:WG進捗状況報告 他
2月1日(金)時点の各WG開催予定日は,以下のとおり.
 第1回 調査WG
日時:2013(平成25)年4月15日の週
 第1回 安全性および使用性判定WG
日時:2013(平成25)年3月7日(木)
 第1回 補修工法WG
日時:2013(平成25)年4月12日(金)
以 上

(c)Japan Society of Civil Engineers