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第1回小委員会 議事録

1. 日時および場所
日 時:2012(平成24)年6 月13 日(水) 14:00~17:45
場 所:公益社団法人土木学会会議室F
〒160-0004 東京都新宿区四谷1 丁目外濠公園内 電話:(03)3355-3559
 

2. 出席者
栗田章光顧問,越後 滋委員長,大山 理幹事長,今川雄亮幹事,安川義行幹事,
浅野雄司委員,有村健太郎委員,大城 温委員,亀尾順一郎委員,小林裕介委員,
小栁公治委員,渋谷 敦委員,竹原和夫委員,丹波寛夫委員,中山太士委員,溝口孝夫委員,
山野 修委員 (欠席:若林 大連絡幹事)
(計17 名)
 

3. 配布資料
資料1-1:第1 回小委員会議事次第(案)
資料1-2:第1 回小委員会出欠一覧表
資料1-3:小委員会委員名簿
資料1-4:活動方針(案)
資料1-5:【話題提供資料】橋梁火災の事例紹介と耐火パネルの開発 (Power Point)
資料1-6:【話題提供資料】宇美川大橋の火災に対する緊急調査報告 (駒井ハルテック技報)
資料1-7:火災による橋梁の損傷事例 (橋梁と基礎 2008 年10 月号)

4. 議事内容
(1) 挨拶 (資料1-7)
越後委員長より,小委員会の設立主旨の説明などを含め,開会の挨拶がなされた.
(2) 議事内容の説明 (資料1-1)
大山幹事長より,議事内容の説明がなされた.
(3) 出席者の紹介 (資料1-2,資料1-3)
資料1-2 および資料1-3 に基づき,顧問,委員長,幹事長,幹事ならびに委員の自己紹
介がなされた.なお,委員名簿の修正版および名刺のスキャン版は,後日,幹事長からメ
ール配信することになった.
(4) 活動方針(案)について (資料1-4)
越後委員長より,資料1-4 に基づき,①活動目標(目標とする成果物,成果のイメージ,
対象範囲,検討内容),②活動方法,③活動期間について説明がなされた.説明の後,意
見交換および質疑応答が行われ,その主な内容は,以下のとおりである.
【意見交換】
・ 鎮火後,短期間で通行の可否を判断するまとまった基準が乏しく,現在,管理者が
必要としていると考えられる.
・ 資料1-4 に記載されている対象範囲すべてを取り扱うのは,小委員会の活動期間も
考慮すると厳しいと思われる.火災による熱影響を受けた際,一般的に,舗装は打
ち替え,付属物は取り替えで対応できるので,対象を鋼上部工(主に,鈑桁橋およ
び箱桁橋),鋼製橋脚ならびに床版(主に,鉄筋コンクリート床版)に限定した方が良
いと思われる.
・ 橋梁火災が発生する箇所は,ダブルデッキや立体交差部が多いと考えられるが,イ
ンドネシアのトラス橋のように橋面上での火災が原因で落橋した事例もある.この
ような場合も対象とするかどうかは,継続して審議していきたい.
・ 通行の可否は,安全性と使用性の2 つの観点から判断すべきである.
・ 高温時の鋼材の材料特性などは,既往の研究成果があるため,検討内容は,損傷レ
ベルの調査や判定基準の制定に時間を要した方が良いと思われる.
・ 検討内容の材料的影響において,鉄道ではリベット接合を用いた橋梁が多くあるた
め,追加して頂きたい.
・ 火災後,添接部において,すべり係数0.4 を確保することができるのか?
・ 火災による熱の影響を受けた鋼材の材料試験を実施するために試験片を切り出し,
その箇所に補強用のプレートを設置する.しかし,そのプレートが干渉し,本橋の
補修を行うのが難しいことがあった.そこで,非破壊で精度良く火災による熱の影
響を受けた鋼材の強度を推定することはできないか?
・ 短期間で通行可否を判断する必要があるため,リダンダンシー解析を行うことは時
間的余裕がないと思われる.
・ 活動期間的に解析や実験を行うことは出来ない,かつ,学会からの成果なので,例
えば,「今後,このような課題も解明する必要がある」などと問題提起する箇所が
あっても良いと思われる.
【質疑応答】
質問 :成果物は,規準,指針など,どのレベルを目指すのか?
回答 :“指針”レベルを目指すことを考えている.
質問 :上述のレベルは,土木学会からの成果としては良いのか?
回答 :成果のレベルは,各小委員会に委ねられているので,問題ないと思われる.
質問 :成果物は,市販されるのか?
回答 :土木学会より,“鋼構造シリーズ”として出版されることになる.
以上より,小委員会の活動目標は,鋼上部工(主構造,2 次部材),鋼製橋脚ならびに床
版(主に,鉄筋コンクリート床版)を対象に,安全性および使用性の観点から,鎮火後,短
期間で通行可否を判断する基準を作成することとする.
なお,小委員会の運営などに際して,以下の内容が了承された.
・ ホームページ担当は,浅野委員に依頼する(委員から幹事となる).
・ 議事録(案)作成は,次回以降,委員名簿順に行う
・ 委員の関東と関西の構成比率が半分であるため,基本的に,小委員会は,東京と大
阪,交互で開催する.
・ 活動期間の前半は,共通知識の習得に務め,後半は,WG を設置して活動する.
(5) 話題提供
①橋梁火災の事例紹介と耐火パネルの開発 (資料1-5)
栗田顧問より,「橋梁火災の事例紹介と耐火パネルの開発」と題して,話題提供がな
された.話題提供の後,質疑応答が行われ,主な内容は,以下のとおりである.
質問 :耐火パネルのm2 あたりの単価は?
回答 :現在,試算中である.
コメント:耐火パネルに裏面吸音版の性能も兼用できればよいのではないか?
質問 :橋梁火災が起きやすい箇所は,やはり,線形が悪い区間が多いのか?
回答 :事例をまとめると,直線区間でも,多く橋梁火災が発生している.
質問 :橋梁火災の事例で,落橋した場合としない場合の違いは?
回答 : 熱により低下する桁の耐荷力が自重に耐えることができるか,できないかが,
落橋の有無を分けていると考えられる.座屈に対しては,弾性係数の低下が
大きく寄与するので,留意する必要がある.
②火災を受けた鋼鈑桁橋の損傷調査概要 (資料1-6)
亀尾委員より,「火災を受けた鋼鈑桁橋の損傷調査概要」と題して,話題提供がなさ
れた.話題提供の後,質疑応答がなされ,主な内容は,以下のとおりである.
質問 :上フランジのボルトは交換を行ったのか?
回答 :床版コンクリートがあるため,容易にボルトの交換ができないのと,その床
版コンクリートが,ボルトの受熱温度上昇を防いでいると考え,交換は行っ
ていない.
質問 :鋼材強度の推定方法について,もう少し詳しく教えて頂きたい.
回答 :反発硬度から,健全部と被災部,それぞれの推定強度を比較した.また,局
部的に試験片を切り出して強度試験を行った.
質問 :下フランジは,補強のためにカバープレートを設置しているが,火災の熱に
よる変形は見られなかったのか?
回答 :熱による大きな変形は見られなかった.
質問 :もう少し具体的に調査や補修に要した時間を教えて欲しい.
回答 : 福岡市から会社に調査依頼があったのは,火災発生から約1 週間後であった.
そして,応急処置,学識経験者による検討会,ボルト交換,下フランジへの
カバープレートの設置ならびに腹板の矯正は,それぞれ,火災発生から,約
10 日後,20 日後,約1 ヶ月半後,2 ヶ月半後ならびに1 年後であった.
(6) その他
特になし
(7) 次回開催日時の決定
日 時:2012(平成24)年7 月31 日(火) 14:00~
場 所:学校法人常翔学園大阪センター
議 題:1) 高温時における鋼材の力学特性
2) 熱伝導解析の基礎
3) その他
以 上

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