<企画趣旨>
私たちは、家族や地域社会、学校、職場などで日常的に「話し合い」を行っています。近年では、これまで専門家や行政に任されてきた領域においても、専門家と市民の対話や話し合いによって意思決定が行われる場面も増えています。例えば、医療の現場では、インフォームド・コンセントやセカンド・オピニオンなどが一般的となり、医師の診断には患者は従うものとされてきたこれまでの医療の在り方が、医師と患者の対話を重視する方向へと変わってきていることを意味しています。また、行政による公共工事や、遺伝子組み換え作物などの新しい科学技術の導入を巡る議論にも、行政や専門家だけでなく市民が参加してその是非を検討する機会が増えてきています。
このように、話し合いが持つ役割は、私たちの日常的な活動から、社会的意思決定の手段へと広がっている中、さまざまな分野がそれぞれの立場から話し合いにアプローチしようとしていますが、個別の分野内での議論にとどまり、分野を超えた知見の共有に向けた動きはまだほとんど見られないのが現状です。
本シンポジウムでは、「話し合い」という活動を対象とする領域横断的な研究の必要性とその可能性を議論することを目的とします。
日時:2012年9月12日(水) 10:00 - 17:00
場所:土木学会講堂
交通案内:http://www.jsce.or.jp/contact/map.shtml
主催:「話し合い学」研究会
共催:土木学会土木計画学研究委員会,土木学会環境システム委員会,
一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議,特定非営利活動法人PI-Forum
申込方法:
参加費は無料ですが,会場の関係上,事前登録をお願いしています.
件名として「シンポジウム参加申し込み」としていただいて,
所属,お名前,連絡先アドレスを本文に明記のうえ,下記アドレス
まで,メールにて事前にお申込みください(先着100名)
プログラム:
(1) 10:00-10:10 開会の挨拶
石田 東生氏(筑波大学システム情報工学研究科 教授)
(2) 10:10-11:40 基調講演『対話の時代に向けて』
平田オリザ氏(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 教授)
----------------昼休憩(1時間20分)---------------
(3) 13:00-13:50 講演『話し合いを深く、楽しくするための「問い」と「方法」』
木下 理仁氏(かながわ開発教育センター)
(4) 13:50-14:40 講演『「話し合い」で何かできるか?』
土井勉氏(京都大学大学院工学研究科 特定教授)
----------------10分休憩------------------------
(5) 15:00-15:50 話題提供『話し合い学の確立に向けて』
石田 東生氏
(6) 15:50-16:50 総合討論
フロアの皆様との「話し合い」
(7) 16:50-17:00 閉会の挨拶
<問合せ先>
シンポジウムに関する問い合わせは,下記にお願いします.
「話し合い学」シンポジウム事務局