我が国では軟弱地盤対策として木材を地中に打設して活用する技術の開発が進められており,土木・建設分野において様々なメリットを有していることが明らかになってきたと同時に,樹木が大気中から吸収・固定した炭素を極めて長い期間貯蔵できることから,2050年カーボンニュートラルに向けた気候変動緩和策の一つとしても注目され始めています.しかしながら,この炭素貯蔵効果を評価する仕組みがない,木材の地中利用技術の存在・意義が一般に認知されていない,まだ技術開発の余地が大きいなどの課題があります.
そこで,この現状を広く知っていただくとともに,木材の地中利用拡大を推進するために,本シンポジウムを企画しました.少しでも多くの方に御参加いただきたくお願い申し上げます.
主催:(公社)土木学会 木材工学委員会 地中使用木材の耐久性と耐震性研究小委員会
木材地中利用シンポジウム実行委員会
(公財)国際緑化推進センター
後援:林野庁,(一社)日本森林学会,(一社)日本木材学会,(一社)日本建築学会,(公社)地盤工学会,(一社)地盤品質判定士会,(一社)GLOSS研究会,土木における木材の利用拡大に関する横断的研究会,木材利用システム研究会,他
日時:2025年1月20日(月)13:00~17:10
場所:土木学会講堂(WEB併用)
参加費:無料
定員:70名(現地参加),500名(WEB参加)
申し込み方法:以下の,土木学会ホームページの「本部主催の行事申込」よりお申し込みください.
https://www.jsce.or.jp/events
司会 森満範(地中使用木材の耐久性と耐震性研究小委員会委員長/
北海道立総合研究機構 林産試験場 専門研究員)
13:00~13:10 実行委員長挨拶 沼田淳紀(木材地中利用シンポジウム実行委員会委員長/ソイルウッド 代表)
1.木材地中利用の政策と現状(タイトルは仮称)
13:10~13:30 木材による炭素貯蔵・排出削減効果を高めるための施策について 中村誠(林野庁木材産業課 課長補佐)
13:30~13:50 気候変動枠組み条約の下での温室効果ガスインベントリ報告ー伐採木材製品(HWP)への杭丸太の算入に向けてー 田中浩((公財)国際緑化推進センター 技術顧問)
2.木材地中利用の炭素貯蔵効果の検証事例(タイトルは仮称)
13:50~14:10 100年以上前に打設された東京駅の木杭の事例 水野弘二(東日本旅客鉄道(株) 主務)
14:10~14:30 84年以上大田区の低地でRC構造物を支えた木杭の事例 外崎真理雄
(元森林総合研究所四国支所長)
14:30~14:50 旧丸ビルを支えたベイマツの木杭 加藤英雄(森林総合研究所 主任研究員)
14:50~15:10 近年軟弱地盤対策として打設した丸太の事例 沼田淳紀(ソイルウッド 代表)
15:10~15:30 休憩
3.木材の地中利用工法の具体例(タイトルは仮称)
15:30~15:50 パイルネット工法 池田浩明(昭和マテリアル(株) 課長)
15:50~16:10 QPパイル工法 森山俊祐((株)九州パイリング 課長)
16:10~16:30 LP-LiC・LP-SoC工法 村田拓海(飛島建設(株) 副主任)
16:30~16:50 バイオマスCP工法 渡辺英次((株)不動テトラ 副部長)
16:50~17:10 総括と閉会挨拶 高原繁((公財)国際緑化推進センター 専務理事)
17:20~18:30 交流会 (JSCE講堂にて 会費2,000円程度)
申込に関する問い合わせ先:土木学会 事務局 研究事業課 飯野 実
TEL 03-3355-3559,E-mail minoru@jsce.or.jp
CPD:土木学会CPD認定プログラム(3.4単位)
森林分野CPD認定プログラム(予定)
※土木学会以外の団体に提出する場合の方法等は提出先団体に事前にご確認ください.他団体が運営するCPD制度に関する内容については回答いたし兼ねます.