第29回 環境システムシンポジウム
((社)日本環境アセスメント協会 平成22年度公開セミナー)
「里山里海の生態系サービスを評価する」
里山・里海は古くから人間にとって食料や燃料の供給の場であり,近代以降では憩いの場としも活用されています。また,その環境は人間の手が入ることによって状態が維持・継承されてきました。そのため,自然環境問題を語るときには適切な保全や活用が常に話題にあがっています。日本の里山・里海評価(Japan Satoyama Satoumi Assessment: JSSA)は,日本における里山・里海に関する評価であり,国連のミレニアム生態系評価(Millennium Ecosystem Assessment:MA)のサブグローバル評価の一環として2006 年後半より準備され,国内の数多くの研究者の参画のもと,2010年にかけて実施されました。JSSA の主な目的は,里山・里海がもたらす生態系サービス(自然から人間が得る恵み)の重要性やその経済および人間開発への寄与について,科学的な信頼性を持ち,かつ政策的な意義のある情報を提供することにあります。その成果の一部は,すでに本年10月に開催された名古屋での生物多様性条約第10回締結会議(CBD/COP10)でも報告されました。さらに,今後は日本の里山・里海の教訓を参考に,人と自然の良好な関係に基づいて自然共生型社会を実現することを目指す国際パートナーシップを立ち上げることがCBD/COP10で合意されました。
この機会に人と自然との接点である里山・里海の保全や活用の方向性を探るため,その生態系サービスの評価の現状に関して知見を深め,今後の課題や展開について議論を行いたいと考えます。
記
●主催 土木学会(環境システム委員会)
●共催 (社)日本環境アセスメント協会
●日時 平成22年12月13日(月) 13:30~16:30
●場所 土木学会 講堂 <JR・地下鉄四谷駅から 徒歩3分>
●参加費 無料
●定員 100名
(土木学会HP上の募集定員とは異なります。共催団体と同時並行で募集しているためです。)
●プログラム(講演題目,発表者は予定です。都合により変更する場合がありますがご了承ください)
13:30~13:35 開会挨拶(土木学会環境システム委員会)
13:35~14:15 里山・里海の生態系と人間の福利
中村俊彦(千葉県立中央博物館・生物多様性センター 副館長)
14:15~14:35 日本の里山・里海評価(JSSA)の概要と評価フレームワーク
齊藤修(早稲田大学高等研究所 助教)
14:35~14:55 里山・里海の現状と変化の傾向
大黒俊哉(東京大学大学院農学生命科学研究科)
14:55~15:15 里山・里海の政策対応
高橋俊守(宇都宮大学農学部附属里山科学センター 特任准教授)
15:15~15:35 里山・里海の将来シナリオ
橋本 禅(京都大学大学院農学研究科 講師)
(休憩)
15:45~16:25 質疑
16:25~16:30 閉会挨拶((社)日本環境アセスメント協会)
●申込方法
●申込締切
12月6日(月)17:00
●問い合わせ(内容等):和歌山工業高等専門学校環境都市工学科 鶴巻峰夫
●問い合わせ(手続き等):土木学会事務局研究事業課 (当行事担当:二瓶)
TEL:03-3355-3559【課直通】
住 所 〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目(外濠公園内)
●CPD:このセミナーは建設系CPD協議会の認定プログラムです。