(2019年1月21日掲載)
アセットマネジメントシステムは、インフラストラクチャの維持補修の持続的な実施体制を確立するために必要・不可欠である。現在、多くの自治体でもアセットマネジメントの導入が試みられているが、アセットマネジメントを本格的・有機的に機能させるためにはインフラ会計を基軸とする必要がある。本稿では、インフラ会計の必要性とわが国における今後のアセットマネジメントの方向性について考察を行った。
アセットマネジメントとインフラ会計情報PDF
(2019年1月7日掲載)
2013年、マネジメントの国際標準であるISO55000シリーズが制定された。さらに、2017年には、その日本版ともいえるJIS Q 55000シリーズが発効した。アセットマネジメントは組織の継続、発展のための中心的課題であり、単に構造物の維持補修を目的とするような矮小化された概念で理解してはいけない。本稿では、アセットマネジメント有する本来の意味や目的なども含めて考察を行った。
日本的組織風土におけるアセットマネジメントのガバナンスPDF
(2018年12月24日掲載)
海外工事においては、しばしば契約紛争が発生する。契約マネジメントの不備や交渉能力の不足により、海外建設工事により多額の損失が発生した事例は事欠かない。本稿では、国際的なプロジェクトで契約紛争が生じる背景や今後進むべき方向性について考察を行った。
国際建設プロジェクトと契約紛争PDF
(2018年12月10日掲載)
リスクはより大きな飛躍やビジネスのチャンスである。リスクマネジメントの最終的な目的は、あらかじめリスクを軽減する方法を用意しておくことにより、より大きなリスクに対してチャレンジすることが可能になる点にある。本稿では、今後のリスクマネージメントの健全な進展という観点から考察を行った。
リスクマネジメントについてPDF
(2018年11月26日掲載)
グローバル化が進展し、社会システムが極めて高度化・複雑化した現在におけるエンジニアリング教育においては、高度専門知識・スキルによる一層の体系化と、グローバル市場における実践を志向した総合化が不可欠である。また、高い倫理性や世界の多様な文化・歴史に対する理解力をも涵養していくような土木工学教育カリキュラムの開発が必要である。本稿では、今後進展するべきエンジニアリング教育について考察を行った。
実践的学問としての土木工学 ―エンジニアリング教育の復権のために―PDF
(2018年11月12日掲載)
わが国の土木工学をグローバル展開する際には、現地におけるインフラの価値を明確化したメタモデルを作成するとともに、わが国の土木技術を相手国の人々と脱構築、再構築するという事後バインディングの方法と新しい価値の共創が不可欠である。本稿では、成功すれば、相手国の発展に貢献しうる需要主導方式の海外技術協力の進め方について整理を行った。
現地社会とのかかわりあいについて ―海外ローカル化のために―PDF
(2018年10月29日掲載)
インフラ輸出を成功させるためには、技術標準の在り方を議論するための現地政府等とのアライアンス戦略が重要な意味を持ってくる。また、現地における「行政・企業・地域」とのパートナーシップ関係を確立し、プロジェクトを推進するために価値共創のプラットフォームが重要となる。本稿では、ベトナムでの事例を基に、インフラ輸出のアライアンス戦略とプラットフォームについて整理を行った。
技術移転とプラットフォーム -ベトナムでの事例-PDF
(2018年10月15日掲載)
現在でも多くのムスリムが日本を訪れていますが、東京オリンピック・パラリンピックを契機に、たくさんのムスリムが訪日を考えると思われます。しかしながら、我が国におけるムスリム訪日客の受け入れ態勢は必ずしも十分なものとはなっていません。オリンピックまで残された期間は多くはありませんが、ムスリムたちが訪問したいと考える魅力的な国になるために必要なプラットフォームについて整理を行いました。
ムスリムツーリズムの振興をめざして ~2020東京オリンピック・パラリンピックまでになすべきこと~(小林潔司)PDF
(2018年10月1日掲載)
イスラーム教は、単なる宗教的思想だけではなく、生活に密接に関連した事柄をも対象として、幅広く宗教的規則(一般にイスラーム法と呼ぶ)を定めています。このイスラーム法に照らし合わせた建設契約の特徴と留意点等について、書き下しました。
イスラーム契約のシャリーア(イスラーム法)適合性(小林潔司)PDF
(2018年9月17日掲載)
習近平政権は、他国への介入を自制するという鄧小平以来の伝統的な外交政策を放棄し、中国がアジアで積極的な役割を果たすと宣言して、「一帯一路」構想を掲げました。この一帯一路構想がアジア諸国のインフラ整備に与える影響について整理するとともに、アジアのインフラに関する技術の標準化の進行と我が国が果たすべき役割について考察を行いました。
アジア的なるものと「一帯一路」構想(小林潔司)PDF