「国際センターだより」では、土木学会の国際活動の一端を紹介しています。国際センターが毎月発行している「国際センター通信」と合わせて是非ご一読ください。
■コロナ禍における大学講義実施状況② ~台湾の場合~
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの大学ではオンラインにて講義を実施している。本稿では、大学の先生方によるオンライン講義の状況や工夫、課題などを紹介する。
第2回は、台湾分会呉分会長と柯幹事長に台湾の大学の対応、対策についてお話を伺った。
国立成功大学 呉 建宏教授(台湾分会長)
正修科技大学 柯 武徳准教授(台湾分会幹事長)
呉 教授(左)と柯 准教授(右)
台湾で最初のCovid-19の感染が確認されたのが2020年1月21日でした。2月7日より過去14日以内に中国に渡航歴のある外国籍者に対して、そして3月19日よりすべての外国籍者の入境が制限されました。
2月19日(同日までの累計感染者24人)には教育部(日本における文部科学省に相当)から、学生1人が感染した場合は、その所属学級および出席授業のすべてが2週間休講、学生2人またはそれ以上が感染した場合、全校で2週間休講、もしくはオンライン授業への切り替えを行うよう行政命令が出ました。もちろん、休講の場合には後日補講をする必要があります。
例年より2週間遅れで、高校以下は2月25日に、大学は2月25日から3月2日の間に第二学期を開始しました。全学生と教職員に対して建物単一の入り口の制限、また、検温、マスク着用を義務付けています。対応が早かったため、人口2千3百万人の台湾のすべての小学校から大学までのうち、感染者が出たのはわずか5校ぐらいに留まりました。
大学の講義は対面講義を主としつつ、台湾に帰国できない留学生を対象にオンライン講義の配信を行いました。この九月の新学期において、第二波の感染拡大の可能性、また台湾に入国出来ない新入生を考慮し、大学側よりオンライン講義に取り組むべきであると呼び掛けています。
■FY2019年 国際貢献賞オンラインお祝いの会を開催!
コロナ禍の状況下、8月27日(木)オンラインにて2019年度土木学会国際貢献賞お祝いの会を開催した。受賞者を日本にお迎えすることは叶わなかったが、オンラインにより海外、また遠方に居られる方々の参加が可能となった。今回、国際貢献賞、国際活動奨励賞、国際活動協力賞 各賞の受賞者、上田多門国際貢献賞選委員会考委員長、田中仁国際センター長、林田博土木学会副会長、2011年国際貢献賞受賞藤野陽三教授他関係者にお集まりいただいた。関係者からのお祝いと今後の活躍への応援メッセージ、受賞者の自己紹介、そして受賞者を代表して、カンボジア・シハヌークビル港湾公社Lou Kim Chhun総裁にシハヌーク港開発プロジェクトについて講演をいただいた。短時間ではあるが、受賞者と関係者がお互いに喜びを伝える機会となった。受賞者の方々には、別途オンラインインタビューにて研究活動などを詳しく伺い、その様子をHPで紹介する予定である。
国際センター・各グループの活動はホームページ(http://committees.jsce.or.jp/kokusai/node/117)をご覧ください。
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