「国際センターだより」では、土木学会の国際活動の一端を紹介しています。 国際センターが毎月発行している「国際センター通信」と合わせて 是非ご一読ください。
■コロナ禍における大学 講義 実施状況 ① ~埼玉大学の場合~
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、 多くの大学 では オンラインにて 講義 を実施している 。 本稿では 、大学の先生方による オンライン講義の 状況や工夫、課題 などを 紹介する 。
初回は、国際センター・ 留学生グループリーダーでおられる埼玉大学 党 紀 助教に お話を伺った。
・党 紀助教(埼玉大学 理工学研究科 環境 社会基盤国際コース)
大学では、前期の講義を14回とし、講義時間を90分から80分に短縮し、講義すべてを遠隔で実施し、実験など遠隔による指導が困難な講義を後期に延期しています。後期は、基本的に遠隔にて講義を実施するため、実験科目も含めて指導方法を検討しています。講義をビデオに撮ってオンデマンド式で実施する、またZoomを利用してライブ式で実施するようにしています。実験科目について、教員は実験方法とその様子をビデオに録画し、実験データを配布する、学生はレポートを提出するという形をとっています。バーチャル実験演習も行っています。学生側から講義が分かりやすい、わかりにくいといった声がありますが、それは教員のオンライン講義の慣れ不慣れが影響しているようです。実家から通学する学生は、通学時間が節約できる、朝一限のある日でも十分に睡眠をとることができる、教室内の座席による不利な点(教員の声が聞こえない、板書が見えにくい等)が減った等を挙げています。一方、試験を実施することが難しいため、通常よりレポートの数が倍増しているために締め切り直前は大変だとの声もあります。
大学のコロナ対応方針に従い、教員は学外への出張、学会の参加を自粛しています。打ち合わせなどは基本的にオンラインで実施しています。緊急事態宣言の解除とともに、研究室で研究する学生の登校を解禁しましたが、学生は登校時に検温と記録、マスクの着用、消毒、人との距離を保つ、換気するなど、「新しい生活の様式」と大学の方針に従わなければなりません。私は、学生にできるだけ在宅で文献調査や解析など行うよう指導しています。
留学生について、大学では4月入学予定の学生は日本への入国が困難のため遠隔授業を行う、入学時期を10月に延期するなどの対応をとっています。今後更に入学時期の延期と遠隔授業の必要性が高まると見込んでいます。3月卒業の留学生の一部は、帰国困難な状況にあり、様々な支援を必要としています。
国際センター・各グループの活動はホームページ(http://committees.jsce.or.jp/kokusai/node/117)をご覧ください。
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