土木学会誌の「国際センターだより」のページでは、土木学会の国際活動の一端を紹介しています。国際センターが毎月発行している「国際センター通信」と合わせて是非ご一読ください。
■世界で活躍する日本の土木技術者シリーズ 第15回シンポジウムを開催
2020年2月5日(水)土木学会講堂に100名の聴講者を迎え、第15回「世界で活躍する日本の土木技術者シリーズシンポジウム」を開催した。今回、鉄建建設(株)に協力いただき、「ベトナムでの鉄道橋梁リハビリテーションプロジェクト」を題材に、国土交通省鉄道局と鉄建建設(株)から、プロジェクトの概要と背景、プロジェクトに携わった技術者の経験をお話しいただいた。
まず、国土交通省鉄道局国際課 浅井力也氏より「鉄道分野における海外展開の状況」をご説明いただき、中川 泰氏より鉄建建設(株)の海外事業展開をご紹介いただいた。お二人の話は、今回のプロジェクトの意義を理解する有用な情報であった。次に、プロジェクトを担当された鈴木 武智氏より「ベトナム南北統一鉄道橋梁架替え工事」について、ベトナム戦争時に破壊された鉄道橋梁が応急復旧の状態で使用されていたこと、厳しい条件下で改修工事が行われたことに触れながら、解説いただいた。最後に、斎藤めぐみ氏より、若手技術者から見た現地の文化や習慣をお話しいただいた。
次回は「ベトナム国ラクフェン港国際港建設事業」をテーマに開催予定である。詳細は国際センターホームページをご覧ください。
施工当時の苦労を語る鈴木氏
■北海道大学で2回目の出前講座を実施
国際センター・教育グループは、2018年度から大学における講義の一コマを使わせていただき、出前講座を提供している。本講座は「世界で活躍する日本の土木技術者シリーズシンポジウム」で紹介された海外プロジェクト他を題材に、海外プロジェクトの意義、プロジェクトマネジメント等の業務について、学生に理解を深めてもらうことを目的としている。
開始して2年目を迎える今年は、2月5日(水)北海道大学工学部にて「国際プロジェクト論」講義の一コマをいただき、大迫一也氏(清水建設(株)土木総本部土木企画室長)を講師に迎え、「シビルエンジニアとして海外で働く挑戦と大いなる喜び」と題した英語による講義を実施した。
講義では、大迫氏の留学経験、携わった海外プロジェクトや現地でのプロジェクトマネジメントの苦労とやりがいについてご紹介いただいた。約80名の受講学生は海外で働く土木技術者としての挑戦や喜びなど、貴重な経験について熱心に聞き入っていた。
教育グループでは、北海道大学にとどまらず今後も他大学や高専での出前講座実施を計画している。
大迫氏(左)の講義に聞き入る受講生たち
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