<企画セッションのご案内>
企画セッション1:「地域の脱炭素社会構築に向けた環境イノベーションとその社会実装」
■目的:2050年カーボンニュートラル達成という目標を実現するためには、技術革新だけでなく、経済社会システムの変革が必要であり、地方自治体が中心となって脱炭素化に向けた計画を策定し、まちづくりや産業政策等を展開するなど、地域の取組を促していくことが必要である。自治体等が、脱炭素化の計画策定や取組にあたり活用できる汎用的な知見を生み出すこと、また地域において大学等が核となり、その成果を展開することを推進する場の創出が求められる。文科省では、地域の脱炭素化に向けた取組を支援するために必要な研究開発を推進するとともに、各大学等の研究開発やその成果の展開等を通じた地域支援を推進するための体制を構築することにより、地域と大学等との連携を通じた地域の脱炭素化の取組を加速し、2050年のカーボンニュートラルの実現に貢献する基盤研究開発プロジェクトを進めている。本セッションでは、同プロジェクトで進行しているいくつかの中間的な成果を発表し、ゼロカーボンシティの実現化に向けた議論を行う。
■企画者:藤田壮(東京大学)
企画セッション2:「オンライン・オフライン熟議・シチズンサイエンスによる気候変動分野における研究DXの具現化」
■目的:気候変動の科学的知見は文科省DIAS、環境省A-PLAT等にてオープンデータとして提供されているが、これらを政策立案に結びつける動き(EBPM; Evidence-Based Policy-Making)はいまだ大きくはない。これを解消し得る1つの方法として、ステークホルダーや市民が自身でデータを収集するシチズンサイエンスを導入し、科学的知見と統合することによりエビデンスを頑健なものとしていくことが考えられる。本セッションでは、JST-RISTEX「政策のための科学」研究プロジェクトで実施しているいくつかの試みの中間的な成果を発表し、オンライン・オフライン熟議を通じて将来シナリオを構築したり、或いは自ら現場知を提供し、データ生成の担い手となり、専門家の科学的知見と統合しながらより頑健なエビデンスづくりに貢献したりするなど、研究DXを具現化することにより、課題の自分事化や行動変容に向けた可能性について論じる。
■企画者:馬場健司(東京都市大学)
企画セッション3:「環境問題への実践的取組み」
■目的:環境システム研究においては、現状の社会に起こっている各種の環境問題に対する対策を可能とする技術や仕組み作り及び評価技術の研究が重要と言えます。このためには実際に社会の問題に対応している第一線実務者の試行等を研究者と実務者が情報を共有して、今後の研究の方向性等を論議することが必要と考えます。
このような認識のもとで、環境システム研究発表会の場において、上記のような先進的取り組みを行う方々の報告をいただき、それらにもとづいて議論の場を持つことを目的として本企画セッションを提案します。
■企画者:山口直久(エックス都市研究所)
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