第27回土木学会映画コンクール受賞作品紹介
企画:一般社団法人 東北地域づくり協会 監督:出崎 哲 制作:虫プロダクション(株) 2016年
2011年3月11日に発生した東日本大震災において、津波被害から多くの命を守った二つの地域の逸話を紹介している。まず、津波から村を守った岩手県普代村での高さ15メートルを超える防潮堤と水門である。これは故和村幸得村長が、明治と昭和の三陸津波で多くの犠牲者が出たことを教訓として、二度と悲劇を繰り返さないと決意し完成させたものとして紹介している。もう1つは、「釜石の出来事」であり、岩手県釜石市の鵜住居地区は津波により壊滅状態になったが、小学校と中学校にいた児童、生徒は日頃の防災訓練を実践し全員無事に避難した。この作品は、東日本大震災から得た教訓として「備え」と「避難」の重要性を分かりやすく若い世代に伝える内容のアニメーション映画になっている。世代を超えて多くの人々に広く見てもらいたい作品である。