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2010年度第24回映画コンクール受賞作品

【最優秀賞 2作品】

「アフガンに命の水を」
企画:ペシャワール会 監督:平山穂波 
制作:(株)日本電波ニュース社 2009年

 当作品は、アフガンで長期にわたり医療活動を続けてきた医師・中村哲氏が、アフガン大干ばつや、戦乱による多数の死者に直面し、医療による人命の救助のまえに、水の安定供給こそが食糧・健康・環境・生活共同体への根本的な解決への道と思い定め、独力で用水路建設に踏み切り、完成に至るまでの姿を描いたものである。現地の石組みなどの在来技術を極力活かし、持続的なメンテナンスを地域の人々がまかなえるように配慮し、多くの困難や失敗にもめげず地域の人々とともに何度も立ち向かっていく姿勢が浮き彫りにされている。ラストシーンで現地の人々と喜びを分かち合う瞬間が映し出される映像は、命を守り生活を支える土木技術者の魂を伝えるものであり、大地の医師と呼ぶにふさわしい内容といえよう。
 

アフガンに命の水を

同パッケージより

「余部橋りょう さらなる100年へ」
企画:清水建設(株) 
制作:(株)キャメル 2010年

 当作品は、1912年完成のトレッスル式鉄橋の老朽化に伴うコンクリート橋への架け替え工事を記録した映像である。営業線を運行しながらの超近接施工の様子や、強風による転落事故の教訓をもとにした耐風性の実験過程、また超重量の橋桁を短時間のうちに回転・移動し在来線と接続する工事のクライマックスの瞬間などを、設計者、現場所長のインタビュー、現場技術者の働く姿、あるいは余部の四季折々の風景を通して、わかりやすく伝える工夫が随所に見られる。高度な施工技術を映像に捉えた技術的な価値の高い作品であると同時に、土木に興味を持つ一般の方々にも親しみやすい作品となっている。
 

余部橋りょう

同パッケージより

【優秀賞 1作品】

 「忘れない、東海豪雨」
企画:(社)中部建設協会 
制作:(株)日映映像 2010年

 当作品は、2000年9月11日から12日にかけて東海地方を襲った集中豪雨による大規模都市型水害の被害状況および災害復旧を記録したものである。猛烈な集中豪雨が名古屋市およびその周辺の都市を直撃し、複数個所での堤防決壊、市内全域に及ぶ深刻な浸水被害など一時は都市機能が完全に麻痺する事態に至ったが、この作品は、刻一刻と拡大する被害状況を克明に伝えると共に、その後の被災の実態、応急対策、復旧対策などの進捗状況を映し出している。以後に続く都市型水害のさきがけとなり、この災害を契機に法整備や対策事業の見直しが進められたという面でも注目すべきものであるが、防災対策への教訓や災害への備えの重要さを伝えて、特に都市地域住民の方々の防災教育などの機会での活用が期待される作品である。
 

東海豪雨

同パッケージより

 

(c)Japan Society of Civil Engineers