土木学会誌の「国際センターだより」のページでは、土木学会の国際活動の一端を紹介しています。国際センターが毎月発行している「国際センター通信」と合わせて是非ご一読ください。
■2019年度大韓土木学会(KSCE)年次大会に参加
2019年10月16日(水)~18日(金)に、韓国・平昌において大韓土木学会(KSCE)の年次大会が開催された。当会から、国際センター長 田中 仁教授(東北大学)が参加した。17日に“Adaptation to Climate Change: How can we manage water-related issues in a sustainable way?”をテーマとした国際ラウンドテーブルミーティング(IRM)が開催された。冒頭、Prof. LEE, Jong-she(大韓土木学会会長)より、我が国の台風19号による被害に対するお見舞いの言葉が述べられた後、IRMの趣旨説明がなされた。発表は米国、バングラデシュ、日本、韓国、台湾から各1名の専門家より行われた。日本からは田中教授が“Impact of Climate Change on Estuarine and Coastal Environments”と題して海岸、沿岸環境への影響ついて、調査をもとにした見解が述べられ、気候変動策への適応について発表者と活発に意見交換を行った。
IRMの後に、Civil Engineering Leader’s Network (CELeN)主催による若手セッションが開催された。第1部では各発表者が自国の建設業界の現状や国際化の取組みを紹介し、各国の相違や、今後、土木技術者として国際的に活躍するための要素について意見を交わした。第2部では韓国の企業で働く外国人若手技術者から、自らのキャリアパスや携わったプロジェクトについて発表があった。セッションでは、今後、韓国企業へ就職する後輩に向けてのエールや、活躍する上で英語能力の重要性が紹介された。
活発な議論が飛び交ったIRM
■ACECC TC21が活動成果報告書を電子出版
ACECC TC21が2016年8月から2019年4月までに行ったシンポジウム及びケーススタディをもとに、「分野・部門横断的アプローチ(Transdisciplinary Approach:TDA)」の概念とその効果や連携モデルの実例、仙台防災枠組と照らした有効性についてまとめた報告書“Transdisciplinary Approach (TDA) for Building Societal Resilience to Disasters - Concepts and case study for practicing TDA -”を電子出版した。
本成果報告書のダウンロードおよびTC21の活動については、ACECC TC21HP(http://www.acecc-world.org/TC21/index.htm)をご参照いただきたい。
2019年9月に出版された報告書
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