2022年6月に災害弱者に向けた情報通信技術を活用した防災・減災技術研究小委員会を立ち上げました。このたび、2024年6月より第二期として活動を継続することとなりましたので、委員を募集します。
(1)研究趣旨
災害大国であるわが国において「自然災害に対する強靭な社会の実現」は喫緊の課題であり、そのためには高度な情報通信技術を活用した防災・減災対策の確立が不可欠である。
現在、災害弱者に向けた防災・減災対策に関する法制度では、「地域防災計画」や「水防法」にて一部触れられており、「災害対応マニュアル」や「避難確保計画」の策定義務は明記されている。
しかしながら、施設の地理的環境および入所者の特性が多種多様であることから、その策定は専門知識を有していない施設職員が行っているのが現状であり、マニュアルや計画の有効性が十分に担保されているとは言い難い。
さらに、高齢者・障害者施設の職員による現場の声として、自ら作成したマニュアル・計画について有効性の観点から不安の声が挙がっている。
そこで本小委員会では、災害弱者の安全・安心に対する不安の解消・要望に応えていくため、防災・減災に対する事前準備の課題を整理するとともに、AIやIoT、ビッグデータといった最新の情報通信技術を活用し,インクルーシブ防災の概念を取り入れた災害への事前準備,大規模災害発生時における3 次元データの利活用について研究を実施することで,強靭な社会の実現に向けたガイドラインを策定および情報通信技術を活用した効果的な防災教材の作製を目指す。
こうした取組を通じて、近年頻発する災害に対して日本各地の高齢者・障害者施設において情報通信技術の利活用がさらに進展するものと考えている。
(2)研究計画
① 防災・減災に着眼した障害者・高齢者施設に関する現状,課題の整理
② AI や IoT,ビッグデータ,3 次元データの活用に関する現状,課題の整理
③ フェーズに応じたAI や IoT,ビッグデータ,3 次元データ活用による強靭な社会のあり方やメリットの整理
④ AI やIoT,ビッグデータ,3 次元データ活用によるインクルーシブ社会の実現に向けた課題の整理
⑤ インクルーシブ社会の実現に向けたICT 利活用に関するガイドライン,防災教育の教材を作成
⑥ 研究成果の業界誌・学会誌・一般誌等への掲載,シンポジウム等での発表,障がい者支援施設での活用
(3)活動概要
期 間 :2024年(令和6年)6月~2026年(令和8年)5月
開催頻度 :3か月に1回程度
委 員 :定員15~20名程度(情報収集、事例提供、イベント運営等を積極的に行える方。)
※ 応募者が定員を超えた時点で公募は終了致します。予めご了承ください。
小委員長 :石内鉄平(宮城大学)
副小委員長:森 博昭(中央復建コンサルタンツ株式会社)
応募締切 :2024年(令和6年)6月3日(月)
応募先 :石内宛(ishiuchit@myu.ac.jp)にメールで御連絡ください。