査読評価に際しては、下記の点を重視します.
これらを踏まえ、「土木学会論文集投稿の手引き」に示された評価の細目から、本分冊において重視する細目を□内に再掲し、必要と思われる補足的解説を示します.
内容が公知、既発表または既知のことから容易には導き得るものでないこと.例えば、以下に示す細目に一つでも該当する場合は新規性があると評価されます.
○重視する評価細目
a) 主題、内容、手法に独創性がある. b) 学界、社会に重要な問題を提起している. c) 現象の解明に大きく貢献している. f) 困難な研究・技術的検討をなしとげた貴重な成果が盛られている. g) 時宜を得た主題について総合的に整理し、新しい知見と見解を提示している. |
内容が工学上または実用上何らかの意味で価値があること.例えば、以下に示す細目に一つでも該当する場合は有用性があると評価されます.
○重視する評価細目
a) 主題、内容が時宜を得て有用である、もしくは、有用な問題提起をおこなっている. b) 研究・技術の成果の応用性、有用性、発展性が大きい. c) 研究・技術の成果が有用な情報を与えている. d) 当該分野での研究・技術のすぐれた体系化をはかり、将来の展望を与えている. e) 研究・技術の成果は実務にとり入れられる価値を持っている. f) 今後の実験、調査、計画、設計、工事等にとり入れる価値がある. g) 問題の提起、試論またはそれに対する意見として有用である. h) 実験、実測のデータで研究、工事等の参考として寄与する. i) 新しい数表、図表で応用に便利である. j) 教育企画・人材育成上への取り組みに対する有用な成果を含んでいる. k) その他 |
○評価細目の解説
f) 今後の調査、計画、設計などにとり入れる価値を示すためには、客観的かつ正確な情報が網羅的に提示されていなければなりません.記録性の高い原稿は、有用であると評価されます.
内容が読者に理解できるように簡潔、明瞭、かつ、平易に記述されていること.この場合、文章の表現に格調の高さ等は必要としませんが、次のような点についても留意して評価します.
○重視する評価細目
a) 全体の構成が適切である. b) 目的と結果が明確である. c) 既往の研究・技術との関連性は明確である. d) 文章表現は適切である. e) 図・表はわかりやすく作られている. f) 全体的に冗長になっていないか. g) 図・表等の数が適切である. h) その他 |
○評価細目の解説
内容に重大な誤りがなく、また読者から見て信用のおけるものであること.具体的には次のような点について留意して客観的に評価します.
○重視する評価細目
a) 重要な文献が落ちなく引用され、公平に評価されているか. b) 従来からの技術や研究成果との比較や評価がなされ、適正な結論が導かれているか. c) 実験や解析、あるいは、計画や設計などの条件が明確に記述されているか. d) その他 |
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論文
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報告
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ノート
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カテゴリーⅣ
調査・研究 |
学術としての新規性や調査データの論理的整理、新事実の発見に主眼を置いた原稿
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有用な調査結果や実態を報告することに主眼を置いた原稿
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論文、報告としての体裁が整わなくても、新しい研究、技術成果を含む原稿
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評価において重視する評価項目
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新
規 性 |
有
用 性 |
完
成 度 |
信
頼 度 |
新
規 性 |
有
用 性 |
完
成 度 |
信
頼 度 |
新
規 性 |
有
用 性 |
完
成 度 |
信
頼 度 |
◎:特に重視
○:重視 △:配慮 |
◎
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◎
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◎
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○
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△
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◎
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○
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◎
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○
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○
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△
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△
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