慢性的に渋滞が発生する当該地区の渋滞緩和策として、上下線各１車線を付加する工事として実施されました。工事区間は掘割、トンネル、橋梁区間があり、PANWALLは「掘割区間の拡幅」で採用されました。 

当初設計は大型ブロックによる急こう配化でしたが、仮設のり面が10.0ｍ程度の区間もあり、掘削斜面の安全性確保が課題となっていました。
PANWALLは仮設のり面の露出がほとんどなく、掘削高さの半分以下となり、安全性に優れている点が採用の決め手となりました。

供用中の高速道路から資機材や掘削土砂の搬出入を実施する予定でしたが、通行量が多い区間のため、工事用車両の出入りがかなり制約される環境でした。
そのような状況の中、PANWALLを採用することで、当初の設計より掘削土量が4割減、また資材についても約半分の搬入量となり、工期短縮にも貢献でき、オリンピック開催前の完工が可能となりました。

また、本工法の特長を生かし、非常駐車帯部等の拡幅増の箇所は壁高を調整して対応しました。用地境界を気にせずに計画施工でき、電気設備等についても、設置箇所に自由度が増し、最適な計画施工を可能にしました。

跨道橋箇所に関しては、下部工が存在するため補強材の長さや打設方向を調整することで、難題をクリアすることができました。

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