依頼者
大谷製鉄株式会社
有効期限
2023.3.10から2028.3.9 の5年間
更新履歴
初回:2023年3月10日 |
「自在ジョイント継手」は、従来使用されている鉄筋のねじ位相の緩和を目的としたスリーブ継手に類似した性能を有するものです。
この継手ひとつで在来・プレキャスト・打継の各工法に対応しています。
グラウト材は2液型エポキシ樹脂を使用し、土木工事の現場にて配筋精度の向上に貢献します。
<開発の経緯>
プレキャストコンクリート工法対応の継手として、鉄筋同士のねじ位相のずれを吸収する継手があります。
しかしながら、それらの継手は嵌合部の隙間が大きく、一般的に継手長を長くしなければ性能が担保できません。
加えて施工性の面では無機グラウトが硬化するまでの間、次の作業ができないことが課題として挙げられます。
上記のような状況を改善するため、本工法では嵌合部の隙間を減らし、継手の特性を高めることで継手長を50%程度短くしました。
また、継手をカプラーとナットにわける事によって、接合時のねじ位相のずれを気にせず接合でき、グラウト材にエポキシ樹脂を用いることで、短時間で次の作業が可能となるなど、施工性の向上を図りました。
1. カプラーとナットが独立
鉄筋同士のねじ位相の調整が不要となりました。
2. 専門資格が不要
施⼯技術講習を受講することで、だれでも継手作業が可能です。
3. 「短い・軽い」機会式継手
4. SA級性能対応
継手特性がSA級の基準を満足しており、幅広い使用箇所に対応できます。
継手長さ | 使用グラウト | |
大谷製鉄(ねじ式) | 250㎜ | 有機系 |
A社(ねじ式) | 520㎜ | 無機系 |
B社(ねじ式) | 418㎜ | 有機系 |
①先行側鉄筋の挿入マークの範囲までカプラー部をとりつけ、接続側鉄筋にナット部を鉄筋が十分突出するまで嵌合させる。
②接続側の鉄筋をカプラー部に差込み、ナット部をカプラー部にねじ込む。
③継手の両端が挿入マークの範囲にあることを確認し、トルクをかけ締めこむ。
④充填材を注入して施工完了。
鉄筋の種類 | SD295, SD345, SD390, SD490 (JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼) |
鉄筋のサイズ | D13, D16, D19, D22, D25, D29, D32, D35, D38, D41, D51 |
継手の材質 | S45C熱処理品 |
継手種類 | 同径継手 |
グラウト | 有機グラウト材 (エポキシ樹脂) |
適用建築物 | 鉄筋コンクリート造 複合コンクリート構造物 プレキャストコンクリート造 |
■ 令和5年度 実績データ