依頼者
SGエンジニアリング株式会社
有効期限
2022.3.23から2027.3.22 の5年間
有効期限
初回:2017年3月23日 |
1. 空気と樹脂の置換
注入位置を穿孔し、空気を抜き取る作用を持つ注入器(IPHカプセル)を使用し注入することで、
コンクリート内部に存在する空気を樹脂に置換することができます。
注入開始時に負圧状態を生じさせ、超低圧で注入することで、注入樹脂を高密度・高深度に
かつ、ごく微細なひび割れ(計測値0.01mm)まで充填が可能となります。
高密度に充填ができることから、部材強度及びコンクリートと鉄筋の付着強度が回復し、
耐久性の向上も期待できるため、構造物の長寿命化・再劣化対策につながります。
注入により鉄筋に沿って樹脂が拡がり、鉄筋に対し被膜を作ることにより防錆効果を高めることができます。
また、高密度充填により、空気、ガス、水分等の劣化因子のコンクリート内部への浸入を防ぎ、
中性化や塩害、ASR(アルカリシリカ反応)などの劣化進行の抑制効果も期待できます。
本工法の施工により、耐久性の向上が見込まれ、構造物の補修間隔を延ばすことができます。
また、劣化部分に対しては斫り落とすことなく、そのまま欠損部補修+注入を行うため、
コンクリート廃棄物が減少し、施工費や工期の低減も図れます。
■ 平成29年度~令和3年度(5年間)の実績データ
土木学会選奨土木遺産 大宮橋(愛媛県西条市) |
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施工前
施工後 |
大宮橋(鉄筋コンクリート開腹アーチ橋、2005年土木遺産登録)は、昭和2年(1927年)に建設され、90年以上供用されましたが、 法定点検で区分Ⅲと判定され、車両の通行も規制され、橋としての寿命を迎えつつありました。 歴史的価値やデザイン性を往時のまま後世に残すことができるIPH工法が採用され、地域の宝となる橋の復元を行うことができました。 地元の要望を尊重しながら、官民連帯でインフラの長寿命化を推進した物件でした。(IPH工法協会会員施工) 施工状況(IPH工法協会会員施工)
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尾道 LOG(ログ)‐Lantern Onomichi Garden‐ |
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梁劣化状況 施工状況 生まれ変わった複合施設LOG |
広島県尾道市にある千光寺山の中腹に、1963年、鉄筋コンクリート造のアパートとして誕生した共同住宅が、尾道の新たなシンボルに生まれ変わりました。 設計はインドの世界的な建築家ビショイ・ジェイン氏。 内部仕上げ材の解体し、躯体を現すと柱、梁、壁、スラブのそれぞれの部位に初期欠陥が目立ち、そのままでは活用できない状態でした。 敷地につながる道は階段だけで、車も進入できず、重機の搬入や廃棄物の搬出など難題ばかりの厳しい環境の中、4年半に渡る苦労の末、2018年「LOG」としてスタートしました。 複合施設内のカフェ |