どぼくのことば Vol.11(2010.3)
地球温暖化により、過去100 年間に地球全体の平均気温は0.3℃から0.6℃上昇し、海面は10cm から35cm 上昇しました。将来、さらに温暖化が進んで海面が60cm 上昇すると、海面より標高が低い0メートル地帯の面積が1.5 倍になるといわれています。また、雨の降り方が短い時間に集中したり、逆に長い間、雨が降らなかったりするなど、異常気象が発生しやすくなることも心配されています。
洪水や高潮から人の命や財産を守るためには、堤防を強くするなどの対策と併せて、水害に強いまちづくりや、災害時の避難のしや
すさなどが必要です。一方で、地球温暖化の進行を遅らせるために、土木工事においては、省エネルギーを進めたり、太陽や風、水などの自然のエネルギーを活用したり、緑の空間を増やすなどの対策も進めています。このように、私たちの暮らしの安全性を確保するために、土木は、新しく作るための技術だけでなく、これまで作った施設の信頼性を向上させる技術や、災害に強い仕組みを作る技術、地球温暖化を緩和する技術で社会に貢献しています。