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災害時の避難の心得:1 ―「自分は大丈夫」と思ったときが、実は一番危険―

投稿者:企画委員会 投稿日時:日, 2009-08-30 15:22
どぼくのことば Vol.5(2009.8)
 土砂災害などの危険性を知らせてくれるものとして、行政の発表する防災情報があります。しかし、防災情報を見聞きしていたにもかかわらず、逃げ遅れたり、自宅の様子を見に戻ったりして被害が出ることがあります。この一因として、人間には「わたしだけは危険な目に遭わない」「わたしの家は大丈夫」と思ってしまう傾向、「正常化バイアス」があることが、防災心理学の分野等で明らかにされています。
 正常化バイアスの起きるメカニズムは、図のように説明されています。「自分の家は危険な場所にある」「土砂災害の被害に遭うかも」と思ったとしても、すぐに引っ越すのは難しかったり、起こるか起こらないかわからない災害のために、いちいち避難するのは面倒なものです。このように「自分の家は危険」「被害に遭うかも」というのは、私たちにとって認めたくない情報なので、不愉快になったり、居心地が悪くなったりします。この不愉快さ、居心地の悪さである「認知的不協和」を減らすために、認めたくない情報を認めやすい事実、例えば「私の家は大丈夫」と自動的に変えて考えてしまうのが、正常化バイアスなのです。「自分の家や家族が危険にさらされている」と思いながら暮らすのは、精神的にとてもつらいことです。正常化バイアスは、人間が精神的に安定して暮らすためにあみだした「心の自動防御装置」とも言えるでしょう。
 しかし、本当に危険なときに、正常化バイアスが作動してしまうと、大きな被害につながりかねません。これを防ぐには、「人間は【正常化バイアス】に陥る可能性がある」ということを理解し、「私だけは大丈夫」「うちは大丈夫」と思ったときに、「これは正常化バイアスかな?」と振り返ってみるクセをつけることが大切なのです。
 「自分は大丈夫」と思ったときが実は、一番危ないのかもしれません。
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