鋼構造は近代社会の発展の礎をとして,社会インフラの重要な役割を占め,必要不可欠な技術分野であり,その建設や維持管理に関する研究や技術開発は今後も引き続き必要となります.鋼構造の未来を見据えると,その分野の研究者,技術者がこれまで同様,持続的に生まれ育ち,活躍していく環境を醸成する必要があります.
一方,現在,鋼構造を志す若手研究者・技術者は減少傾向にあります.その背景には,長大橋など世間にも注目を集めるようなビッグプロジェクトが少なくなってきたことで,魅力を感じにくくなっていると考えられます.今後,成熟した都市インフラの更新や改築,街の橋の維持管理など,鋼構造の担う役割はこれまで以上に大きく,研究・開発のニーズは一層の増加が予想されます.時代の変化に応じて,時宜を得た研究・開発を継続するためには,個人,個社にとらわれることなく,様々な交流を深め,多様な価値観のもと思考することが重要となります.すなわち,鋼構造の分野に進む研究者,技術者を増やし,所属組織を超えた技術交流により技術力を研鑽し,ニーズをいち早く取り入れて研究開発を進め,鋼構造を生かした社会インフラの構築に役立てていくことが求められます.
鋼構造の分野の若手の研究者,技術者に対して,技術交流の機会を提供することで鋼構造の分野の活動の活性化,イノベーションの創出,魅力向上など,サステナブルな分野の展開・発展の機運醸成を図ることが本小委員会の目的です.交流の中から,サステナブルな分野の展開・発展に繋がるアイデアを提示していくことができればと考えています.
以下の活動を行います.