【概 要】
新技術・エネルギー委員会では、2020年度の準備委員会の承認を得て、2021年度に「火力発電所由来CO2の利用に関する土木技術の調査・研究分科会」を立ち上げた。
分科会の目的として以下の3つを掲げ、調査・研究を開始した。
1)カーボンリサイクル(CR)の普及・促進に貢献できる土木技術の調査
2)将来的な社会システム、ビジネスモデル、バリューチェーンの検討
3)技術的課題および制度・法令面などの課題抽出・整理
2021年度から2023年度にかけて、文献調査、学識経験者へのヒアリングや研究会、関連施設の見学等を実施し、調査結果を報告書に取りまとめた。
本報告書が、火力発電所由来CO2の削減に寄与する土木関連技術の研究開発の方向性を示し、2050年カーボンニュートラル社会の実現に貢献できれば望外の喜びである。
【委員構成】
主 査 坂西 欣也 (国研)産業技術総合研究所
委 員 石川 要 沖縄電力㈱(交代:大城 朝陽)
大西 徳治 西松建設㈱
大山 寛夫 鹿島建設㈱
加藤 誠司 中部電力㈱
北垣 亮馬 北海道大学大学院
参納 千夏男 北陸電力㈱
澁谷 武弘 ㈱JERA
下田 昭郎 (一財)電力中央研究所
髙木 真 清水建設㈱(交代:清水 規昭)
高木 猛志 東北電力㈱
坪田 裕至 中国電力㈱
松本 由之 ㈱安藤・間
委員兼幹事 松本 匡司 電源開発㈱
オブザーバ 羽田 由美子 経済産業省資源エネルギー庁(交代:土屋 博史)
山田 安秀 清水建設㈱(新技術・エネルギー小委員会 委員長)
増田 雅之 東京電力ホールディングス㈱(新技術・エネルギー小委員会 幹事)(交代:澄川 洋平)
【報告書目次】
第1章 はじめに
第2章 2050年カーボンニュートラルに向けたCR動向
2.1 気候変動問題
2.2 気候変動枠組条約に係る動向
2.3 国内におけるCR関連政策
2.4 海外におけるCR関連政策及び国際的枠組みの動向
第3章 CRに係る土木技術等
3.1 CR技術領域
3.2 コンクリート・セメント分野の技術
3.3 CO2低減に関連する土木技術
3.4 CRに係る関連技術等
第4章 CR技術の社会実装に向けて
4.1 技術開発の促進
4.2 ビジネスモデルの構築
4.3 CR事業の立地、輸送インフラの整備
4.4 法制度及びインセンティブ設計
第5章 おわりに
巻末資料 コンクリート・セメント分野のCO2対策技術紹介