2025年4月9日(水)放送
ゲスト:田中佑青さん、新田真麻さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:蛎殻町の松
自分の学生時代を振り返ると、勉強はなんとかスレスレで単位が取れればいいと思っていました。土木に対する興味はあるものの、広い視野で自分と世の中の関わりを考えることはほとんどなかったと思います。
ところが、最近の学生さんたちは自主的に土木のサークルを作って活動するなど、授業以外の場でも土木に触れて、社会人と話す機会を作ったり他校の学生と交流したりする事例が結構あってオドロキです。ドボクのラジオにもこれまでたくさんの学生さんが出演してくれていて、毎回感心させられています。
今回のゲストの田中さんと新田さんとは、学生主催のBBQにお招きいただいたのが最初の出会いだったかも。それ以後、学生の就職支援イベントやまち歩きイベントでご一緒するようになりました。建設産業界の将来を真剣に考えている姿を見て、日本の未来は間違いなく明るいと思いました。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/04/10/b-367/
YouTube
https://youtu.be/8ZfJ6BMazdQ?si=mYUH1KaVf8K_oDoG
2025年4月2日(水)放送
ゲスト:緒方英樹さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:赤井のぶ
加藤清正と言えば、藤堂高虎、黒田官兵衛とともに「三大築城名人」と呼ばれており、熊本城を築いたことでも有名です。
熊本城の特徴は、「武者返し」と呼ばれる強固な石垣に象徴される高い防衛力です。北、東、南側は高い石垣が築いてあり、敵の侵入を許しません。そして、城の西側には、幅10m以上の堀が敵の進入をはばんでいます。西南戦争では、西郷隆盛をもってしても落城させることはできなかったことで知られます。
2016年の熊本地震による大きな被害を受けた熊本城は、いまでも復旧工事が続いています。
話が脱線してしまいましたが、加藤清正は、地元熊本で「セイショコさん」と呼ばれて慕われています。その魅力はどんなところにあるのでしょうか。
加藤清正は人のこころをつかみ、その気にさせる才能に恵まれていたのでないでしょうか。熊本城築城をはじめ城下町づくりや治水・干拓・工事、産業振興、道路の整備などの業績を残せなかったでしょう。
もう一つ。それは、「先見の明」です。「いかに堅固な構造物も自然災害の前では脆い」という考え方から、100年先を見越した二重石垣を堤の内側につくっていたのです。
詳細は、ぜひ放送を聞いてください。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/04/03/b-363/
YouTube
https://youtu.be/l4XFf0KTOTU?si=YJRVYUDRWkTeOwqf
2025年3月26日(水)放送
ゲスト:規矩大義さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:赤井ゆき
今回のゲスト、関東学院大学の規矩先生は「地盤防災工学」のスペシャリスト。規矩先生の元で学ぶ学生さん達の中には、東日本大震災などの経験から、防災に興味を持ち、大学で学んだ知識や経験を世の中に還元したいという志を持っている方もいらっしゃるようです。
「日本」と「防災」は切っても切れない関係。
ドボクのラジオの存在が少しでも土木業界の後輩たちの力になるといいなぁ。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/03/27/b-366/
YouTube
https://youtu.be/o_RSANakg18?si=C0Nuv7rVtkGgaN9B
2025年3月19日(水)放送
ゲスト:中村晋一郎さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:蛎殻町の松
今回話題になった「利根川研修会」は、私が会社に入って間もない頃に参加していました。河川分野に配属された若手技術者は、上流・中流・下流の全てのコースに3年間かけて参加するようにと言われていたのです。当時は大型バス1台で3泊4日のツアーでした。毎晩夕食の時間に反省会が行われて、指名された人が1日目の最初から当日の最後までの訪問地を順におさらいするという儀式がありました。ですので、3日目に指名された人は3日分の行程を順に説明しなければならず、皆さん苦しみながら発表していたのを思い出します。
当時の私はまだ技術の経験が浅かったので、説明をされてもなかなか実感が湧きませんでした。河川に関するさまざまな業務を経験した今、利根川研修会を振り返ると、なんと贅沢で貴重すぎる経験だったのだろうと思います。訪問先それぞれで管理者が案内をしてくれて、資料もいただきました。治水、利水、環境の観点から流域のさまざまなエリアを眺めると、数多くの技術者たちが流域を治めるために苦労してきたことがストーリーとして浮かび上がってきます。観光を兼ねて利根川流域の各地を訪れてみてください。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/03/20/b-365/
YouTube
https://youtu.be/i8Fo55Nfds0?si=GqwnZkPt9gZp5FGW
2025年3月12日(水)放送
ゲスト:鎌田聖子さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:蛎殻町の松
鎌田さんと事前に打ち合わせをしたときに、株式会社パスコは首里城の仕事に携わったと聞いていました。私はたまたま収録本番の前日に那覇に出張が入ったので、せっかくなので首里城公園を訪れ、さらにその南にある「金城町の石畳道」も見てきました。尚真王(しょうしんおう)の時代(1477~1526年)、1522年ごろに首里城と地方を結ぶ道として整備されたものです。500年前の道が今も使われていることに感銘を受けました。勾配が急で、下って上って息が切れ、冬なのにたっぷり汗をかきました。そして沖縄そばを食べ、会議をして翌日収録に間に合うように帰って来るという滞在20時間の弾丸出張でした。
鎌田さんによれば、文化財に関わる事業を行っている会社は多くないとのこと。人類の貴重な資産を残し、活用していく素晴らしい取り組みと思います。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/03/13/b-362/
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https://youtu.be/TEz7v0vKkYI?si=2BGC4iAt7I_H3J6_
2025年3月5日(水)放送
ゲスト:緒方英樹さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:赤井のぶ
「国を治める者は、水を治める」と言われますが、いきなり治水技術を駆使して水を治めることは並大抵のことではありません。
今回のクローズアップする人物、一人目は太田道灌です。
みなさん、太田道灌をご存じですか?あまり学校では習いませんよね。。。
室町時代終わりから戦国時代初めにかけて活躍した太田道灌の銅像は、関東とその周辺になんと12体もあります。代表的なのは、東京国際フォーラムのガラスホールの像ですが、その道灌が見つめる先にあったのが自ら築城した江戸城なのです。
もう一つ紹介すると、日暮里駅前にある、鷹狩り装束の太田道灌騎馬像の傍らで、山吹の花を手にした少女の銅像が佇んでいます。道灌が和歌の道に入っていくきっかけともなった山吹伝説をあらわしています。どんな活躍をしたのか実に興味深いですよね。
二人目は、すっかりお馴染みの武田信玄です。武田信玄と言えば「人は城、人は石垣、人は堀」というくらいですから、信玄さん、城はつくっていなかったのかなと思われがちですが、実は、中世城郭づくりの達人だったのです。今回の放送で中世城郭づくりの達人ぶりがたっぷり紹介されています。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/03/06/b-361/
YouTube
https://youtu.be/bIIT3mISwQE?si=qOXr_vQkYtBIi3uz
2025年2月26日(水)放送
ゲスト:ドボラジメンバー
ナビゲーター:JUMI
遂に「ドボクのラジオ」の放送回数が300回を数えることとなりました。番組を応援してくださっているリスナーの皆さま、収録にご協力いただいいているゲストの皆さまに感謝いたします。
放送前半ではドボラジメンバーにて行った、中央区限定の舟めぐりでの現場収録音声を放送しました。ドボラジメンバーは、ドボクの魅力を世の中に広げる案内人として、今回は舟から知ることのできるドボクの魅力や中央区を再発見しました。
後半では、これから取り上げたいテーマや、ドボラジの今後の展望などについて語り合いました。
今後も楽しいドボクを紹介できるように精進します。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/02/27/b-359/
YouTube
https://youtu.be/DLk0lhzrfEk?si=OWOGmorlFVCjyrxP
2025年2月19日(水)放送
ゲスト:山内裕之さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:おがえもん
今回は、清水建設の山内裕之さんに「石積み技術を次世代に遺そう!」をテーマにお話を伺いました。
石垣は文化財!文化財を守るためには、技術の継承をしなければいけないですね!修復保全には、在来工法を最大限考慮するとともに、元に戻すことができることや、石材の加工を原則行わないなどの対応をしなければいけません。現代の技術である3次元測量によって石垣の変形状況の把握や石材の位置の記録はできるようになりましたが、石工の技量が石垣の耐朽性に大きく影響を及ぼすとのことです。お話にもありましたが、文化財を守るためにも土木技術者だけでなく他分野の技術者および学識者等との交流を活発に行い、新たな気づき、見識を生むことは重要ですね!!色々な分野の最先端技術を活用しつつ、古き良きものを守らなければいけないですね!
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/02/20/b-358/
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https://youtu.be/_KgzdXw2A9A?si=4yiU2eOv6wx7VM0o
2025年2月12日(水)放送
ゲスト:緒方英樹さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:蛎殻町の松
日頃私が感じている問題について、緒方さんが真正面から話してくださいました。
子どもの頃に「はたらく車」「大きなもの」に興味を持った人は多いはず。ところが学年が上がるにつれて関心事が受験にシフトしていき、昔興味を持っていたものと進学先が繋がらなくなってしまう。「土木の衰退は、市民生活の危機でもある」という緒方さんの言葉は本当だと思います。単に土木界の発展のために人材が必要だということではなく、市民生活を維持するためには土木界に優秀な人材を多数集める必要があります。進学先を決める前の子どものうちに、土木はカッコいいんだということがもっともっと伝わってほしい。そのために私たちはもっともっと伝わるように伝えないといけない。業界全体で大きな動きを起こしていきたいですね。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/02/13/b-357/
YouTube
https://youtu.be/JFbVOlEvjGs?si=Ck4LVqSprxipmkRY
2025年2月5日(水)放送
ゲスト:緒方英樹さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:赤井かおり
歴史は得意ではないのですが、地理はすごく好きです。地名をみて、「なんでここはこういう地名なんだろう」と思いを馳せるのがとても面白く、どんな歴史的背景があったのだろうと考えることが好きです。
2025年1月29日(水)放送
ゲスト:鳥山亜紀さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:おがえもん
今回は、清水建設の鳥山亜紀さんに「水害時の医療継続へのタイムライン」をテーマにお話を伺いました。
病院づくりでも有名な清水建設。施工だけでなく病院運営(医療に関わる部分以外)にも参画しているとは!医療者に近いところにいるからこそできる建築設計があると思います。
水害と医療は、土木・建築・医療が一丸となって取り組まなければいけない問題であり、垣根を超えた協力で乗り越えなければいけないですね。発災時は、被害を最小限にとどめ、早期に医療機能を復旧させるために、ハード対策とタイムラインを活用した医療継続が大切ですね!
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/01/30/b-356/
YouTube
https://youtu.be/3wrxMlR7Vfg?si=E72iCOhfJSpVYHYa
2025年1月22日(水)放送
ゲスト:鈴木 亮彦さん、田中 真史さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:水天宮のちーちゃん
阪神淡路大震災から先日17日で30年が経過しました。この30年の間に、東日本大震災や能登半島地震など大規模地震が発生し多くの尊い命が奪われました。
そのような中、今回のテーマは防災教育。(株)不動テトラの鈴木さんと田中さんは研究所に勤務する傍ら、土浦市の小学校などで防災教育を行っています。昨年、茨城県土浦市から依頼された出前授業のテーマは「地域の仕事と防災」。小学生を対象に、テトラポットを使って積み上げる作業やクイズに答えてもらったりしたそうですが、飽きることなく2時間の授業があっという間に過ぎていったそうです。そして、建設業が防災の役割も知ってもらえる機会となり手ごたえを感じたと語っていました。
また、授業を行う側が楽しく話をすることで、より子どもたちの向上心が引き上げられ、家庭に帰った時にご両親に防災の大切さを伝えてくれることが良い効果を生んでいるとのことです。
防災は、一つの団体や企業ではなし得ることができません。一人ひとりが災害に対して自分事と捉え、企業・団体も協働し備えることが、災害大国日本で暮らす私たちの役目なのだと感じました。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/01/23/b-355/
YouTube
https://youtu.be/73R3Mcb6u1w?si=ntb10B-0hYlu_w17
2025年1月15日(水)放送
ゲスト:和田 彰さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:人形町のゆみ
私の手元には「できることからはじめよう 水辺の小さな自然再生事例集 第2集」があります。事例集を開くと、男女の子供から大人までが川の中に入り、各自で石を運んだり、木箱の魚道(魚のとおる道)を手作りしている写真が見られます。
今回、和田さんから水辺の小さな自然再生についてお話を伺いました。小さな自然再生とは以下の3つの条件にあてはまるものです。
2025年1月8日(水)放送
ゲスト:緒方英樹さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:赤井かおり
歴史は得意ではないのですが、そんな私でも知っている伊能忠敬さん。伊能忠敬といえば地図、ですよね!それは皆知っているとしても、びっくりしたのが地図を作ろうと始動したのが、なんと50歳を過ぎてからということ。現代ならまだまだ現役、働き盛りと言っても過言ではない歳だと思いますが、江戸時代では人生50年と言ってもいい時代にチャレンジ開始って伊能さん、パワフルすぎます…。
しかも、それまで測量を生業としていたわけでもなかったとか。51歳からの初めての挑戦にびっくりさせられました。子供の時から抱いていた天文学への憧れを現実にしようと行動を起こし、測量して地球の緯度を正確に求めることで地球の大きさを知ろうとしたことが、現世の我々の常識となり、今もそれが語り継がれていることが、まさに偉業だなと改めて思いました。
知識欲旺盛であれば、これまでに自分が歩んできた道も、年齢も関係なく、どんな夢も現実となりえると、伊能さんの偉業が気づかせてくれました。私も、日々チャレンジを続けていきたいなと、今まで以上に前向きな気持ちになりました。今年も、牛歩でも、一歩一歩前進していきたいと思いました!
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2025/01/09/b-351/
YouTube
https://youtu.be/8vWKdhQDm3I?si=sh8tFR6Ct9VsJ7kV
2024年12月25日(水)放送
ゲスト:古屋樹さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:蛎殻町の松
厚生労働省の資料によれば、令和3年3月卒業者の就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が38.4%(前年度と比較して1.4ポイント上昇)、新規大学卒就職者が34.9%(同2.6ポイント上昇)もあるのだそうです。3人に1人以上の割合で離職しているというのは、採用する側もされる側もお互い不幸なことではないでしょうか。そこから転職したとして、転職先では長く働き続けられるのでしょうか?理想の会社が見つかるまで転職を続けるのでしょうか?
会社を辞めるのには人それぞれの理由があるにせよ、「思っていたのと違う」、つまりミスマッチの割合がほとんどではないかと推察します。それをなくすための方法の一つに、インターンシップがあります。古屋さんが所属するキャリア・ナビゲーション株式会社では、学生のうちから企業を選ぶために、どのように情報収集をすればいいのかのアドバイスや、人生相談にも乗ったりしているそうです。世の中には大小さまざまな企業がありますが、有名な大企業だけでなく、中小企業も含めてたくさんの選択肢があるということを学生の皆さんに知ってほしいし、企業の側でももっと学生のためになる情報を出していかなければならないのだと思います。
さらに言えば、中学生や高校生の皆さんにも職業についてもっと知る機会があってほしいと思います。
【放送回の音源や写真など】
番組HP
https://doboradi.jsce.or.jp/2024/12/26/b-348/
YouTube
https://youtu.be/yrOcz1AJ26Y?si=4hZJ0qqgBCoTaTQB
2025年1月1日(水)放送
ゲスト:田中一博さん
ナビゲーター:JUMI
案内役:蛎殻町の松
あけましておめでとうございます。ドボラジは正月も休みなしで通常放送です。今年もよろしくお願いします。
さて、24年働いた新聞社を退職して建設ICTの世界に入ったレアな存在の田中さん。従来型の施工と最新のICT施工の違いをわかりやすく解説してくださいました。
番組本編も面白かったのですが、収録が終わってからの雑談で見せてもらった映像が秀逸ですごかったんです。「チルトローテータ」をご存じでしょうか?油圧ショベルの先端のバケットが45度チルト・360度回転するものです。この自由な動きによって、油圧ショベル本体は固定したままでまるで人間の手のような作業が可能になります。これは施工の効率化に革命的な影響をもたらすことでしょう。ネット検索で、その特徴的な動きをぜひご覧いただきたいです。