交通情報サービス基盤モデル小委員会は3つのWGに分かれて研究活動を行っています。
(1)スマートIC活用モデルWG
スマートICを巡っては、2004年10月から各地で社会実験が展開され、この成果を受けて実用化に向けた準備が進んでいる。本WGでは、これら動向を踏まえつつ東名高速道路・上郷SAをモデルとして豊田市街づくりとの連携検討。AHS物流、上郷と名古屋港の物流システム、メカニカル連結などの技術による実践的な活用方法のケーススタディを行なっており、沿道施設に直結したスマートICの活用形態、スマートICでの展開が期待できるサービス、事業化にあたっての関係主体、課題の抽出およびスマートICの特徴的事例調査(アイデアの検討など)。また、都市(首都高など)でのスマートIC活用など視野を広げつつ段階的に研究を進めている。
(2)駐車モデルWG
本WGでは、道路空間の高度利用の観点から、新しい荷捌き駐車システムの導入とビジネスモデル構築の可能性について検討を行ってきた。そして、交通と滞留、環境改善を同一空間上で満足させるビジネスモデルを目指して、豊田市西町商店街にて「ETC利用荷捌き駐車場」の社会実験を開始した。現在は本格運用に入っており、目標とした成果を実証しつつある。また、首都高ではスマートパーキングの試行実験をおこなっている。そして、これらの成果に基づいてETCを利用した駐車モデルの研究活動を行なっている。また、このシステムはCO2削減という面でも有効なモデルであり、実験データの解析により定量的な結果を得るべく研究を進めている。
(3)道路管理モデルWG
本WGでは「安心して住める街づくり」を発想の原点として、市民参画型の道路情報管理モデルの研究を行なってきた。そして、その社会実験として豊田市の足助地区・稲武地区にて「冬季道路情報収集提供実験」を試行・運用しており、モニターによる情報収集、提供情報作成、パソコン・携帯電話による情報提供、および実験データの分析、モニターへのヒアリング、NPOとの連携などを通じて、モデルの有効性を検証しつつある。また、高崎河川国道、名古屋国道など他の地域への調査・情報収集も行なっており、実践的な道路管理モデル(NPOを含めたビジネスモデル)の構築を目指して研究を進めている。