2019・2020年度環境システム委員会活動に向けての所信
委員長 吉田登(和歌山大学)
このたび、2019・2020年度の環境システム委員会委員長を拝命いたしました。藤田前委員長、森口元委員長をはじめ歴代の委員長、幹事長、また委員の方々の積極的な参加と貢献のもとで、今日までの環境システム学の深化と広がりから様々な学びをいただいたことに感謝し、甚だ微力ではありますが、次代へとさらに繋ぐため、少しでも下支えになれば幸甚です。2年間、尽力してまいります。
阪大の環境工学に学び、1988年の2月末、卒研発表会の最後の講評の場で指導教授(当時)の末石先生(初代委員長)から環境システム委員会発足の話を伺ったことが、微かな記憶として蘇ります。最初の環境システム研究(Vol.16)に投稿、発表の機会を得たのが環境システム委員会との出会いであり、今思うと私の研究活動の原点となりました。八千代エンジニヤリングで環境コンサルティングの実務に携わる中、参加した年々の環境システム研究論文発表会やシンポジウムでは大いに触発され、貴重な学びの場でした。1994年に阪大助手として赴任した後は、盛岡教授(元委員長)のもと、研究者として環境システム研究のコミュニティに参加し、1999年に和歌山大学へ転任後、委員を務めさせていただくようになりました。第40回(2012年)の節目には、原沢元委員長のもと和歌山大学で初の研究発表会を開催し、その後、論文賞選考委員、論文集G分冊編集委員等を務め、2017~18年は藤田前委員長のもとで論文審査小委員長を仰せつかりました。
「環境を人および人の生活する社会との関連のもとでシステムと捉え」るアプローチに基づき、環境システム学の収れんと発散を意図的に繰り返す営みが、本委員会の生命線と認識しています。その意味からも、藤田前委員長、斎藤前幹事長のもと主導された「環境システム学の俯瞰」「国際的な連携」「環境システム学の社会への実践的、総合的対応」をもとに、さらに発展させることを基本方針と考えます。関連する私の問題意識を、具体的な委員会活動に即して若干、述べさせていただきます。
以上、私なりの所信をお伝えさせていただきましたが、藤田前委員長、斎藤前幹事長のもとで進められてきた委員会の運営改善をもとに、これまでの委員の方々のご尽力のもとに積み上げられた活動を尊重しながら、停滞や後戻りのないよう、荒井幹事長はじめ委員の皆様のご支援を賜り、努めていく所存です。これからの2年間、委員各位のご指導、ご協力を、どうぞよろしくお願い申し上げます。