建設マネジメント委員会(委員長:木下誠也)では,毎年12月に「建設マネジメント問題に関する研究発表・討論会」を開催し,建設プロジェクトの企画・計画から設計,施工,管理・運営,保全の各段階におけるマネジメントに関わる諸問題についての研究発表と討論を行っています.
2018年度より新たな取り組みとしまして,特定の課題に関するテーマを設定しまして,建設マネジメント分野はもとより関連する分野における研究成果も踏まえた分野横断的な議論を行っていくことになりました.
2020年度の特定テーマは,「①海外インフラ展開におけるマネジメントのあり方」と「②生産性向上に資するマネジメント研究」の2つを設定し,幅広く論文を募集いたします.詳しくは下記の内容をご参照ください.
なお,特定テーマ以外の一般テーマ論文につきましても通常通り募集いたしますので,こちらの方にも積極的なご投稿をお願いいたします.
■特定テーマ① 海外インフラ展開におけるマネジメントのあり方
わが国では近年,インフラの設計,建設,運営,管理やこれらを包含したインフラシステムの輸出戦略が進められており,その中では量的側面に加えて,経済性,安全性,自然災害への強靭性,現地での雇用創出,能力構築,技術・ノウハウ移転,環境・社会への影響などの質的側面を考慮したインフラ投資の必要性が指摘されています.このような戦略を進めていくうえでは,国際標準に整合した入札制度や契約形態,海外インフラ展開を担える人材育成,技術移転のあり方など多くのマネジメント的課題への対応が重要となります.
本特定テーマでは,入札契約やファイナンス,人材育成に関する研究をはじめ,海外インフラ展開に携わる行政機関,援助機関,コンサルタンツ,建設会社における取り組み事例の報告まで広く募集します.
(キーワード)施工管理,品質管理,技術基準,技術移転,人材育成,開発途上国 など
■特定テーマ② 生産性向上に資するマネジメント研究
少子高齢化による人口減少が急速に進展しているわが国において,持続的な成長を成し遂げるためには,生産性の向上や担い手不足の解消が喫緊の課題となっています.平成28年に国土交通省が「生産性革命元年」と位置付けて以降,調査・測量から設計,施工,検査,維持管理・更新までの全ての建設生産プロセスを対象に,ICTやIoT技術,AI,ロボット技術などを活用することで,これらの課題の解決を図る研究や技術開発が推進されています.また,革新的技術により施工データ等のリアルタイム取得・解析を行い,建設現場の労働生産性,品質管理を飛躍的に向上させる技術開発も期待されています.
本特定テーマでは,「生産性革命元年」から3年以上が経過したことを踏まえ,産官学で蓄積されているこれらの研究成果を広く募集します.
(キーワード)ICT,IoT技術,AI,ロボット技術,CIM,情報化施工,無人化施工,労働生産性,品質管理 など
■論文の募集
毎年12月に開催している「建設マネジメント問題に関する研究発表・討論会」では,1) 「土木学会論文集F4(建設マネジメント)特集号」(査読有り)で最終的に採用となった論文と,2) 講演論文(査読無し)の発表が一緒に行われます(査読の有無で区分するのではなく,テーマを基にセッションを組みます).論文投稿にあたっては研究の進展度等をご勘案のうえ,1)もしくは2)のどちらかをお選びください.
なお,1) 査読有り論文と2) 査読無し論文では原稿の投稿締切日が異なりますので,ご注意ください.1) 査読有り論文の投稿締切は5月中旬,2) 査読無し論文の投稿締切は10月中旬になります.詳しくはそれぞれの募集要項をご参照ください.
(募集要項について)
1) 「土木学会論文集F4(建設マネジメント)特集号」(査読有り)の募集要項はこちらになります.
2) 「第38回建設マネジメント問題に関する研究発表・討論会」講演論文(査読無し)の募集要項はこちらになります.
■お問い合わせ先
〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目外濠公園内
(公社)土木学会 研究事業課 建設マネジメント委員会 担当:桃井
E-mail:momoi"at"jsce.or.jp(atを@に変更してください)