□設立主旨 (背景と目的)
近年,タンクローリー車など車両事故による炎上,あるいは不審火や放火などにより,一般橋梁や高架橋が火災を受ける事例が多く報告されています.例えば,2008年8月上旬の首都高速5号池袋線でのタンクローリー車横転・炎上事故は,橋桁およびコンクリート橋脚に大きな損傷を与え,交通規制や補修工事など,その経済的な損失は計り知れないものでありました.
しかしながら,火災の問題はトンネルでは重要視されているものの,橋梁では未だ手がつけられていなかったというのが現状です.そこで,万一火災事故が発生した場合,被災橋梁を点検診断し適切な補修対策を施すための技術的基準を確立するため,表記の小委員会を設立いたします.
活動内容としては,火災を受けた鋼橋の点検要領,耐荷力判定手法,補修対策などの検討を行い,土木学会鋼構造委員会としてのガイドラインをまとめる予定です.