地震工学委員会 地形に残された地震痕跡データの集約と活用に関する研究小委員会サイトへようこそ!
2011年の東日本大震災は仙台市を取り囲む丘陵地の住宅地に谷埋盛土の変形に伴う甚大な被害を、そして東京湾岸や利根川沿いなど関東地方の広域に液状化被害をもたらしました。昨今の地震被害報告を概観すると、いったん液状化した地盤が再液状化したり、また地震でわずかに動いてそのままになっている伏在地すべりが地震後に再滑動するなど、復旧や国土保全に大きな障害となって顕在化する事例が決して少なくありません。そして例えば首都圏を含む関東地方を概観すると、液状化のリスクの高い湾岸地域、そして15度以上の傾斜地の人口密集地域(DID)面積が4700haを超え我が国最大である横浜など、その発生が懸念されている首都直下地震や東南海トラフの巨大地震への対応が懸念されます。地盤は過去の自然災害の履歴を累積的に記録していますので、これらを読み解き、広域的な災害リスクの評価と対応策の構築に資することを目的としています。