D2分冊編集小委員会から名称が変更になりました.
土木学会論文集43分冊(土木史)への投稿の際には,このページを必ず事前にお読みいただき,適切にカテゴリーを設定ください.
また,過去に土木史研究発表会に投稿された論文の内容を『土木学会論文集』に投稿される場合,発表会の論文とタイトル・内容が全く同じにならないようご注意ください.
■土木学会論文集43分冊(土木史)査読基準
土木学会論文集43分冊(土木史)の査読基準は,基本的に「土木学会論文集投稿の手引」の「4.4 査読の方法」に従います.しかし,それぞれの投稿カテゴリーによって,その主旨や研究の対象などが異なりますので,評価においても,重視する細目や解釈の仕方が異なります.以下,投稿カテゴリー毎に,それぞれの査読基準を示します.
(1)カテゴリーⅠ:一般
このカテゴリーは,これまで土木史分野が取り扱ってきた一般的な土木史論文に加え,歴史を拠り所とした土木原論,他分野から本分冊に初めて投稿する研究などを対象としたものです.独自の発想に基づいてユニークな歴史研究のあり方を論ずるような研究や,他分野の有益な知見の土木史分野への適用なども想定されます.したがってこのカテゴリーでは,バランスの取れた従来の土木史研究の評価基準を適用した審査の他に,研究の視点・切り口が従来とは大きく異なっており,かつ研究の方向性に客観的な正当性があって,将来新たな展望も期待できることが要求されることもあります.
(2)カテゴリーⅡ:史実
このカテゴリーは,埋もれていた新たな事実の発掘を主目的とするような研究を対象としたものです.したがって,発見された事実が未発表であることを確認する必要があります.著者本人の思い込みで「未発見」と信じていても,異なる分野では「既知」であったという前例もありますので,関連分野での慎重な検証を行ってください.また,「発見」された新事実が技術史,計画史,人物史など学問上ある程度重要な内容であること,さらには「発見」にあたっては一次史資料に基礎を置いているかも重要な判断ポイントとなります.なお,一次史資料とは,個人手記・日誌,あるいは庄屋・棟梁のような小さな組織の記録簿で一般に流布していないもののようなものから,社内記録,行政の所管する図面・記録類など未刊行のものが中心となりますが,明治~昭和戦前期の議会議事録,学協会誌や図書など刊行物の中でも入手・閲覧が困難なものや,ある土地に現存する構造物の未解明箇所などの現地資料も含まれます.
(3)カテゴリーⅢ:解釈
このカテゴリーは,歴史的事実を新たな観点から再構成することで,既往の土木分野の研究および今後の計画・設計に新たな知見をもたらすような研究を対象としたものです.したがって,この部門の主たる評価ポイントは,新たに得られた「解釈」にどれだけ独創性があるか,新規性があるか,重要性があるかという点になります.したがって,ここで注意することは,「歴史的事実」の中には,一次史資料からのみ入手可能な稀少なデータだけではなく,一般に入手可能な二次・三次資料も含まれるということです.それは,この部門の主眼が「事実の発見」ではなく「事実の解釈」に置かれているからです.したがって評価にあたっては,一次史資料に拠ってないという理由だけで門前払いするようなことはありません.
(4)カテゴリーⅣ:実践
このカテゴリーは,これまで土木史研究委員会が重点部門として評価してきた土木遺産の保存・活用や歴史的環境保全の実践をとりまとめた研究を対象としたものです.さらには,今後必ずしも土木遺産とならないような歴史的土木構造物の維持・管理や修復技術,長期にわたるプロジェクトの史的考証,歴史を活かしたまちづくりなど,今後の土木史研究のあり方を拡げる幅広い実践的研究を求めています.したがって評価にあたっては,それぞれの目標に沿った内容であること,使用データに正確さ・客観性があること(必ずしも一次史資料である必要はない)が重要です.例えば,土木遺産の保存・活用に関する実際の事例を研究対象とし,導入された技術やコンセプトの独創性・先駆性,今後の遺産の保存・活用における有用性,社会の動向を踏まえた適時性と緊急性,のいずれかの基準において十分な価値を有するもの,長期にわたるプロジェクトを対象として,単なる史実の羅列ではなく,その社会的影響や意義を長期的な視野で考証するための記録の網羅性及び知見の普遍性,あるいは着眼点の独創性・新規性を有するもの,などが対象となります.
■投稿システム上でのカテゴリーの設定のしかた
カテゴリーは,「Editorial Manager®」の投稿システム上では,以下のように設定ください.
システム上,分野は複数選択いただけますが,上記カテゴリーはどれか1種類に統一されますようお願いいたします.分野設定に不備のある場合,編集委員会から差し戻し手続きを行う場合があります.
■投稿システムはこちらから(土木学会論文集編集委員会「論文集投稿画面」)