論説委員 佐藤 健人 株式会社大林組
未来の社会がもっと暮らしやすく豊かであるためには、「イノベーション」が必要である。「イノベーション」を目指して、我々ゼネコン技術者も「技術開発」を進めているが、ニーズを起点とする限り、「ブレークスルー」を起こすことは難しい。若い技術者には、ワクワクするテーマで夢のある仕事に取り組んでもらえるような環境づくりが必要である。 (2020年7月版) 第158回論説・オピニオン(1) 若者よ、イノベーションを起こせ
「技術開発がニーズを起点としている限りイノベーションは起きない」という問題提起に賛成します。起きないと言い切るほど決定的ではないとは思いますが、特に土木の世界で現状提案されているニーズは、イノベーションとは距離があるものが大多数だと思います。ニーズを提案するのがほとんど公共事業の事業者で、事業者はイノベーションを考えるには多忙すぎてその余裕がないというのが最大の理由です。新技術のシーズをもっと幅広く求めて、要求性能に合致したものは採用するというプロセスを一つのルーチンにしてはいかがでしょうか。学会のインフラマネジメント新技術適用推進委員会が本年4月に提言を公表しましたが、この趣旨は上記のこととまさに一致しております。イノベーションによって土木をわくわくするものにしていきましょう。
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Re: 第158回論説・オピニオン(1) 若者よ、イノベーションを起こせ
投稿者:田﨑忠行 投稿日時:木, 2020-09-03 14:34「技術開発がニーズを起点としている限りイノベーションは起きない」という問題提起に賛成します。起きないと言い切るほど決定的ではないとは思いますが、特に土木の世界で現状提案されているニーズは、イノベーションとは距離があるものが大多数だと思います。ニーズを提案するのがほとんど公共事業の事業者で、事業者はイノベーションを考えるには多忙すぎてその余裕がないというのが最大の理由です。新技術のシーズをもっと幅広く求めて、要求性能に合致したものは採用するというプロセスを一つのルーチンにしてはいかがでしょうか。学会のインフラマネジメント新技術適用推進委員会が本年4月に提言を公表しましたが、この趣旨は上記のこととまさに一致しております。イノベーションによって土木をわくわくするものにしていきましょう。