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土木学会選奨土木遺産委員会
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土木学会選奨土木遺産

選奨土木遺産とは

土木学会選奨土木遺産の認定制度は、土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的として平成12年度に創設されました。
土木学会としては、その結果として、
  1. 社会へのアピール
     (土木遺産の文化的価値の評価、社会への理解等)
  2. 土木技術者へのアピール
     (先輩技術者の仕事への敬意、将来の文化財創出への認識と責任の自覚等の喚起)
  3. まちづくりへの活用
     (土木遺産は、地域の自然や歴史・文化を中心とした地域資産の核となるものであるとの認識の喚起)
  4. 失われるおそれのある土木遺産の救済
     (貴重な土木遺産の保護)

 などが促されることを期待しています。

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令和7年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 授賞理由 支部 所在地 竣工年
1 木コンクリート橋・木直川橋
もくこんくりーときょう・きなおしがわばし
木直川橋は、木橋とRC橋の中間技術として北海道で開発普及した木コンクリート合成桁橋技術を代表する橋で、戦後の道路開発を支えた土木遺産です。 北海道支部 北海道札幌市 1963(昭和38)年/移設復元1987(昭和62)年
2 納沙布岬灯台
のさっぷみさきとうだい
納沙布岬灯台は、北米航路の危険海域を示す船舶の指標として明治初期に設置され、のちに霧笛を併せ持つ方形・円形の複合RC構造に改修された灯台です。 北海道支部 北海道根室市 1930(昭和5)年
3 中岩ダム
なかいわだむ
中岩ダムは、鬼怒川水力電気によって大正期に建設された曲線形重力式ダムの早期の事例で、滑らかな湾曲線が美しい土木遺産です。 関東支部 栃木県日光市 1924(大正13)年
4 駒橋発電所落合水路橋
こまはしはつでんしょおちあいすいろきょう
駒橋発電所落合水路橋は、希少な煉瓦造7連アーチの水路橋で、明治期の水主火従への電力政策転換を象徴する貴重な土木遺産です。 関東支部 山梨県都留市 1907(明治40)年
5 嵐山橋
あらしやまばし
嵐山橋は、国内で初めて張り出し架設工法で建設されたPC橋で、その後のPC長大橋の礎となった貴重な土木遺産です。 関東支部 神奈川県相模原市緑区 1959(昭和34)年
6 城嶺橋
しろがねばし
城嶺橋は、昭和初期、定光寺周辺における名勝地への主要門戸として、玉野川(庄内川)へ架橋された美しい3径間開腹アーチ橋です。 中部支部 愛知県春日井市玉野町(右岸側)
愛知県瀬戸市定光寺町(左岸側)
1937(昭和12)年
7 富山県営立山砂防施設群
とやまけんえいたてやまさぼうしせつぐん
富山県営立山砂防施設群は、常願寺川水系に明治末期~大正期に内務省に先駆けて築造された空石積の施設であり、当時の砂防技術を今に伝える貴重な土木遺産です。 中部支部 富山県富山市有峰地内 常願寺川水系 1906(明治39)年~1925(大正14)年
8 領内橋
りょうないばし
領内橋は、希少なピントラスの道路橋で、100年以上にわたり1級河川宮川の渡河を担う、貴重な土木遺産です。 中部支部 三重県多気郡大台町 1923(大正12)年
9 六供配水塔と旧ポンプ室
ろっくはいすいとうときゅうぽんぷしつ
六供配水塔と旧ポンプ室は、昭和初期にRC造で建築された装飾性豊かなデザインを残す地域のランドマークとして貴重な土木遺産です。 中部支部 愛知県岡崎市 配水塔:1934(昭和9)年
旧ポンプ室:1933(昭和8)年
10 大師第16号拱渠
だいしだい16ごうきょうきょ
大師第16号拱渠は、煉瓦斜橋でありながら煉瓦を水平に積むという極めて特異な工法を採用する貴重な土木遺産です。 関西支部 和歌山県伊都郡九度山町 1925(大正14)年
11 大野ダム
おおのだむ
大野ダムは、わが国で初めて大口径放流管を備えた本格的な洪水調節ダムで、形状・意匠にも配慮された優れて先駆的な戦後土木遺産です。 関西支部 京都府南丹市 1961(昭和36)年
12 屋形橋
やかたばし
屋形橋は、施工例の少ない戦前の鉄筋コンクリートタイドアーチ橋であり、現在も地域のランドマークとなっている優美で貴重な土木遺産です。 関西支部 兵庫県神崎郡市川町 1933(昭和8)年
13 千苅導水路の水管橋群
せんがりどうすいろのすいかんきょうぐん
千苅導水路の水管橋群は、千苅ダムから上ヶ原浄水場までの直線的な導水経路を実現するために河川横断地点に設けられた、周辺環境に調和した貴重な土木遺産です。 関西支部 兵庫県神戸市・西宮市・宝塚市 1917(大正6)年
14 吉野川橋梁
よしのがわきょうりょう
吉野川橋梁は、吉野町の木材工業と観光業を支えてきた重要なインフラで、雄大な景観が地域のシンボルとなっている貴重な土木遺産です。 関西支部 奈良県吉野郡吉野町 1928(昭和3)年
15 宇都井高架橋
うづいこうかきょう
宇都井高架橋は、特殊なジョイントを有するRC壁式多径間連続ラーメン高架橋で、旧・宇都井駅は開業当時、日本一の高さを誇った高架駅です。 中国支部 島根県邑智郡邑南町 1974(昭和49)年
16 波節岩灯標
はぶしいわとうひょう
波節岩灯標は、備讃瀬戸北航路の岩礁上に花崗岩を円錐状に積んだ灯標で、明治28年の初点灯から現役で航路の安全に貢献している貴重な土木遺産です。 四国支部 香川県丸亀市広島エンド鼻南南東方約1.0キロメートル 1895(明治28)年/上部投光部改修1980(昭和55)年
17 轟橋
とどろばし
轟橋は、国内第1位の径間長を有する石造アーチ橋で、森林鉄道トロッコ軌道として完成し、現在は道路橋として地域交通を支える土木遺産です。 西部支部 大分県豊後大野市 1934(昭和9)年
18 出会橋
であいばし
出会橋は、石造アーチ橋として国内第2位の径間長を有する人道橋で、隣接する轟橋とともに地域のシンボルとなる風景をなす貴重な土木遺産です。 西部支部 大分県豊後大野市 1925(大正14)年
19 鹿狩戸橋
かがりどばし
鹿狩戸橋は、戦前に九州で建設された唯一のソリッドリブアーチ形式の鋼橋で、著名な橋梁設計者増田淳が設計した貴重な土木遺産です。 西部支部 宮崎県西臼杵郡高千穂町 1931(昭和6)年

 令和7年度土木学会選奨土木遺産リスト写真付き

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令和6年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 授賞理由 支部 所在地 竣工年
1 旧岩保木水門
きゅういわぼっきすいもん
旧岩保木水門は、釧路の発展に寄与した新釧路川開削を象徴し、後年増築された木造上屋が特徴的な道内最古の鉄筋コンクリート造水門です。 北海道支部 北海道釧路町 1931(昭和6)年
2 奥行臼の交通施設群
おくゆきうすのこうつうしせつぐん
奥行臼の交通施設群は、近現代の根釧地方の開拓と酪農振興、人々の定住に貢献した交通土木施設が、各年代のシステムとして一箇所に現存する唯一の遺産群です。 北海道支部 北海道別海町 1910(明治43)年~1964(昭和39)年
3 黒川橋梁(上り線)
くろかわきょうりょう(のぼりせん)
黒川橋梁(上り線)は、近代の鉄道技術を伝える貴重な鋼ワーレントラス橋で、重厚感漂う壮大な石張り橋脚が連続する圧倒的スケールの優美な鉄道橋梁です。 関東支部 栃木県那須町~福島県白河市 1920(大正9)年
4 駒形橋
こまがたばし
駒形橋は、隅田川に架かる関東大震災の復興橋梁であり、国内初の本格的鋼中路式アーチ橋として歴史的に価値の高い貴重な土木遺産です。 関東支部 東京都台東区~墨田区 1927(昭和2)年
5 相模大橋
さがみおおはし
相模大橋は、国内で初めて、20t荷重で設計され、主桁の大半に高張力鋼を用いた橋梁で、我が国の橋梁技術発展の礎となった貴重な土木遺産です。 関東支部 神奈川県厚木市~海老名市 1955(昭和30)年
6 覚王山ずい道
かくおうざんずいどう
覚王山ずい道は、都市部における国内初の開放型手掘り式シールド工法、円形断面シールドと鉄筋コンクリート製セグメントを採用した地下鉄トンネルです。 中部支部 名古屋市千種区 1963(昭和38)年
7 犬山橋
いぬやまばし
犬山橋は、大正時代に樺島正義が鉄道道路併用橋として設計し鉄道橋へ改修された、オベリスク様の親柱が残る3連の鋼ワーレントラス橋です。 中部支部 愛知県犬山市~岐阜県各務原市 1925(大正14)年→2000(平成12)年に鉄道専用橋として改修
8 大谷〜大津間の開業時の鉄道遺構
おおたに〜おおつかんのかいぎょうじのてつどういこう
大谷〜大津間の開業時の鉄道遺構は、初めてわが国の技術者・技能者だけで建設された明治13年の鉄道遺構で、わが国の鉄道技術の自立を示す貴重な土木遺産です。 関西支部 大津市 逢坂山ずい道:1880(明治13)年
旧上関寺町架道橋橋台:1880(明治13)年→1921(大正10)年に橋桁撤去
逢坂地下道:1879(明治12)年
9 林田隧道
はやしだずいどう
林田隧道は、摂津・丹波間の交通の難所を解消するため建設され、石ポータルを有する現役の道路隧道の中で日本最古の土木遺産です。 関西支部 兵庫県猪名川町 1883(明治16)年→1984(昭和59)年改修(ボックスカルバート継足・覆工コンクリート設置)
10 阪神甲子園球場・枝川橋梁
はんしんこうしえんきゅうじょう・えだがわきょうりょう
阪神甲子園球場・枝川橋梁は、我が国最古の本格的野球場と地域拠点の鉄道駅を支える橋梁で、廃川敷に計画・開発された「甲子園開発」を象徴する貴重な施設です。 関西支部 兵庫県西宮市 阪神甲子園球場:1924(大正13)年→外野の築堤式スタンドを1929(昭和4)年にRC造(アルプススタンド),1936(昭和11)年に全てをRC造に改修
枝川橋梁:1925(大正14)年
11 港大橋
みなとおおはし
港大橋は、規模、材料、工法ともに我が国のトラス橋の到達点を示した、中央径間長としては日本最長、世界第3位のゲルバートラス橋です。 関西支部 大阪府大阪市  1974(昭和49)年
12 目の字形ラーメン橋-志谷川橋梁、日向川橋梁
めのじがたらーめんきょうーしたにがわきょうりょう、ひなたがわきょうりょう
志谷川橋梁、日向川橋梁は、三江線でのみ採用された極めて珍しい目の字形鉄筋コンクリートラーメン橋です。 中国支部 島根県川本町 1934(昭和9)年(開通年)
13 瀬詰橋
せづめばし
瀬詰橋は、吉野川支流の川田川に架かる旧道の橋で、大正時代の中路式鋼鈑桁橋は希少であり、左岸に建設当時の親柱が現存する貴重な土木遺産です。 四国支部 徳島県吉野川市 1925(大正14)年
14 尾鈴橋
おすずばし
尾鈴橋は、戦後初めて支間長100mを超え、恐竜を彷彿させるダイナミックなフォルムが特徴の戦後復興期を代表する貴重な土木遺産です。 西部支部 宮崎県木城町~日向市 1951(昭和26)年

 令和6年度土木学会選奨土木遺産リスト写真付き

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2025(令和7)年度 土木学会選奨土木遺産の候補募集(公募)締め切りました

● 対象

選考の対象は、交通(道路,鉄道,港湾,河川,航空,灯標)、防災(治水,防潮,防風)、農林水産業(灌漑,干拓,排水,営林,漁港)、エネルギー(発電,炭田,鉱山)、衛生(上下水道)、産業(工業用水,造船)、軍事などの用途に供された広義の土木関連施設が対象となります。事業単位、もしくは、構造物単位の両方で推薦することが可能です。但し、対象とする施設が現存していることを原則とします(跡地などは含みません)。なお、竣工後50年以上を経過したものを対象とします。

● 要件

選奨土木遺産に認定することが、施設管理者より同意されていることを条件とします。また、公的機関や学協会による文化財などの指定を受けていないことを原則とします。選奨土木遺産として土木学会より認定された場合は、1年以内に認定されたことを公表(アピール)するイベントなどの開催をお願いいたします。

● 応募に要する費用

応募に関わる費用は無料ですが土木遺産として認定された場合は、銘板等代金として5万9千円程度(銘板代約5万1千円,認定書代約8千円。いずれも送料・消費税込。)の実費を応募者側に負担していただきます。

● 応募方法

名称、完成年、諸元・形式等、推薦理由、所在、管理者などを、公募候補推薦調書(申込書Word)に記入し、提出していただきます。提出先は、土木学会選奨土木遺産委員会公募係宛とします。

● 応募締切

2025年3月21日(金)必着 締め切らせていただきました。ご応募ありがとうございました。また来年同時期に公募予定です。
(詳細は土木学会選奨土木遺産委員会公募係までお問い合わせ下さい)

● 審査方法

支部ごとに推薦候補を選定し、土木学会選奨土木遺産委員会で審査の上、理事会において決定いたします。

● 提出・問合先

郵便番号160-0004
東京都新宿区四谷1丁目(外濠公園内)
公益社団法人土木学会
土木学会選奨土木遺産委員会公募係(担当:岩西)
TEL:03-3355-3442
E-mail:iwanishi@jsce.or.jp

● 提出方法

ご記入いただいた公募候補推薦調書(申込書Word)、関係資料等を、上記宛先Eメールにてお送り下さい。

 

新着・お知らせ
  • 2025(令和7)年度 土木学会選奨土木遺産の候補募集(公募)締め切りました についてもっと読む

令和5年度土木学会選奨土木遺産が決まりました

令和5年度土木学会選奨土木遺産が決まりました。

公益社団法人土木学会(会長:田中茂義)では、土木学会選奨土木遺産委員会(委員長:知野泰明)を設け、社会へのアピール、土木技術者へのアピール、まちづくりへの活用などを促すことを目的に近代土木遺産(原則として、竣工後50年を経過したもの)を対象として、土木学会選奨土木遺産の認定を行っております。

この度、令和5年度土木学会選奨土木遺産21件を決定し、9月25日(月)に記者発表を行いました。

決定した選奨土木遺産の内容ならびに詳細は、下記のサイトをご覧ください。

  • 土木学会選奨土木遺産の趣意と内容
  • 令和5年度の土木学会選奨土木遺産一覧

 

〔本件に関する問合せ先〕

公益社団法人 土木学会 事務局総務課
選奨土木遺産委員会事務局
〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目(外濠公園内)
TEL:03-3355-3442/FAX:03-5379-0125
E-mail:office@jsce.or.jp  

 

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令和5年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 授賞理由 支部 所在地 竣工年
1 十勝川統内新水路
とかちがわ とうないしんすいろ
十勝川統内新水路は、十勝川流域の洪水被害軽減や統内原野の開発促進に貢献し、泥炭湿地帯の河道掘削及び築堤の施工技術や過程を示す貴重な新水路です。 北海道支部 北海道中川郡池田町~豊頃町
幕別町~豊頃町
1937(昭和12)年
2 茂岩橋
もいわばし
茂岩橋は、変断面下路式ゲルバートラスの橋梁において国内最長スパンを誇り、左右対称で中央に尖峰が並び立つ、均整の取れた意匠の土木遺産です。 北海道支部 北海道中川郡豊頃町 1961(昭和36)年
(1970(昭和45)年歩道橋添架)
3 大倉ダム
おおくらだむ
大倉ダムは、我が国唯一のダブルアーチダムであり、多目的ダムとして仙塩地域の人々の生活や産業を支えてきた歴史的構造物です。 東北支部 宮城県仙台市青葉区 1961(昭和36)年
4 只見川ダム施設群
ただみがわだむしせつぐん
只見川ダム施設群は、豪雪地帯の水資源と地形を巧みに利用したダム・電源開発等の河川史や地域資産として貴重な土木遺産群です。 東北支部 奥只見ダム:福島県南会津郡檜枝岐村
大鳥ダム・田子倉ダム:福島県南会津郡只見町
滝ダム:福島県大沼郡金山町
本名ダム・上田ダム:福島県大沼郡金山町
宮下ダム:福島県大沼郡三島町
柳津ダム:福島県河沼郡柳津町
片門ダム:福島県河沼郡会津坂下町
奥只見ダム:1961(昭和36)年
大鳥ダム:1963(昭和38)年
田子倉ダム:1959(昭和34)年
滝ダム:1961(昭和36)年
本名ダム・上田ダム:1954(昭和29)年
宮下ダム:1946(昭和21)年
柳津ダム・片門ダム:1953(昭和28)年
5 蔵前橋
くらまえばし
蔵前橋は、関東大震災の復興橋梁であり、バランスのとれた3連の鋼アーチ橋として歴史的に価値の高い貴重な土木遺産です。  関東支部 東京都台東区~墨田区 1927(昭和2)年
6 城ヶ島大橋
じょうがしまおおはし
城ヶ島大橋は、鋼床版箱桁形式を採用し、種々の構造的課題を応力測定試験等により解決し、その後の橋梁技術発展の礎となった橋梁です。 関東支部 神奈川県三浦市 1960(昭和35)年
7 阿賀野川満願寺「基準点標石」
あがのがわまんがんじ「きじゅんてんひょうせき」
阿賀野川満願寺「基準点標石」は、阿賀野川で初の国による河川改修事業着工時に設置した基準点で、公園内に移設されたが、河川の形を決めた原点となる土木遺産です。  関東支部 新潟県新潟市秋葉区 1915(大正4)年
8 大井ダム・大井発電所
おおいだむ・おおいはつでんしょ
大井ダム・大井発電所は、国内初の本格的ダム式発電所として建設され、電力王・福沢桃介氏最大の偉業ともいわれ、大正期の風情を残す貴重な土木遺産です。 中部支部 岐阜県中津川市~恵那市 1924(大正13)年
9 大井川橋梁(下り線)
おおいがわきょうりょう(くだりせん)
大井川橋梁(下り線)は、大正時代に製造された、リベットによる剛結合の曲弦プラットトラス桁で歴史的価値の高い橋梁です。 中部支部 静岡県島田市 1915(大正4)年
10 深良用水 用水隧道
ふからようすい ようすいずいどう
深良用水 用水隧道は、江戸時代に農業用水として芦ノ湖から静岡側へ通水するため横穴等を使用せず素掘りで掘削されたものとして日本最長の山岳トンネルです。 中部支部 静岡県裾野市 1670(寛文10)年
11 鬼谷川砂防堰堤
おんたにがわさぼうえんてい
鬼谷川砂防堰堤は、福井県で最古の砂防堰堤で、大きなもので1mを超す丸石を積み上げて建造した、現在も効果を発揮している貴重な土木遺産です。 関西支部 福井県大野市 1897(明治30)年
12 紀州鉄道及び旧御坊臨港鉄道廃線部分
きしゅうてつどうおよびきゅうごぼうりんこうてつどうはいせんぶぶん
紀州鉄道及び旧御坊臨港鉄道廃線部分は、開業から92年経過した今も往時の設備も使用して運行されており、廃止路線にも軌条等が残存する貴重な土木遺産です。 関西支部 和歌山県御坊市 1931(昭和 6)年
13 東高洲橋
ひがしたかすばし
東高洲橋は、関西に残る数少ない”本当に動く”可動道路橋であり、尼崎市南部工業地域を支え続け、経済発展に大きく寄与した貴重な土木遺産です。 関西支部 兵庫県尼崎市 1966(昭和41)年
14 高砂港 向島突堤
たかさごこう むこうじまとってい
高砂港向島突堤は、工楽松右衛門築造の高砂港防波堤の一部が改修等を重ねながら残されており、港湾築造の技術を現代に伝える貴重な土木遺産です。 関西支部 兵庫県高砂市 1810(文化7)年、
1929(昭和4)年改修
15 近鉄難波線 大断面シールドトンネル
きんてつなんばせん だいだんめんしーるどとんねる
近鉄難波線 大断面シールドトンネルは、わが国で最初の複線断面機械掘りシールドトンネルであり、軟弱な沖積平野でさまざまな補助工法を駆使して完工した貴重な土木遺産です。 関西支部 大阪府大阪市中央区 1970(昭和45)年
16 木津川橋りょう・岩崎運河橋りょう
きづがわきょうりょう・いわさきうんがきょうりょう
木津川橋りょう・岩崎運河橋りょうは、大阪環状線に在る国内唯一の複線下路ダブルワーレントラス橋で、斜角がきつく垂直の端柱と平行弦トラスを用いた貴重な土木遺産です。 関西支部 大阪府大阪市浪速区~西区 1928(昭和3)年
17 琵琶湖大橋(下り線)
びわこおおはし(くだりせん)
琵琶湖大橋(下り線)は、現代の長支間長桁橋の先鞭となった3径間連続鋼床版箱桁橋で、支間長140mは同形式として完成時国内最長を誇った貴重な土木遺産です。 関西支部 滋賀県大津市~守山市 1964(昭和39)年
18 内尾大水門
うちおおおずいもん
内尾大水門は、興除新田の干拓用樋門として築造され、長さ10mを超える花崗岩を使用した現存するわが国最大の巨石樋門です。 中国支部 岡山県岡山市南区 1823(文政6)年頃
19 佐川橋
さがわばし
佐川橋は、大正林道の橋梁として架設された鉄筋コンクリートアーチ橋で、永年地域で愛されてきた土木遺産です。 四国支部 高知県高岡郡四万十町 1939(昭和14)年頃
20 横瀬二連水路橋
よこせにれんすいろきょう
横瀬二連水路橋は、明治期の大分に建設された二連の石造アーチ橋で、階段状の水路壁と重厚な橋脚を有するユニークな土木遺産です。 西部支部 大分県大分市 幹線水路1900(明治33)年
左岸側1904(明治37)年
右岸側1906(明治39)年
21 荒崎新地の石造干拓施設群
あらさきしんちのせきぞうかんたくしせつぐん
荒崎新地の石造干拓施設群は、薩摩藩独自の行政制度のもと、肥後藩との技術交流によって実現した土木事業の貴重な物証です。 西部支部 鹿児島県出水市 1866(慶応2)年

 令和5年度土木学会選奨土木遺産リスト写真付き

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令和4年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 受賞理由 支部 所在地 竣工年
1 室蘭港港湾施設群
むろらんこうこうわんしせつぐん
室蘭港港湾施設群は、東洋一の石炭積出港として我が国の近代化と鉄の街の飛躍的発展に貢献した港湾の歴史と技術を伝える構造物群です。 北海道支部 北海道室蘭市 南防波堤:1938(昭和13)年度
北防波堤:1927(昭和2)年度
旧大黒島灯台:1926(大正15)年度
旧国鉄埠頭:1959(昭和34)年度
旧国鉄埠頭(北外防波堤へのケーソン流用):1967(昭和42)年度
旧北荷埠頭:1940(昭和15)年度
本輪西埠頭:1959(昭和34)年度
北日本埠頭:1959(昭和34)年度
2 標津橋
しべつはし
標津橋は、アーチリブにフィーレンディール構造を持つ国内唯一の橋梁形式で、戦後の北海道の土木技術の発展に寄与した土木遺産です。 北海道支部 北海道標津郡標津町 1962(昭和37)年
3 旧茂喜登牛水路橋
きゅうもきとうしすいろきょう
旧茂喜登牛水路橋は、PC技術黎明期に建設した当時国内最大クラスのPC桁であるとともに、約60年間以上北海道の電力安定供給に貢献した水路橋です。 北海道支部 北海道足寄郡足寄町 1958(昭和33)年
4 福島の石橋群
ふくしまのいしばしぐん
福島の石橋群は、近世から明治期に伝承された信州や九州の石工技術を地元の石工が磨き育てた歴史を顕彰できる貴重な土木遺産群です。 東北支部 福島県福島市、他 1772(安永元)年~1914(大正3)年と推定
5 丸森橋
まるもりばし
丸森橋は、戦前に作られたプラットトラス道路橋として宮城県内で唯一現存している石張りの橋脚も特徴的な貴重な土木遺産です。 東北支部 宮城県伊具郡丸森町 1929(昭和4)年
6 渡良瀬遊水地
わたらせゆうすいち
渡良瀬遊水地は、河川の増水時に横溢する洪水を一時的に貯留するわが国最大級の治水施設で、建設と環境の両立を具現化した歴史的な土木文化遺産です。 関東支部 栃木県栃木市、小山市、下都賀郡野木町、群馬県邑楽郡板倉町、茨城県古河市、埼玉県加須市 1972(昭和47)年[第2調整池概成まで]
7 豊海橋
とよみはし
豊海橋は、関東大震災の復興事業で架橋された国内初の鋼フィーレンデール橋で、技術的に優れ景観に配慮した貴重な土木遺産です。 関東支部 東京都中央区 1927(昭和2)年
8 清水谷戸トンネル
しみずやととんねる
清水谷戸トンネルは、全国鉄道網へと広がる端緒となった現役最古の鉄道トンネルであり、建設時の煉瓦構造など明治期の鉄道技術を今に残す土木遺産です。 関東支部 神奈川県横浜市保土ヶ谷区、戸塚区 上り線:1887(明治20)年
下り線:1898(明治31)年
9 豊川放水路
とよがわほうすいろ
豊川放水路は、豊川の洪水被害を軽減するために戦後に建設された、我が国を代表する放水路の一つです。 中部支部 愛知県豊川市 1965(昭和40)年
10 中川橋
なかがわはし
中川橋は、中川運河とともに竣工したブレーストリブタイドアーチ橋で、平成末に「横取り工法」で改修して次世代へつながれた貴重な土木遺産です。 中部支部 愛知県名古屋市港区 1930(昭和5)年 [2022(令和4)年改修]
11 波切の石積構造物群
なきりのいしづみこうぞうぶつぐん
波切の石積み構造物群は、当地の石工たちが整備した漁港や集落の石積みであり、大王崎を含む波切のまちの発展を支えた貴重な土木遺産です。 中部支部 三重県志摩市 1860(安政7)年頃~1930(昭和5)年頃
12 揖保川畳堤
いぼがわたたみてい
揖保川畳堤は、眺望への配慮など住民の意見が反映された特殊堤で、住民の防災意識の高さが結実した貴重な現役の土木遺産です。 関西支部 兵庫県たつの市 1957(昭和32)年頃
13 大阪市水道創設期及び拡張初期の施設群
おおさかしすいどうそうせつきおよびかくちょうしょきのしせつぐん
大阪市の大手前配水場、柴島浄水場取水塔及び旧第1配水ポンプ場は、わが国の近代水道創設・拡張を象徴する貴重な土木遺産です。 関西支部 大阪府大阪市中央区、東淀川区 大手前配水場:1893(明治26)年
柴島浄水場1・2号取水塔:1914(大正3)年
柴島浄水場3号取水塔:1930(昭和5)年
柴島浄水場旧第1配水ポンプ場(現水道記念館):1914(大正3)年
14 春日野道 桜橋
かすがのみち さくらばし
春日野道 桜橋は、福井県の成立期に嶺南と嶺北を結ぶために建設された春日野道の構造物のうち、特に良好に保存された土木遺産です。 関西支部 福井県南条郡南越前町 1886(明治19)年
15 高野山森林軌道の遺構群
こうやさんしんりんきどうのいこうぐん
高野山森林軌道の遺構群は、わが国で最初の森林軌道をルーツとし、その後の産業発展に貢献した森林軌道の盛衰を記録する歴史の証人として重要な土木遺産です。 関西支部 和歌山県伊都郡九度山町、高野町 1909(明治42)年 ※九度山貯木場~塵無土場
16 南海本線紀ノ川橋梁
なんかいほんせんきのかわきょうりょう
南海本線紀ノ川橋梁は、明治期と大正期のトラス橋が上下線に並ぶ現役の鉄道施設であり、橋梁技術の進展や維持管理の重要性を伝える貴重な土木遺産です。 関西支部 和歌山県和歌山市 上り線:1903(明治36)年
下り線:1922(大正11)年
17 箱ヶ瀬橋
はこがせばし
箱ヶ瀬橋は、下津井瀬戸大橋をはじめ日本の長大吊り橋建設に寄与し、「夢の架け橋」と呼ばれ親しまれている現役の土木遺産です。 関西支部 福井県大野市 1967(昭和42)年
18 不動川砂防歴史公園の砂防設備群
ふどうがわさぼうれきしこうえんのさぼうせつびぐん
不動川砂防歴史公園の砂防設備群は、明治初期のデ・レーケの手による現役の堰堤と関連施設であり、市民に愛される土木遺産です。 関西支部 京都府木津川市 1875(明治8)年~1922(大正11)年
19 摩耶大橋
まやおおはし
摩耶大橋は、当時前例のない1本主塔の斜張橋であり、摩耶埠頭と新港突堤を結んで、神戸港の発展に寄与した貴重な現役の土木遺産です。 関西支部 兵庫県神戸市中央区~灘区 1966(昭和41)年
20 神戸大橋
こうべおおはし
神戸大橋は、我が国最初のダブルデッキ構造を有する橋梁であり、新港第4突堤とポートアイランドを結び神戸港の発展に寄与した現役の土木遺産です。 関西支部 兵庫県神戸市中央区 1970(昭和45)年
21 翁橋
おきなばし
翁橋は、大正から昭和初期に橋面が煉瓦舗装された数少ない橋梁のうち、当時の舗道煉瓦が全面に残っている極めて貴重な橋梁です。 中国支部 岡山県津山市 1926(大正15)年
22 山国橋
やまくにばし
山国橋は、昭和初期に建設されたRC造の長大橋であり、ゲルバー桁や二穴式の煉瓦積み橋脚を有する貴重な地域の土木遺産です。 西部支部 福岡県築上郡吉富町~大分県中津市 1934(昭和9)年
23 赤尾木港の岸岐と築島
あかおぎこうのがんぎとつきじま
赤尾木港の岸岐と築島は、巻石構造を有する堤防及び護岸で、江戸期鹿児島の離島における築港技術を伝える貴重な土木遺産です。 西部支部 鹿児島県西之表市 岸岐:1781(天明元)年 [昭和初期に改修]
築島:1862(文久2)年

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令和3年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 受賞理由 支部 所在地 竣工年
1 糠平ダム
ぬかびらだむ
糠平ダムは、当時最高水準の国産大型機械採用や前例のない蒸気養生により、寒地での短期施工を実現した北海道内の電力安定を支える重力式ダムです。 北海道支部 北海道河東郡上士幌町 1956(昭和31)年
2 弾丸道路(札幌・千歳間道路)
だんがんどうろ(さっぽろ・ちとせかんどうろ)
弾丸道路は、積雪寒冷地や自動車高速走行のための先駆的な設計基準を導入し、北海道に限らず全国の道路改良の指標となった土木遺産です。 北海道支部 北海道札幌市、北広島市、恵庭市、千歳市 1953(昭和28)年
3 北上川上流総合開発ダム群
きたかみがわじょうりゅうそうごうかいはつだむぐん
北上川上流総合開発ダム群 五大ダムは、北上川流域の治水を最大の目的にしながら、発電・灌漑用水・上水などの機能を併せた多目的ダム群として地域を支える土木構造物群です。 東北支部 田瀬ダム:岩手県花巻市
湯田ダム:岩手県和賀郡西和賀町
四十四田ダム:岩手県盛岡市
御所ダム:岩手県盛岡市
石淵ダム:岩手県奥州市
田瀬ダム:1954(昭和29)年
湯田ダム:1964(昭和39)年
四十四田ダム:1968(昭和43)年
御所ダム:1981(昭和56)年
石淵ダム:1953(昭和28)年
4 只見線鉄道施設群
ただみせんてつどうしせつぐん
只見線鉄道施設群は、福島・新潟両県の地域資源の活用や豪雪地帯を結ぶライフラインとして、その機能美や四季折々の風景を創生する貴重な土木遺産群です。 東北支部 福島県、新潟県 1925(大正14)年~1971(昭和46)年
5 渡良瀬川上流域足尾の砂防堰堤群
わたらせがわじょうりゅういきあしおのさぼうえんていぐん
渡良瀬川上流域足尾の砂防堰堤群は、大規模な土石流災害の軽減・抑止を目的とした本邦最大級施設を含む砂防堰堤群で、環境を視点に未来への思考を誘う重厚な土木遺産です。 関東支部 栃木県日光市 1940(昭和15)年~1970(昭和45)年
6 円上寺隧道
えんじょうじずいどう
円上寺隧道は、日本最古級のコンクリート造の河川トンネルで、建設から100年以上経過する今も地域の防災に寄与し続ける貴重な土木遺産です。 関東支部 新潟県長岡市 1915(大正4)年
7 塔之沢発電所と関連施設
とうのさわはつでんしょとかんれんしせつ
塔之沢発電所と関連施設は、当時最新の発電設備や国産技術を多用するなど明治期における水力発電の基礎を作り、箱根の観光を支えてきた貴重な土木遺産です。 関東支部 神奈川県足柄下郡箱根町 1909(明治42)年
8 六郷水門
ろくごうすいもん
六郷水門は、今もなお水門としての機能を保ち、多摩川改修工事や六郷用水の記憶を物語る地域のシンボルとなっており、貴重な土木遺産です。 関東支部 東京都大田区 1931(昭和6)年
9 栗尾沢砂防施設群
くりおさわさぼうしせつぐん
栗尾沢砂防施設群は、大正5年に作られた当時の東日本では事例が少ない切石積の砂防堰堤など、 砂防事業の歴史や技術を今に伝える貴重な土木遺産です。 関東支部 埼玉県秩父郡小鹿野町 2基:1916(大正5)年
6基:1933(昭和8)年
1基:1934(昭和9)年
1基:1935(昭和10)年
10 東山円筒分水槽
ひがしやまえんとうぶんすいそう
東山円筒分水槽は、永年水不足に悩まされてきた片貝川流域へ合理的かつ公平に分水するため川を潜るサイフォン終端に設けられた美しい円形の分水施設です。 中部支部 富山県魚津市 1954(昭和29)年
11 彩雲橋
さいうんばし
彩雲橋は、昭和初期の犬山城附近の観光開発の中で木曽川へ流れ込む郷瀬川上に架けられた鉄道レールを用いた瀟洒な2連アーチ橋です。 中部支部 愛知県犬山市 1929(昭和4)年
12 殿橋
とのばし
殿橋は、乙川に架かる12径間連続RC桁橋で、昭和2年竣工以来補修を加えながらもスレンダーな形姿を保つ岡崎市街のシンボル的遺産です。 中部支部 愛知県岡崎市 1927(昭和2)年
13 山川橋
やまかわばし
山川橋は、川辺ダム建設に際して昭和12年にダム湖に架けられたゲルバー式RCラーメン橋で、永年地域で愛されてきた土木遺産です。 中部支部 岐阜県加茂郡川辺町 1937(昭和12)年
14 生駒鋼索線と生駒山上遊園地飛行塔
いこまこうさくせんといこまさんじょうゆうえんちひこうとう
生駒鋼索線と生駒山上遊園地飛行塔は、わが国私鉄に見られる観光施策を証示する最古の施設であり、先例のない中で独自に開発したものとして貴重な現役の土木遺産です。 関西支部 奈良県生駒市 【近畿日本鉄道生駒鋼索線】
宝山寺1号線:1918(大正7)年
宝山寺2号線:1926(昭和元)年
山上線:1929(昭和4)年
【生駒山上遊園地飛行塔】1929(昭和4)年
15 津守下水処理場1系水処理施設
つもりげすいしょりじょういちけいみずしょりしせつ
津守下水処理場1系水処理施設は、稼働当初の躯体構造を維持しつつ、80年以上に渡り家庭や工場などから排出される汚水を処理し続けている貴重な現役の土木遺産です。 関西支部 大阪府大阪市西成区 1940(昭和15)年
16 谷瀬の吊り橋
たにせのつりばし
谷瀬の吊り橋は、安全安心を希求する地区住民の思いにより建設され、その後60年以上にわたり供用され続け、現在は観光資源となっている土木遺産です。 関西支部 奈良県吉野郡十津川村 1954(昭和29)年
17 琵琶湖疏水(第1、第2、分線ほか)
びわこそすい(だいいち、だいに、ぶんせんほか)
琵琶湖疏水(第1、第2、分線ほか)は、明治期に建設され、多目的利用によって京都の近代化に大きく貢献し、技術や意匠の質も高く、不動の歴史的価値を有する土木遺産です。 関西支部 滋賀県大津市、京都府京都市山科区、左京区 琵琶湖疏水(第1):1890(明治23)年
琵琶湖疏水(第2):1912(明治45)年
琵琶湖疏水(分線):1890(明治23)年
扇ダム放水路、草川、百々川、ほか小水路群:1890(明治23)年頃
18 関西本線木津川橋りょう
かんさいほんせんきづがわきょうりょう
関西本線木津川橋りょうは、明治時代に架けられた橋梁を、適切な補強や更新により長寿命化を実現した点で、優れた事例として顕彰すべき施設です。 関西支部 京都府相楽郡笠置町 1連目、3連目:1897(明治30)年、1926(大正15)年ランガー補強
2連目:1926(大正15)年
4連目、5連目:1953(昭和28)年
19 旧成相池堰堤
きゅうなりあいいけえんてい
旧成相池堰堤は、渇水時の農業用水確保のため建造された粗石モルタル造の重力式ダムで、先人の水確保の努力を後世に伝える貴重な土木遺産です。 関西支部 兵庫県南あわじ市 1950(昭和25)年
20 和田旋回橋
わだせんかいきょう
和田旋回橋は、日本初かつ最古の鉄道用可動橋であり、当初の架設地点に供用され続け現在も地元住民により積極的に活用されている貴重な土木遺産です。 関西支部 兵庫県神戸市兵庫区 1899(明治32)年
21 村田 鶴が湖北地方に残した隧道群
むらたかくがこほくちほうにのこしたずいどうぐん
村田 鶴が湖北地方に残した隧道群は、材料特性から煉瓦とコンクリートを使い分ける秀逸な設計が施され、格式高い意匠とともに永年にわたり地域交通に貢献した土木遺産です。 関西支部 横山隧道:滋賀県米原市~長浜市
谷坂隧道:滋賀県長浜市
横山隧道:1923(大正12)年
谷坂隧道:1935(昭和10)年
22 爆撃被害建材の再活用橋梁―本川橋、九十九橋
ばくげきひがいけんざいのさいかつようきょうりょう―ほんかわばし、つくもばし
本川橋、九十九橋は、敗戦直後の資材難の中、爆撃を受けた光海軍工廠の建材を再活用した橋梁で、部材に弾痕や以前のリベット孔が残っている貴重な土木遺産です。 中国支部 本川橋:広島県広島市中区
九十九橋:広島県安芸郡海田町
本川橋:1949(昭和24)年
九十九橋:1950(昭和25)年
23 千賀居隧道
ちがいずいどう
千賀居隧道は、ループ道路に建設された隧道で、当該形式の隧道として国内最古クラスの貴重な土木遺産です。 四国支部 愛媛県八幡浜市 1905(明治38)年
24 緒方川の多連アーチ石橋群
おがたがわのたれんあーちいしばしぐん
緒方川の多連アーチ石橋群は、2~6連のアーチを有する石橋がひとつの地域にまとまって現存する貴重な土木遺産です。 西部支部 大分県豊後大野市 緒方橋:1911(明治44)年
鳴滝橋:1922(大正11)年
長瀬橋:1923(大正12)年
原尻橋:1923(大正12)年
柚木寺原橋:1928(昭和3)年
25 花峯橋
はなみねばし
花峯橋は、現存する希少な木造方杖式の道路橋のひとつで、当時の我が国における木造橋建設技術を今に伝える貴重な土木遺産です。 西部支部 宮崎県日南市 1929(昭和4)年

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令和2年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 受賞理由 支部 所在地 竣工年
1 金山ダム
かなやまだむ
金山ダムは、中空重力式構造やフロート式取水塔等先駆的技術を採用、北海道総合開発計画の下、建設された治水・農業・水道・発電用多目的ダムです。 北海道支部 北海道南富良野町 1967(昭和42)年
2 神居大橋
かむいおおはし
神居大橋は、景勝地神居古潭に架かる吊橋で、当初の木製補剛トラスの形式を継承しつつ改修され、かつての木橋の姿を今に伝える貴重な土木遺産です。 北海道支部 北海道旭川市 1938(昭和13)年
(1958(昭和33)年、1972(昭和47)年、1981(昭和56)年等、木部材等について改修)
3 馬淵川放水路
まべちがわほうすいろ
馬淵川放水路は、多くの洪水の原因となっていた大きく湾曲した河口部を改善し、北東北有数の産業都市である八戸市の発展の礎となった貴重な土木遺産です。 東北支部 青森県八戸市 1950(昭和25)年
4 寺坂橋
てらさかばし
寺坂橋は、現在利用されている道路橋としては埼玉県内最古の石造アーチ橋であり、竣工時の様相を残す橋として貴重な選奨土木遺産です。 関東支部 埼玉県本庄市若泉1丁目60番2地先 1889(明治22)年
5 鷺石橋
さぎいしばし
鷺石橋は、群馬県に現存する鋼プラットトラス形式では、唯一のもので、谷川連峰を背景に利根川清流に調和の取れた景観をかもしだす土木遺産です。 関東支部 群馬県沼田市 1929(昭和4)年
6 表参道ケヤキ並木道(赤坂杉並線)
おもてさんどうけやきなみきみち(あかさかすぎなみせん)
表参道ケヤキ並木道(赤坂杉並線)は、1921年に明治神宮の参道として整備され、ケヤキ並木を備えた広幅員街路のモデルとなった土木遺産であります。 関東支部 東京都渋谷区神宮前1丁目~港区北青山3丁目 1921(大正10)年
7 日光いろは坂(第1・第2)
にっこういろはざか(だいいち・だいに)
日光いろは坂(第1・第2)は、リゾート開発の萌芽期を支え、また本邦初の県営事業であるとともにわが国の先駆的観光道路の記念碑となる重要な土木遺産です。 関東支部 栃木県日光市 第1:1954(昭和29)年
第2:1965(昭和40)年
8 佐伯橋
さえきばし
佐伯橋は、山梨県内では数少ない戦前完成の上路式鋼ソリッドリブ・アーチ橋であり、都留市の歴史風景の一つとして親しまれる貴重な土木遺産です。 関東支部 山梨県都留市田原4丁目~十日市場 1927(昭和2)年
9 栃ケ原地すべり第1号集水井
とちがはらじすべりだいいちごうしゅうすいせい
栃ケ原地すべり第1号集水井は、日本初の集水井として建設され、当該工法が全国に普及する契機となった貴重な土木遺産です。 関東支部 新潟県柏崎市 1955(昭和30)年
10 横浜港新港埠頭関東大震災復興岸壁群
よこはまこうしんこうふとうかんとうだいしんさいふっこうがんぺきぐん
横浜港新港埠頭関東大震災復興岸壁群は、関東大震災による壊滅的な被害を、大正12年11月から大正14年3月という短期間で復旧した、日本で初めての近代港湾復旧事業です。 関東支部 神奈川県横浜市中区新港1丁目 1925(大正14)年
11 秦野・曽屋水道施設群
はだのそやすいどうしせつぐん
秦野・曽屋水道施設群は、住民主体の簡易水道としては全国初めてであり、明治・大正、昭和と続く、我が国の水道技術の推移を今に伝える貴重な土木遺産です。 関東支部 神奈川県秦野市水神町 ロ号水源開口部:1888(明治21)年(1990(平成2)年改修)
ハ号水源開口部:1914(大正3)年(1990(平成2)年改修)
大正期配水池・ポンプ室:1925(大正14)年
昭和期配水池:1960(昭和35)年
ポンプ、上水道用陶管等展示物:1926(大正15)年、他
12 常盤橋
ときわばし
常盤橋は、関東大震災後に架設され、日本近代橋梁史、特に東京中小河川におけるデザイン思想に重要な役割を果たしている二連アーチの橋である。 関東支部 東京都千代田区大手町2丁目~中央区日本橋本石町1丁目 1926(大正15)年
13 黒部ダム
くろべだむ
黒部ダムは、戦後の電源体制を支えた水力発電所用の大規模貯水施設であり、トンネル、軌道など関連施設を含め、難工事を経て完成した土木遺産です。 中部支部 富山県中新川郡立山町、黒部市、長野県大町市 1963(昭和38)年
14 狩野川放水路
かのがわほうすいろ
狩野川放水路は、狩野川流域の水害防止のために建設省が三大放水路の一つとして施設した人工水路で、一部トンネル構造を有する治水の要となる施設です。 中部支部 静岡県伊豆の国市、沼津市 1965(昭和40)年
15 中川運河
なかがわうんが
中川運河は、名古屋の工業地において港湾と鉄道を連絡する主要動線を確保するため都市計画事業で建設され、経済発展を支えた重要な土木遺産です。 中部支部 愛知県名古屋市港区名古屋港~中川区旧国鉄笹島貨物駅 1932(昭和7)年
16 五六閘門
ごろくこうもん
五六閘門は、牛牧輪中における下流からの逆水を防ぐ明治末に竣功した人造石構造の樋門で、後代のより広域な治水にも機能している貴重な遺産です。 中部支部 岐阜県瑞穂市牛牧 1907(明治40)年
17 ビル・高架道路・地下鉄駅の一体整備(船場センタービル、大阪市道築港深江線、阪神高速道路、Osaka Metro中央線本町駅・堺筋本町駅)
びる・こうかどうろ・ちかてつえきのいったいせいび
小規模な専門卸売店が密集する船場地区で、店舗ビルと高架道路・地下鉄駅を一体整備するという卓抜したアイデアを実現した施設です。 関西支部 大阪府大阪市中央区 1970(昭和45)年
18 大阪狭山市域の南海電鉄煉瓦造暗渠群
おおさかさやましいきのなんかいでんてつれんがづくりあんきょぐん
逆瀬川の砂防設備は、赤木正雄によるわが国で最初の流路工の事例であり、その後の補修においても当初のデザインをよく踏襲した優れた土木遺産です。 関西支部 大阪府大阪狭山市 1898(明治31)年
19 阪急電鉄神戸市内線高架橋
はんきゅうでんてつこうべしないせんこうかきょう
阿部美樹志が設計したRC高架橋で、優美な曲線をもつ洗練された造形と阪神・淡路大震災にも耐えた堅牢さを備えます。 関西支部 兵庫県神戸市灘区~中央区 1936(昭和11)年
20 姫路市営モノレール遺構群
ひめじしえいものれーるいこうぐん
博覧会会場の手柄山中央公園~姫路駅間1.6kmを結んだ全国初となる市営モノレールの遺構群。戦後姫路の躍進と大志の結集体。 関西支部 兵庫県姫路市 1966(昭和41)年
21 豊岡市水道の創設期施設
とよおかしすいどうのそうせつきしせつ
旧城崎町と旧豊岡町の上水道創設期に建設された築百年を迎える施設であり、当時の温泉産業、生活衛生に貢献した土木遺産です。 関西支部 兵庫県豊岡市 荒船浄水場:1920(大正9)年
旧豊岡町水道施設:1922(大正11)年
22 笹生川ダム
さそうがわだむ
三次元的応力解析法によるダム本体の構造設計により、安全性の確保とダム堤体積の最小化を実現させた我が国最初のダムです。 関西支部 福井県大野市本戸 1957(昭和32)年
23 出合橋
であいばし
出合橋は、三段峡の玄関口に架橋された優美なデザインのRCタイドアーチ橋で、地域のランドマークとして住民にも親しまれている土木遺産です。 中国支部 広島県安芸太田町 1935(昭和10)年
24 三架橋
さんかばし
三架橋は、琴弾八幡宮の門前町に架橋された3連のアーチが優美な弧を描くRCタイドアーチ橋であります。 四国支部 香川県観音寺市 1935(昭和10)年
25 八代の石造干拓施設群
やつしろのせきぞうかんたくしせつぐん
八代の石造干拓施設群は、全国屈指の干拓事業である八代干拓において建設された樋門群や堤防によって構成される貴重な土木遺産です。 西部支部 熊本県八代市 1816(文化13)年~1938(昭和13)年
26 宮内原用水の二穴式隧道群
みやうちばるようすいのにけつしきずいどうぐん
宮内原用水の二穴式隧道群は、二つの隧道を並置する希少な構造を有する現役の施設で、江戸期の土木技術を現代に伝える土木遺産です。 西部支部 鹿児島県霧島市隼人町 1716(正徳6)年

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令和元年度 土木学会選奨土木遺産 一覧

NO 対象構造物 受賞理由 支部 所在地 竣工年
1 岩松ダム
いわまつだむ
岩松ダムは、十勝川本流の豊かな水量を生かした電源開発として初めて建設され、北海道東部地域の産業発展に大きな貢献をしている発電用ダムです。 北海道支部 北海道上川郡新得町 1942(昭和17)年
2 旧運河橋
きゅううんがばし
旧運河橋は、鋼材の節約や軽量化、美観の向上を目標に新技術導入に挑んだ先人の気概を示す北海道で最古、国内でも最初期の全溶接単純鋼鈑桁橋です。 北海道支部 北海道石狩市 1936(昭和11)年(1981(昭和56)年移設)
3 旧浦村鉄橋
きゅううらむらてっきょう
旧浦村鉄橋は、当初、鉄道橋として設置され、後に3つの道路橋として分割整備し、うち2橋は、120年以上現役で活躍している貴重な土木遺産です。 関東支部 新潟県長岡市 1898(明治31)年
4 日本水準原点と日本水準原点標庫
にほんすいじゅんげんてんとにほんすいじゅんげんてんひょうこ
日本水準原点と日本水準原点標庫は、日本の高さ(標高)の基準として明治24年に陸地測量部により創設された原点標とそれを保護するための建築史上貴重な石造施設であります。 関東支部 東京都千代田区永田町1丁目(国会前庭北地区憲政記念館構内) 1891(明治24)年
5 鹿島港整備関連施設群
かしまこうせいびかんれんしせつぐん
鹿島港整備関連施設群は、鹿島臨海工業地帯の拠点である世界有数の掘込型の鹿島港の整備における厳しい自然との対峙や住民の思いを今に伝える貴重な施設です。 関東支部 茨城県神栖市 1963(昭和38)年:船溜南防波堤
1968(昭和43)年:居切島
1969(昭和44)年:鹿島港開港
6 滝の鼻橋
たきのはなばし
滝の鼻橋は、都幾川に架かる鋼製のワーレントラス橋梁であり、山型鋼をリベットで結合したトラスを用いている点が特徴の長さ21mの橋です。 関東支部 埼玉県比企郡ときがわ町 1925(大正14)年
7 土合砂防堰堤
どあいさぼうえんてい
土合砂防堰堤は、湯桧曽川に建設された群馬県初のアーチ式堰堤で、砂防を目的として谷川岳と一体となって景観を形成する貴重な土木遺産です。 関東支部 群馬県利根郡みなかみ町 1941(昭和16)年
8 旧熱海線鉄道施設群
きゅうあたみせんてつどうしせつぐん
旧熱海線鉄道施設群は、大正から昭和にかけて建設され、関東大震災等幾多の災害を克服し、世界に誇る土木技術の歴史を今に伝える貴重な土木遺産です。 関東支部 神奈川県小田原市、静岡県熱海市、田方郡函南町 1934(昭和9)年
9 旧国鉄足利駅舎
きゅうこくてつあしかがえきしゃ
旧国鉄足利駅舎は、昭和初期建造の現役駅舎で現今の足利の礎を築いた交通・物流基盤施設であり、昭和モダンの風情と煌めきを留める歴史的建造物です。 関東支部 栃木県足利市 1933(昭和8)年
10 上蔵砂防堰堤
わぞさぼうえんてい
上蔵砂防堰堤は、戦後に花崗岩切石の丁寧な練石積みにコンクリートを充填して全て人力で造られた大規模なアーチダム本堤とその副ダムの砂防施設です。 中部支部 長野県下伊那郡大鹿村 1954(昭和29)年:本堰堤
1967(昭和42)年:副ダム
11 忠節橋
ちゅうせつばし
忠節橋は、岐阜市街地への重要なアクセス部に、河川大改修と戦争が終結するや否や建設された象徴的なブレーストリブバランストアーチ鋼橋です。 中部支部 岐阜県岐阜市 1948(昭和23)年
12 揖斐大橋
いびおおはし
揖斐大橋は、岐阜・大垣間をつなぐ岐垣国道が失業対策事業として建設された際に、長良大橋とともに建設された6連曲弦ワーレントラス橋です。 中部支部 岐阜県大垣市、安八郡安八町 1933(昭和8)年
13 賀茂川・鴨川河川構造物群
かもがわ・かもがわかせんこうそうぶつぐん
賀茂川・鴨川河川構造物群は、戦前に景観に配慮し設計され、我が国有数の河川景観と親水空間創出に貢献した、貴重な土木遺産です。 関西支部 京都府京都市 1947(昭和22)年(ただし左岸中流部は暫定整備状態。当該範囲は1999(平成11)年に改修工事完了。)
14 嵯峨野観光鉄道の構造物群
さがのかんこうてつどうのこうぞうぶつぐん
嵯峨野観光鉄道の構造物群は、京都鉄道の敷設に際して建設されたもので、格調高い意匠性とともに、観光資源としても活用されている優れた土木遺産です。 関西支部 京都府京都市、亀岡市 1899(明治32)年
15 関西本線三郷~河内堅上間橋梁群
かんさいほんせんさんごう~かわちかたかみかんきょうりょうぐん
関西本線三郷~河内堅上間橋梁群を構成する第3大和川橋梁と第4大和川橋梁は、大規模な地すべり地を迂回するために特異な架構形態を採用した希少な鉄道構造物です。 関西支部 奈良県生駒郡三郷町、奈良県北葛城郡王寺町、大阪府柏原市 1932(昭和7)年
16 戦前竣工の京都市児童公園群
せんぜんしゅんこうのきょうとしじどうこうえんぐん
戦前竣工の京都市児童公園群は、軸線配置された施設群(特徴的なラジオ塔,水呑み場など)がヴィスタを形成し、地域市民に親しまれ続けてきた貴重な土木遺産です。 関西支部 京都府京都市 1935(昭和10)年~1942(昭和17)年
17 平野橋
ひらのばし
平野橋は、第一次都市計画事業で東横堀川に架けられた橋梁群の1つで、世界で初めて逆ランガー形式を採用して洗練された意匠を実現した土木遺産です。 関西支部 大阪府大阪市 1935(昭和10)年
18 逆瀬川の砂防設備
さかせがわのさぼうせつび
逆瀬川の砂防設備は、赤木正雄によるわが国で最初の流路工の事例であり、その後の補修においても当初のデザインをよく踏襲した優れた土木遺産です。 関西支部 兵庫県宝塚市 1934(昭和9)年頃
19 七川ダム
しちがわだむ
七川ダムは、常用洪水吐きに国内最古の高圧スルースゲートを設置した多目的重力式コンクリートダムで、戦後のダム史上極めて価値ある土木遺産です。 関西支部 和歌山県東牟婁郡古座川町 1956(昭和31)年
20 大砂川トンネル
おおすながわとんねる
大砂川トンネルは、天井川である大砂川をくぐる石・煉瓦造の鉄道トンネルで、川越えの苦労、明治の鉄道交通の近代化などを象徴する貴重な土木遺産です。 関西支部 滋賀県湖南市 1889(明治22)年
21 琵琶湖疏水鴨川運河施設群
びわこそすいかもがわうんがしせつぐん
琵琶湖疏水鴨川運河施設群は,橋梁などが群として存在する独特の景観を造り出しているところに大きな特徴がある土木遺産です。 関西支部 京都府京都市 1894(明治27)年、他
22 上津屋橋
こうづやばし
上津屋橋は、わが国で屈指の大規模な木造流れ橋で、コスト縮減を図りつつ風情ある景観を保つ取り組みが続けられている優れた土木遺産です。 関西支部 京都府八幡市、城陽市 1953(昭和28)年
23 用郷林道 七曲がり
ようごうりんどう ななまがり
用郷林道 七曲がり は、若き技術者と地元石工による建設のエピソードが語り継がれた石積のつづら折り林道で、建設当時のまま残っている貴重な土木遺産です。 中国支部 岡山県新見市 1912(明治45)年
24 大原橋
おおはらばし
大原橋は、昭和9年の室戸台風の災害復旧橋梁として架橋された戦前最長のRCローゼ桁橋です。 中国支部 岡山県岡山市 1942(昭和17)年
25 麻生堰
あそうぜき
麻生堰は、野中兼山によってつくられた曲線斜め堰で、建設当時の姿のまま現役で活用されている貴重な土木遺産です。 四国支部 高知県四万十市麻生 江戸時代前期
26 上椎葉ダム
かみしいばだむ
上椎葉ダムは、大調整能力を持つ水力発電用ダムとしては日本初の大規模アーチ式ダムで、戦後復興期に急増する九州の電力需要を支える上で大きな役割を果たした現役の土木構造物です。 西部支部 宮崎県東臼杵郡椎葉村 1955(昭和30)年
27 川畑井堰
かわばたいぜき
川畑井堰は宝暦年間に築造された幅18m、高さ3mを有する切り石による階段状の取水堰堤で、近世由来の取水堰堤としては全国で唯一と考えられる貴重な土木遺産です。 西部支部 鹿児島県南さつま市 宝暦年間(1751年~1763年)
28 若松港築港関連施設群
わかまつこうちっこうかんれんしせつぐん
若松港築港関連施設群は、筑豊炭田からの石炭の積出基地として開発整備され、大正期には日本最大の石炭積出港として繁栄し、日本の近代化に大きく貢献しました。 西部支部 福岡県北九州市 1890(明治23)年~1935(昭和10)年頃

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