CO2削減を考慮したコンクリート構造物の解体、再利用、補修技術に関する調査研究小委員会(219委員会)サイトへようこそ!
研究目的
高度成長期に建設された膨大な社会資本ストックが,本格的な更新や維持補修時期を迎えるにあたり,今後解体される土木構造物が徐々に増加することが予想される.これに伴って,現状では路盤材などに再利用されているコンクリートガラが大量に発生し,これらの処理施設の不足や,運搬・処理時に排出されるCO2による環境負荷の増大などが課題となるため,早急に対応策を確立する必要がある.
このような状況の下,今後は,既設構造物の更新や補修においても,CO2削減を考慮した3R(Reduce,Reuse,Recycle)が不可欠になると考えられる.また,コンクリートガラを再生骨材として再利用する場合,その製造過程で新たに発生する多量のコンクリートの破断面や微粉ではコンクリートの炭酸化が生じてCO2の固定化が行われるため,CO2の削減効果が期待できる.
本研究では,コンクリートガラの発生を少なく,また,発生したガラを再利用できる補修技術に加え,コンクリート構造物の解体に伴う効率の良いCO2の固定化技術を調査,検討することによって,その可能性および課題の抽出を行い,今後のCO2削減の方向性を提案する.
研究内容
上述のとおり,本研究ではCO2削減を目標とした以下2つのテーマについて検討する.
(1) 再生骨材コンクリートによるCO2の固定化技術に関する調査研究(WG1)
- コンクリートを解体した際に生じる新しい破断面と,多量に発生する微粉が炭酸化する場合のCO2の固定化の定量的評価方法の研究
- 今後解体されるコンクリートの量と時期の推定調査
- 効率の良いCO2の固定化技術を確立するための研究
(2) “ゼロエミッション補修”に関する調査研究(WG2)
- はつりを最小限にしてコンクリートガラの発生を抑制した補修・補強技術の研究
- はつりによって発生したコンクリートガラを再生材とした補修・補強技術の研究
- 構造物本体を解体せずにLCCを考慮した最低限の補修・補強を行って再利用できる技術の研究
委員会構成
委員長 河合研至 広島大学
幹事長 小林孝一 岐阜大学
幹事 上野 敦 首都大学東京 WG1(CO2固定化WG)主査
幹事 加藤佳孝 東京大学 WG2(ゼロエミッション補修WG)主査
幹事 新藤竹文 大成建設 WG2
幹事 堤 知明 東京電力 WG2
幹事 信田佳延 鹿島建設
幹事 前田敏也 清水建設 WG2
幹事 渡辺博志 土木研究所 WG1
委員 入矢桂史郎 大林組 WG2
委員 岩波光保 港湾空港技術研究所 WG2
委員 上田隆雄 徳島大学 WG2
委員 緒方辰男 西日本高速道路 WG2
委員 小川秀男 BASFポゾリス WG2
委員 片平 博 土木研究所 WG1
委員 金津 努 電力中央研究所 WG1
委員 曽根真理 国土技術政策総合研究所 WG1
委員 田中敏嗣 太平洋セメント WG1
委員 西垣義彦 ピーエス三菱 WG2
委員 服部篤史 京都大学 WG1
委員 林 大介 鹿島建設 WG2
委員 久田 真 東北大学 WG1
委員 廣中哲也 奥村組 WG1
委員 堀井久一 コニシ WG2
委員 松田芳範 東日本旅客鉄道 WG2
委員 若杉三紀夫 住友大阪セメント WG2
オブザーバー黒田泰弘 清水建設 WG1
旧幹事 河井 徹 元 清水建設 WG1