- ●一の坂川のホタル護岸
- 県都山口市を南北に貫流する一の坂川は、流路延長7km、流域面積10.5キロ平方メートルの2級河川である。
- 一の坂川ならびにその周辺地区は、中世の大内氏の繁栄を今に伝える町並みを随所に残しているとともに、古くからゲンジボタルの発生が多いことで知られており、その保護対策の一つとして、昭和10年に国の天然記念物に指定されている。
- 現在のホタル護岸は、昭和46年の台風19号の来襲に伴う水害を契機として、ホタルの保護を求める沿川住民と、防災上の河川改修の必要性を唱える行政側の度重なる議論の結果生まれたものであり、山口県で最初の生物に配慮した護岸工法である。
- 施工から20年以上経った現在では、ホタル鑑賞のみならず、花見等で一の坂川に訪れる人も多く、一方で、地元自治会等による一の坂川の維持管理活動を通じて子供から老人まで地域交流の場となっている。
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