エネルギー委員会 新技術・エネルギー小委員会
水路保全技術の実務者育成に関する調査・研究分科会活動報告会
純国産エネルギーである水力発電の導入・拡大への期待が高まる一方で、経済性に優れた開発適地は過少化してきている現状にあり、既存の水力発電所を長期に亘り維持管理していく上で、水路トンネルの維持管理の重要性は高まってきています。
従来から、水路トンネルの維持管理は、水路保全技術者(設備管理ユーザー)による巡視点検によって行われてきていますが、最近は、それらの業務がアウトソーシングされる傾向にあります。設備管理ユーザーにとって、
巡視点検・設備状態の診断に関わる水路保全技術者が保有してきた知識・経験を、若手技術者に、如何に確実に技術継承していくかが重要な課題となっています。
水路トンネルは、通水阻害につながるトラブルを回避するため、トンネルの安定確保を目的とした維持管理がなされてきており、周辺の地山を含めたトンネルの安定性を評価し、必要な保全対策を実施することが重要です。
このことから水路保全技術者には、トンネル設計・建設並びにトンネル変状に関する知識、点検・調査に関する技術、地形・地質の評価他の広範囲な知見を具備することが求められます。
他方で、水路トンネルは、常時流水で満たされており、頻繁に点検することが困難かつ、点検・調査に要する期間も限定される設備であり維持管理上の特有な課題も抱えています。
調査・研究分科会では、水路トンネル設備固有の特徴を踏まえ、若手技術者が、現場で遭遇する実現象に対し、如何に判断し、対処すべきかの指南書として役立つこと、更に、中堅技術者の若手技術者育成にも役に立つことを意図して、調査・研究を進め、
その成果を土木学会図書「水路トンネル維持管理の手引き」として、この度、発刊するに至りました。
一連の調査・研究活動のプロセスと成果である「水路トンネル維持管理の手引き」の概要について報告会を開催することといたしましたので、奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。
また、この手引きは、農業用水・工業用水の水路トンネルの維持管理に携わる保全技術者の方々におかれても、実務に役立つものと考えております。
講演会は土木学会講堂での参加に加え、Zoomのシステムを利用したオンラインでの参加も可能です。いずれかの方法をご選択のうえ、ご参加ください。
主催 : 土木学会 エネルギー委員会
日時 : 2021年3月9日(火)15:00~17:00
場所 : 会場参加、Web(Zoom)参加
参加費 : 無料
CPD単位 : 2.0(JSCE21-0059)
会場・Web参加のどちらの方も下記ページより申請をお願い申し上げます。
Web参加:2021年3月7日(日)※定員になり次第で締切りとさせて頂きますこと、予めご了承下さい。
定員 : 会場:30名、Web(Zoom):150名
問合せ先 : 土木学会 研究事業課 小澤 一輝 電話:03(3355)3559/FAX:03(5379)2769/E-mail:k-ozawa@jsce.or.jp
プログラム (案) ※講師・講演内容・時間等が一部変更となる場合があります。予めご了承ください。
15:00~15:05 (1)開会挨拶
小委員会委員長 山田 安秀
15:05~15:15 (2)水路保全技術の実務者育成に関する調査・研究分科会の活動
分科会主査 日比野 悦久
【配布資料】(PDF)
15:15~17:00 (3)「水路トンネル維持管理の手引き」の概要(会場での質疑応答を含む)
分科会主査 日比野 悦久
委員 田村 孝史
委員兼幹事 中川 伸二