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土木学会国際センターの発足に向けて

投稿者:柳川 博之 投稿日時:水, 2012-02-01 10:00
土木学会は2011年3月に「土木学会国際戦略-『産官学の連携強化』と『選択と集中』による国際活動を-」を策定、理事会で承認された。その中で掲げられている項目の1つに、「産官学各界の参集できる国際センターとして各界の共通課題解決の場を提供」がある。これを具体化するため、2011年6月に発足した土木国際化戦略会議(議長:森地茂・政策研究大学院大学教授)において国際センターの設置について検討を進めてきた。その構想案が2012年1月の理事会で審議、設置が承認され、今後発足に向けた活動を行うこととなった。
 
 
国際センター設置の趣旨
 
我が国土木界の国際展開については、一般に理解も不十分であり、激化する国際競争の中で、十分な成果を上げているとは言えない。このため、山積する課題を一つずつ解きほぐし、対策を講じていく必要があり、関係者の強い連携が望まれる。そのような状況にあって土木学会は、産官学の連携組織であり、かつ会員に多くの海外専門家や従事者を擁しており、今後の建設界の海外展開振興の中核として国際整合性の改善、国際競争力の強化、国際貢献の推進等に関して関係機関と連携して活動することが期待される。
土木学会の国際活動は、個々の委員会や会員による学術交流を主体とする活動のほか、アジア土木学協会連合協議会(ACECC)や海外の協力協定(AOC)締結学協会、海外分会を通じた活動など幅広く行われている。しかしその活動は個々に独立しており、学会としての組織的な活動として情報集約などが不十分である。1998年に土木学会誌において国際戦略に関するシリーズが掲載され、今後の改善策が提起されたが、今日においてもその多くが残されたままとなっている。このため、2011年6月に、土木学会国際化戦略会議(議長 森地茂政策研究大学院大学教授)を設置して、土木学会が果たすべき役割について、改めて議論し具体策を検討しているところである。
このような情勢の中で、多くの施策を実行していくにあたり、その執行体制の構築が必要である。学会の事務局(国際室)は、これまでも国際委員会をサポートするほか、各委員会等の国際活動を支援するなど積極的に活動してきたが、現行体制では限界があり、関係者の理解と支援のもとで国際室を改組強化のうえ、学会内の国際活動を幅広く統括サポートするために“国際センター(仮称)”として、改めて発足させることとしたい。
 
※詳細は、土木学会国際センター構想(案)を参照ください。

 

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コンクリートジョイントセミナー「近年の日本における地震被害とコンクリート標準示方書による耐震設計」開催のお知らせ(タイ・バンコク)

投稿者:柳川 博之 投稿日時:火, 2011-08-09 17:22
土木学会が協力協定を締結するタイ工学会(Engineers Institute of Thailand)および土木学会対分会の主催により、コンクリートジョイントセミナーが下記の日程で開催されますのでご案内いたします。
 
近年の日本における地震被害とコンクリート標準示方書による耐震設計
Joint Seminar on Damage of Concrete Structure due to Recent Big Earthquakes in Japan and Seismic Design based on JSCE Standard Specification
 
主催:土木学会コンクリート委員会、土木学会タイ分会、 タイ工学会
共催:タイコンクリート学会、土木学会海岸工学委員会
日時:2011年8月17日(水)
会場:Choapraya Park Hotel(タイ・バンコク)
プログラム:
9:00-9:15:Opening speech       
                   ThaiTCA president, Prof.Somnuk Tangtermsirikul
 
9:15-10:30:Mechanism of Tsunami and its damages
                   Prof. Norimi MIZUTANI, Nagoya University
 
10:45-12:00:Structural damages due to Tsunami
                   Prof. Kenji KOSA, Kyushu Institute of Technology
 
13:00-14:15:Structural damages due to earthquake
                   Prof. Hiroshi MUTSUYOSHI, Saitama University
 
14:15-15:30:Preventive and repair methods for RC structure to resist Earthquake
                   Prof. Hikaru NAKAMURA, Nagoya University
 
15:45-17:00:Current JSCE design standard for RC structure to resist seismic load
              Prof. Kyuichi MARUYAMA, Nagaoka University of Technology
 
※本ジョイントセミナーは「公益信託土木学会学術交流基金」の助成を受けております。
 
以上

 

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2011年モンゴル土木学会(MACE)年次大会参加報告(2011.6.16-19)

投稿者:柳川 博之 投稿日時:木, 2011-07-07 14:58
土木学会が協力協定を締結しているモンゴル土木学会(MACE)の年次大会が6月16日から19日にかけてモンゴル国ウランバートル市で開催された。土木学会からは、山口栄輝・国際委員会委員兼幹事(九州工業大学教授)が出席した。土木学会以外には、中国土木水利工程学会(CICHE、台湾)が参加した。
 
国際プログラムとしてGreen Buildingをテーマとするラウンドテーブルミーティングが行われた。土木よりもむしろ建築に近いテーマであるが、山口により、3月に発生した東日本大震災の概要報告とともに、今夏の電力不足に伴う市民生活への影響、オフィスや工場の節電対策など、日本における省エネ関係の発表が行われた。参加者は、東日本大震災の報告も含め、たいへん興味を持ったようであった。なお、ラウンドテーブルミーティング終了後、CICHE会長から、東日本大震災の調査を計画している旨の話があり、土木学会への協力申し入れがあった。現在、土木学会としてCICHEに協力すべく、関係者と調整を進めている。
 
土木学会は、これまでより、モンゴル国の設計基準等整備を支援している。今回のようなMACEの年次大会にあわせて、これまでに数多くのミーティングや専門家の派遣、セミナーの開催など、様々な協力活動を行ってきた。最終的にはモンゴル版「構造物の設計の基本」の策定を目標としており、進捗状況についてMACE側に確認したところ、現在最終案を政府に提出、承認されるのを待っているとのことであった。
 
今回の訪問中、ウランバートル駅近くの橋梁建設現場を訪問する機会も得た。モンゴル国で4橋目となる鋼橋で、日本のODA案件として、建設技研インターナショナル、JFEエンジニアリングにより建設が進められている。本橋は跨線橋で、訪問日は跨線区間の上部工送り出し架設を終えた直後であった。自然環境、社会環境、文化等、あらゆる面で日本と大きく異なる条件下ではあるが、予定よりもむしろ早い進捗状況とのことであり、現地の日本の橋梁技術への信頼もたいへん厚いようであった。写真2に見られるように、ディーゼル機関車からの熱で橋梁が傷むのを防止するために、桁下に本体とは別に鋼板が設置されている。日本では見られない付属物であり、この辺りにもお国柄が現れている。
 
本橋下の鉄道は東西に延び、南部の工業地帯と北部の官公庁、商業地区を分断している。ウランバートル市では、近年の急速な経済成長、人口増加に伴い、激しい交通渋滞が発生している。本橋は、鉄道を跨いで新たな交通網の一翼を担うとともに、交通渋滞緩和にも大いに貢献するものと期待されている。
 
今回のMACE年次大会の参加にあたって、Ganzorig会長をはじめとするMACE関係者、土木学会モンゴル分会のEnkhtur分会長、野竹氏、JFEエンジニアリングの小林氏、辻氏に多大なご協力をいただきました。ここに謝意を表します。
 
(九州工業大学 山口栄輝/土木学会国際室 柳川博之)
 
写真1 Ganzorig会長による開会の挨拶
 
写真2 ウランバートル市で建設中の高架橋

 

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土木学会国際戦略-「産官学の連携強化」と「選択と集中」による国際活動を-

投稿者:柳川 博之 投稿日時:水, 2011-06-22 18:09

土木学会は、土木界を取り巻く国際的な環境変化への対応と、その課題解決に取り組むにあたり、学会として一つの方向性・戦略をもって、学会を挙げた取り組みにすることが必要である。そこで新たに以下の戦略目標(スローガン)を提案する。

 

〔国際活動の戦略目標〕 

学術団体かつ技術者団体である土木学会は、日本の土木界が国内外の地域と国が持続的に発展してゆくためのインフラ整備に的確に貢献することの重要性に鑑み、日本の土木界の国際化を戦略的に支援するため、産官学の連携を強め、選択と集中を基に、国際活動の拡充を図る。

 

〔戦略目標達成のための活動項目〕

  1. 国際ネットワークの拡充と国際協働の推進
  2. 国内外への情報発信
  3. 人材育成と国内の国際化支援
  4. 産官学各界の参集できる国際センターとして各界の共通課題解決の場を提供

 

※土木学会国際戦略本文

「土木学会国際戦略-「産官学の連携強化」と「選択と集中」による国際活動を-」(PDF, 171KB)

 

(国際室 柳川博之)  

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ASCEのTCLEE(ライフライン地震工学技術評議会)が東日本大震災被害調査を実施

投稿者:柳川 博之 投稿日時:火, 2011-06-21 19:36

 土木学会が協力協定を締結している米国土木学会(ASCE)のライフライン調査団が来日し、土木学会は地震工学委員会の協力により、6月13日から17日にかけて合同調査を実施した。

 今回来日したのは、ASCEのTCLEE(ライフライン地震工学技術評議会)で、ASCEの地震工学におけるライフラインを調査・検討する審議会であり、世界各地で起きた地震災害によるライフラインへの被害状況を調査・分析し、将来の災害に向けて、ライフライン供給システム、構造設備、機能などの向上と対策を検討、提案する機関である。2007年の新潟県中越沖地震の際にも調査に来日し、地震工学委員会が中心となり調査に協力した。

 今回ASCEは、東日本大震災の被災地におけるライフライン、交通(鉄道、道路、空港、港)、電力・ガス供給システム、上下水道への影響、復旧作業(がれき処理、仮設住宅の建設など)を調査、分析し、これらの被害による社会的、経済的影響について調査することを目標としている。
 調査団のメンバー構成は以下のとおりである。

ASCE TCLEE's Earthquake Investigation Team:
Mr. Curt Edwards, Psomas Consulting, TCLEE Leader
Ms. Yumei Wang, Oregon Dept of Geology and Mining Industries (DOGAMI)
Mr. Mark Yashinsky, California Transportation Dept. (CAL Trans)
Mr. John Eidinger, G&E Engineering System
Mr. Leon Kempner, Bonneville Power Authority
Mr. Alex Tang, L & T Consultant
Mr. Alexis Kwasinski, The University of Texas, Austin
Ms. Allison Pyrch, Shannon & Wilson Inc.

JSCE Team: Earthquake Engineering Committee
Prof. Kazuo KONAGAI, The University of Tokyo
Prof. Yasuko KUWATA, Kobe University
Prof. Takashi MATSUHIMA, Tsukuba University
Prof. Gaku SHOJI, Tsukuba University
Prof. Yoshinori MARUYAMA, Chiba University
Dr. Yoshiharu SHUMUTA, The Central Research Institute of Electric Power Industry (CRIEPI)
Officer: Ms. Yukiko SHIBUYA, International Affairs Section, JSCE

 調査初日の6月13日は、今回の東日本大震災の津波被害や液状化被害、各種インフラ、ライフラインの被害について土木学会東日本大震災特別委員会特定テーマ委員会の津波特定テーマ委員会、液状化特定テーマ委員会の両委員会、ならびに地震工学委員会ライフラインの地震時相互連関を考慮した都市機能防護戦略に関する研究小委員会関係者、JR東日本、NEXCO東日本の方々にご協力をいただきブリーフィングを実施した。

Briefing Agenda:
1. Greetings/ team member introductions 

2. TCLEE field survey schedule

3. Findings of field surveys done in earthquake and tsunami-affected areas:
 1) 2011 Great East Tohoku Earthquake overview by Prof. Konagai
 2) Tsunami impact by Dr. Arikawa (Presentation File, PDF, 6.3MB)
 3) Soil liquefaction behavior by Prof. Towhata (Presentation File, PDF, 7.2MB)
 4) Lifeline Restoration -overview by Prof.Nojima (Presentation File, PDF, 0.7MB)
 5) Affected waterworks management by Prof. Kuwata Presentation File, PDF, 5.9MB)
 6) Affected wastewater treatment facilities and maybe transportation by Prof Shoji (Presentation File,PDF, 1.8MB)
 7) Affected gas infrastructure by Prof. Maruyama (Presentation File,PDF, 1.3MB)
 8) Affected electricity supply system by Dr. Shumuta (Presentation File, PDF, 2.9MB)
 9) Affected highways by Mr. Ryoichi Nishikawa of NEXCO East
 10) Affected train service and facilities by Mr. Ozaki of JR East Japan Co.

4. Q & A

 午後には調査地へ移動し、3グループに分かれて3日間にわたり岩手、宮城の両県の各自治体やライフライン関連部局、企業、施設を訪問し、また沿岸部を中心とする被災地の調査を行った。また17日には千葉県浦安市における地盤液状化の被災状況を調査した。

 ASCE-TCLEEは、短期間とはいえ今回の調査を取りまとめ、6月20日には調査団の報告会を実施した。今回同行いただいた小長井一男地震工学委員長ら出席者と意見交換が行われ、またこの機会に共同研究の実施についても検討することとなった。

【資料】ASCE-TCLEE調査報告会 プレゼンテーション資料(2011/6/20)(PDF, 2.2MB)

 ASCEの東日本大震災調査団は、今回のライフライン調査団のみならず、4月下旬から5月下旬にかけて、数回にわたり調査団が来日している。来日の際は港湾空港技術研究所、早稲田大学、土木学会海洋開発委員会、土木学会地震工学委員会の協力をいただき調査が実施された。

 ASCEとの合同調査の成果が、両学会、両国で共有され、さらに海外の学協会へと発信され、我が国ならびに世界で発生するであろう次の大地震への備えに反映されることを期待する。

13日のブリーフィングの様子

 
17日の浦安市液状化被害調査の様子

 

(土木学会国際室 柳川博之)

 

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